都合が悪くなると羽が生える

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:心のあり方のヒント

バナー

世の中には、ずいぶん身軽なものがいる。

昨日は仲間。
今日は無関係。
明日になれば、昔から別の考えだったことにする。

……記憶の更新が早い。

鳥類にも哺乳類にも入会できます

イソップ物語に、コウモリの話がある。

鳥と獣が争っていたとき、
コウモリは獣の側についた。

「私は毛がある。哺乳類だから」

ところが、鳥に捕まると、今度は翼を広げて、

「私は空を飛べます。鳥の仲間です」

……相手によって自己紹介を変える作戦。

鳥にも獣にもなれる。
ずいぶん便利な仕様。

本人確認のたびに、所属が変わる。

過去の発言、現在は取り扱っておりません

こういう切り替えは、現実にもある。

調子がいいときは
「私たちは仲間です」。

状況が悪くなると
「もともと考え方が違いました」。

責任が発生すると
「その件については、私は関与していません」。

……急に他人行儀。

昨日まで一緒にいたはずなのに、今日は初対面。

過去の発言を持ち出しても、
本人確認が取れないらしい。

昨日の自分には、もう連絡がつきません。
現在、本人との関係を確認しております。

もちろん、考え方が変わることはある。
新しい情報を知って、判断を変えることもある。

それ自体は、よくあること。

ただ、
都合が悪くなるたびに立場が変わり、
過去の発言までなかったことになると、話は別。

単に逃げ道を多機能化しただけ。

逃げ道を増やしすぎると、
最後は自分の居場所まで迷子になる。


自由に飛び立つ。でも着陸許可は別問題

コウモリは、
鳥からも獣からも仲間として受け入れられなくなり、
昼間は姿を隠すようになったという。

どちらにもいい顔をしていた結果、
どちらにも居場所がなくなった。

……なかなか高くつく立ち回り。

立場を変えるのは自由。
考えを変えるのも自由。

都合に合わせて何度も自己紹介を変えていたら、
最後には誰も本当のプロフィールを覚えてくれない。

自分のキャラ設定を増やしすぎて、
取扱説明書を書いた本人まで迷子になる。

信念は不在。
所属先は随時受付中。


羽があるのは便利。

でも、
飛び立つたびに仲間を置いていくと、
いつの間にか自分が置いていかれる。

次に「仲間です」と名乗っても、
相手は入会申込書を出してくれないかもしれない。

……今度は、何の生き物として登録するんだろう。

\プロのサービスをここから予約・申込みできます/

鎌田千穂プロのサービスメニューを見る

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

鎌田千穂
専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

業務改善と人材育成のプロ

鎌田千穂プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼