福岡の偉人:朝倉市 第15代横綱・梅ヶ谷藤太郎(初代)
子どもの頃の授業。
算数で「2の○乗」という計算を習いました。
2の2乗は4。
2の3乗は8。
2の4乗は16。
2、4、8、16……。
数字をどんどん増やしていく。
ここまでは、
ただの算数。
ところが。
この「2」を、
世代に当てはめてみる。
すると突然、
「あなたがここにいるまでに、何人いたと思います?」
……算数、急に話が重い。
さっきまで「2×2=4」の世界だったのに先祖の話。
しかも、
増え方が尋常じゃない。
2人から始まって、だんだん大変なことになる
父と母。
2人。
その前の世代が、
祖父母で4人。
その前が8人。
さらに16人。
32人。
64人。
128人。
……ここまでは、
まだ想像できます。
ところが、
2の10乗になると1024人。
2の20乗になると、
104万8576人。
そして2の30乗。
10億7374万1824人。
……10億。
いや、増え方に遠慮がない。
2人から始めたのに30乗で10億。
家系図の話だったはずが、
途中から人口統計みたいになっています。
しかも、
私の後ろに10億人。
そんな大人数のリレー、誰が仕切っていたんだ。
ただし、現実の家系はそんなに単純ではない
もちろん、
実際の先祖が10億人いるわけではありません。
同じ先祖が、
別のルートから登場することもある。
何世代もさかのぼれば、
同じ人が重なってくる。
だから、
2のべき乗をそのまま人数にすればいい、
という話ではありません。
それでも、
この計算を眺めていると面白い。
2人。
4人。
8人。
16人。
数字を追いかけているだけなのに、
その向こうに、
名前も顔も知らない誰かがいる。
どんな性格だったのか。
何をしていたのか。
どんな時代を生きたのか。
そんなことは全く分からない。
それでも、
そのリレーが一度も途切れなかったから、
今ここに私がいる。
私、かなり長い話の途中にいるらしい。
私の後ろ、思ったより大所帯
父と母。
祖父母。
そのまた前。
さらに前。
ずっとさかのぼっていくと、
知らない名前が増えていく。
しかも、
それぞれに人生があった。
出会った。
結婚した。
子どもが生まれた。
仕事をした。
引っ越した。
大変な時代を生きた。
そして、次の世代へ。
それが何代も続いて、
今につながっている。
本人たちは、まさか何百年後に
「2の○乗」で数えられるとは思っていなかったでしょうね。
私だって、
何百年後に算数の材料になる予定はありません。
算数って、忘れた頃に妙なことを教えてくる
学校の勉強では2の2乗は4。
答えが合えば丸。
それで終わり。
ところが、
何十年もたって見てみると、
2は父と母。
4は祖父母。
8は、その前。
数字を追いかけていただけなのに、
いつの間にか、
先祖の話になっている。
そして30乗まで行くと10億。
算数、何十年後にこんなところから話しかけてくるとは思いませんでした。
……しかも、
ものすごい人数で。
小学校の算数、意外と後から効いてくる。
あの頃の自分に、
「もう少し他の楽しみ方があったみたいだよ。」
と言いたい。



