三寒四温の春、卒業と入学が交差する人生模様
福岡民、地下街に完全適応した問題
今では当たり前の天神地下街。
雨、地下街。
暑い、地下街。
寒い、地下街。
風が強い、地下街。
花粉、地下街。
黄砂、地下街。
・・・とりあえず地下街。
今の福岡民。
地下街なしでは生きていけない。
昔の人は地下が怖かった
でも開業当初は違った。
大正生まれの婆ちゃん世代。
地下街が苦手だった。
なぜなら、
地面の下は死んだ人が埋められる場所。
そんな感覚があったから。
婆ちゃんは言う。
「生きとるのに地面の下にはおりたくなか」
さらに言う。
「生き埋めになったらどうする」
(๑¯ω¯๑;) アレェ…
今聞くと少し大げさに聞こえる。
でも当時は本気だった。
地下は便利な場所じゃなかった
思えば当然かもしれない。
うちの爺ちゃんは
三井三池炭鉱で現場統括をして働いていた。
炭鉱の時代を知る人たちにとって、
地下は買い物を楽しむ場所ではない。
働く場所。
危険な場所。
命に関わる場所。
そんな記憶が身近にあった。
だから地下に対する感覚が、
今とはまるで違った。
地下街へ行くだけで
ちょっとした覚悟が必要だったのかもしれない。
地上派という巨大勢力
そして婆ちゃんは最後まで地上派。
地下街を歩くと、
今どこにいるのか分からない。
方向感覚が狂う。
迷う。
・・・だから嫌。
実際、当時はそんな人が多かった。
私の記憶では、
地下街を使う人より、
地上を歩く人の方が多かった気がする。
それから50年
ところが時代は変わる。
福岡民も変わる。
雨、潜る。
暑い、潜る。
寒い、潜る。
花粉、潜る。
黄砂、潜る。
とりあえず潜る。
もう理由は何でもいい。
潜れるなら潜る。
天神に着いた瞬間、
自然と地下へ吸い込まれていく。
天神ビッグバンが地下民を混乱させる
とはいえ、最近は難易度が上がった。
天神ビッグバン。
ビルが解体される。
出口が閉鎖される。
新しいビルが建つ。
・・・地上の景色が変わる。
すると起きる。
地下街では完璧だったのに、
地上へ出た瞬間、
「・・・ここどこ?」
出口番号は合っている。
間違っていない。
なのに景色が違う。
目印だったビルがない。
待ち合わせ場所が消えている。
昨日まで知っていた天神が、
今日には別の天神になっている。
価値観はひっくり返る
昔の婆ちゃん世代。
「地下は怖か」
今の福岡民。
「地上がわからん」
昔は地下へ降りるのが不安だった。
今は地下から出た後が不安になる。
あれだけ嫌がられていた地下。
今では地下の方が安心。
福岡民、
50年で価値観は見事に逆転。
現在、
地上の記憶が、
アップデートについていけない。
( ̄▽ ̄)ノシ



