【第16回】AIに相談する前に「自分の答え」を持っていますか?

佐々木康仁

佐々木康仁

テーマ:生成AI


私は毎日のように生成AIを使っています。

仕事の相談。
文章作成。
アイデア出し。
分からないことの確認。
新しいことを勉強するとき。

今では何か疑問が浮かぶと、

ちょっとAIに聞いてみよう

と思うことが当たり前になりました。

でも最近、私は一つのことを意識するようになりました。

AIに質問する前に、

自分はどう思う?

と自分自身に聞いてみることです。

今回は、AIを「答えを教えてくれる道具」ではなく、「一緒に考える相棒」にするための使い方について考えてみたいと思います。

以前の私は、すぐAIに聞いていました

分からないことがある。
AIに聞く。

アイデアが浮かばない。
AIに聞く。

文章がまとまらない。
AIに聞く。

もちろん、それでもAIは役に立ちます。

むしろ、とても便利です。

しかし毎日使っているうちに、

ちょっと待てよ

と思うようになりました。

AIに聞く前に、自分は何を考えていたのだろう?

答えをもらうことに慣れすぎて、自分で考える時間が短くなっていることに気づいたのです。

正解でなくてもいい

そこで私は最近、

AIに相談する前に、自分なりの答えを一つ考えてみるようにしています。

難しく考える必要はありません。

例えば、

この企画はうまくいくだろうか?

と思ったら、

すぐAIに聞くのではなく、

私はうまくいくと思う。なぜなら……

と考えてみる。

あるいは、

たぶんここが問題になるだろう

と予想してみる。

大切なのは、その答えが正しいかどうかではありません。

まず自分の頭を使ったかどうか。

私はそこが重要だと思っています。

どう思う?」だけではもったいない

例えばAIに、

このアイデア、どう思う?

と質問したとします。

もちろん答えてくれます。

でも、少し質問を変えて、

私はこのアイデアには○○というメリットがあると思っています。一方で△△が問題になると考えています。私が見落としている点はありますか?

と聞いてみる。

するとAIとの会話が変わります。

単に答えをもらうのではなく、

自分の考えをAIにぶつける

ことができるからです。

AIから違う意見が返ってくることもあります。

なるほど、その視点はなかった。

と思うこともあります。

逆に、

いや、そこは私は違うと思う。

ということもあります。

このやり取りこそ、私は生成AIの面白さだと思っています。

AIに反論してもいい

生成AIを使い始めたばかりの頃は、

AIがきれいな文章で答えてくると、

そうなのか

と思ってしまいがちです。

でもAIは絶対的な先生ではありません。

間違えることもあります。

こちらの意図を理解していないこともあります。

だから、

それは違うと思う

と言っていいのです。

私はこういう理由で違うと思います。もう一度考えてください。

そう伝える。

すると、さらに違った回答が返ってきます。

私はこのやり取りを繰り返すことがあります。

AIに従うのではなく、

AIと議論する。

これができるようになると、生成AIの使い方は一段変わってくると思います。

「答え」ではなく「仮説」を持つ

仕事でも同じです。

何か問題が起きたとき、

どうしたらいい?

とAIに丸投げするのではなく、

まず、

原因はこれではないか?

と考えてみる。

これを「仮説」と呼びます。

そのうえでAIに、

私はこう考えていますが、他に考えられる原因はありますか?

と聞く。

するとAIは、

自分の仮説を検討するための相手になります。

私はこの使い方がとても重要だと思っています。

間違えることにも価値がある

私たちはつい、

間違えたくない

と思います。

だから正解を知っていそうなAIに聞きたくなります。

でも、自分で考えて間違えることは決して無駄ではありません。

私はAだと思った。

でもAIと一緒に調べてみたらBだった。

そこで、

なぜ自分はAだと思ったのだろう?

と考える。

この過程に学びがあります。

最初からBという答えだけを教えてもらった場合とは、理解の深さが違います。

AI時代だからこそ「自分の意見」を持つ

これからAIはもっと賢くなるでしょう。

質問すれば、さらに素晴らしい答えを返してくれるようになると思います。

だからこそ私は、

人間側に必要なのは、

自分はどう思うのか

を持つことだと思っています。

AIがこう言った。
インターネットにこう書いてあった。
誰かがこう言っていた。

それだけで終わらず、

では、自分はどう考える?

と問いかける。

その習慣を失いたくありません。

Today's English Phrase

"What do you think?"
(あなたはどう思いますか?)

とてもよく使われるシンプルな英語です。

でも今回、この言葉をAIに向けるのではなく、

自分自身に向けてみたいと思います。

AIに質問する前に、

What do you think?

まず自分に聞いてみる。

そして自分なりの答えを持ってから、AIと話してみる。

それだけでAIとの付き合い方が変わるかもしれません。

最後に

AIに相談することは悪いことではありません。

私はこれからも、どんどん相談します。

でも、

AIに考えてもらってから自分が考えるのではなく、

自分で考える → AIに相談する → もう一度自分で考える。

この順番を大切にしたいと思っています。

最初の自分の答えは、間違っていてもいい。
途中で変わってもいい。
AIの意見に納得してもいい。
反対してもいい。

大切なのは、

最後まで「自分で考える」という部分を手放さないことです。

AIは答えを出す機械として使うだけでは、もったいない。

自分の考えをぶつける。
反論してもらう。
違う視点をもらう。
そして、もう一度考える。

そうすることでAIは、

「答えを教えてくれる存在」から「一緒に考える相棒」へ変わります。

私は、それこそが生成AIとの「ちょうどいい距離感」なのではないかと思っています。

次回は、

【第17回】AIに「それ、本当?」と聞いていますか? ― AI時代に必要な疑う力

について考えてみたいと思います。

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佐々木康仁(ITコンサルタント)

株式会社CNCコンサルティング

対面と非対面を組み合わせた独自のマーケティング手法、ChatGPTを活用するための基礎的な講習、小学校などでのICT教育支援を事業の柱とする。数々の職業を経験し“現場感覚”でサポートできるのが強み。

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