この世界、知らんことだらけ:Vol.1昆布はだしを出すために“人生”を終える

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:この世界、知らんことだらけ

産業カウンセラーの鎌田千穂です。
チホズスタジオは福岡市に拠点を置き、オンラインや訪問をあわせた産業カウンセリングを行っています。
他にも下記のことを実施

  • 産業カウンセリング及びコンサルティング。
  • 人材育成の仕組みづくりのための自発的行動を促す教育研修。
  • 「業務改善・組織変革」の企画提案実施。
  • チホズ文字分析による人材分析及び提案。

味噌汁
この世界、知らんことだらけ。
最近知ったことは、昆布はだしを出すために“人生”を終えるということ。

朝、味噌汁の湯気がふわっと鼻に届いたときに感じるあの安心感。
寝ぼけた体がゆっくり目覚めていくのを、静かに支えてくれるような存在。
——それが“だし”です。

昆布はだしを出すために“昆布人生”を終える

私たちは日々、何気なくそれを口にしている。
おだしがきいてると、なんだか料理がやさしくなる。
ですが先日ふと、こんな話を伺いました。

昆布って、生きてるうちはだし出ないんだよ

(; ´ω`ก)エッ?
昆布って“死んでから”じゃないとだしが出ないの?

その瞬間、スーパーの乾物コーナーで見かける昆布たちが、急に哲学的な存在に見えてくるのも不思議。

昆布のおだしの秘密

調べてみると、ちゃんと理由があるらしい。
生きている昆布は細胞膜がしっかりしていて、グルタミン酸などのうま味成分を外に出さない。

それが、収穫されて乾燥する必要がある。
つまり“生命活動”が止まったときにはじめて、だしを出してくれるという。

なんだろう、淡々とした事実なのに、ぐっときた。

私たちが「おいしいね」と笑顔になるあの瞬間は、昆布にとって最後の仕事だったのかと思うと、味噌汁一杯にも、ちょっと神妙な気持ちになる。

朝の台所で、静かに仕事を終えた昆布に心の中で「おつかれさま」と呟く。
そんな朝があってもいい気がしました。

わかったつもりが一番やっかい

いつも何気なく飲んでた味噌汁のだし。
実はあれ、昆布の“最後の仕事”って聞いて、ちょっと胸がキュッとなりました。

だしを出すためには、昆布が“生きるのをやめる”必要がある。
…なんか切ないけど、やさしい。

それまでずっと海の中で生きてきた昆布が、私たちの朝ごはんで「おいしいね」って言わせてくれるなんて、ほんと名脇役。

知らないことだらけの世界のはず。
その中で「わかったつもり」が一番やっかい。

ですが、こうやって一つ知るたびに、なんてことない日常が、ちょっとだけ面白く見えてくるものです。

今日もありがとう、昆布。
味噌汁、しみるわぁ。

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Vol.2「バナナはベリーで、イチゴはベリーじゃない話」
果物の見た目は信用ならない?
名前に惑わされる、“肩書き問題”に触れます。

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鎌田千穂(産業カウンセラー)

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組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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