部下の論理的思考を鍛えるトレーニング
管理職育成コンサルタントの岡本です。
前回は、「20代の部下との面談をどの様にすれば良いかわからない」という悩みの中で、「何を話してよいかわからない」「どの様に話てよいかわからない」というケースをお話ししました。
今回は、「問いかけても返事が返ってこない」についてお話しようと思います。
ケース3
問いかけても返事が返ってこない。
あなたもこんな経験をしてますよね。
上司:「~についてどう思う?」
部下:「・・・・・」
上司:「ん?で、~はどう思う?」
部下:「いえ、わかりません(べつに・・・)」
上司:(わかりません(べつに・・・)じゃないだろう!)
問いかけても返事が帰ってこない。
思わず「返事しろ!」と言いたくなるし「わかりませんじゃないだろう考えてろよ!」って腹をたててませんか。
その後、「最近の若いヤツは・・・・」と考えてしまいますよね。
さて、腹をたてる前に立ち止まって考えてみましょう。。
何故、返事をしないのでしょうか?
・言語的に理解ができない
・言語は理解できるが言葉の意味が通じない
・問いかけについて考えているが答えがみつからない
・答えはわかったが説明(言語化)できない
この中に答えがありますか?一見、ある様に思えますが、本当の答えはありませんね。
最近の多くの20代の部下は優秀です。むしろ優秀すぎるぐらいです。
特に、共感性が高いために空気を読もうとします。それと、失敗する事を極端に恐れる傾向があります。
それなので、
「言葉の意味(そのもの)は分かるが、どういう意図で聞かれているかわからず考えてしまい回答できない」
というのが、答えが返ってこない本当の理由ではないでしょうか。
では、どうすれば良いか。
それは、
「理由や意図を述べた上で質問する」
ことです。
例えば、
「○○について若い人の意見を聴きたい。へんな常識にとらわれてない意見がほしいんだよね」
「××について率直な意見をききたい。直観的なイメージで答えてほしいので君の印象でいいよ」
「自分自身であればどう行動するか教えてほしい、もし△△が××だったらどうする」
などです。
他に、普通に質問して答えが返ってこない時に、「思い付きでいいよ」とか「正しい、間違っているはないから自由に答えて」などと促すのも一つの手です。
20代の若い部下とのやり取りは上司が冷静になり、一言を付け加えるだけでコミュニケーションが円滑になる事が多いです。
上司として視点は部下目線に合わせても、位置を下げてはいけません。