オンラインコミュニケーションでの悩みと対策

西岡惠美子

西岡惠美子

テーマ:自己啓発

オンラインコミュニケーション

コロナで急速に広まらざるを得なくなった「オンラインコミュニケーション」
ツールの使い方に悩むのは入口、使い始めると「なんか違う」という悩みやストレスが出てきます。

どんな悩みが出てくるのか、それへの対策は何があるか、注意点、メリットなどを考察しました。

1.どんな悩みがある?

オンラインコミュニケーションには、いくつもツール(方法)がありますよね。
電話、メール、LINE等のチャットツール、ビデオチャット(zoom、skypeなど)など。
違いとしては
・音声のみ(電話)
・文字のみ(メール、チャット)
・音声と映像(ビデオ)
と、情報の種類が違ってきます。
それぞれで悩みが発生する可能性があります。

文字・音声のみ:顔・表情が見えない
ビデオ:お互いの周囲が気になる(自分の周囲や背景がどう思われるか、も気になる)

また、どの方法にも共通するものとしては、
・終了するタイミングがつかめない
・沈黙がきまずい(対面時以上に)
・目に見えないレベルの違和感を感じる
・インターネットの通信状況に左右される
等が考えられます。

2.悩みが発生する理由は?

ただし、どの方法においても皆が同じ悩みを持つわけではありません。
実はこれは以前からあったと思います。
「電話」です。
会社に入ると、なぜかまず最初に任せられる仕事が「電話対応」です。
電話に出るなら誰でもできるだろう、という、ナゾ理論です。

しかし電話対応ってものすごく難しい。
誰か分からない人がいきなり話し出すのを耳だけで聞き取って、相手が求める担当者に取り次がなければいけない。取り次ぐ相手がすぐ出られなければ、それを伝えた上で次善策を考えなければいけない。そして一連の流れを本来取り次ぐはずだった相手に伝えなければいけない。
そもそも、どこの誰だか分からない人からいつかかってくるか分からない時点でストレスです。
こうした悩みを多くの人が抱えていたのに、長年放置されてきました。

オンラインコミュニケーションが必要に迫られて急速に広まる中で、同じことが他の方法で発生しても可笑しくありません。

・方法への習熟度、得手不得手
・「いつも(オフライン)」のルールが通用しない
・会議主催者の負担が大きい、配慮が難しい

などが思い浮かびます。
特に電話やメールと比べると「使ったことない」という人も多いため、「慣れれば大丈夫」と、苦手感やストレスを軽く取り扱われることもありそうです。

3.解決方法はあるのか?

知り合いに自閉傾向の強い発達障害の人がいます。
顔を合わせながら会話するときはとてもゆっくりなのですが、LINEで会話するときはびっくりするほど反応が早い!私のほうが追いつかないくらいです。

人にはそれぞれ得手・不得手があります。
苦手は克服しろ、というのは今は昔。苦手なことに無理矢理取り組むだけのメリットがないなら無理する必要はありません。

私が提案する解決方法は以下のとおりです。

①自分が使いやすい方法を見つける、または作る
②ビデオ会議でも「場の空気感」は伝わらない⇒出来るだけ言葉にして伝えるよう心掛ける
③前もってルールを作っておく
④一人だけに負担を負わせない


特に「③前もってルールを作っておく」というのは大事かもしれません。
一時期流行った「オンライン飲み会」。
普段なら「電車の時間が」とか理由をつけて区切りをつけることが出来るのに、オンライン=各自、自宅にいる状態だと、際限なく続くケースがあるとか。
ビデオ会議ツールなら、カメラの前からいなくなることが出来ない。ずっと同じ場所同じ姿勢で何時間も飲み続けるなんて苦行でしかありません。

チャットもそうですね。ラリーになると、止め時が難しい。電話も同様です。

なので、「〇分/〇時間で終了」と、開始前に時間を区切っておくことは重要です。
長時間(30分以上)になるなら、途中で休憩を必ず入れましょう。
また、トイレは適宜行けるようにしましょう。顔を合わせていない分、相手の体調も伝わりづらいです。

逆にオンラインの強みで、体調が良くない時は時間帯や日を変える提案をしましょう。
移動が不要な分、お互い受け入れやすいはずです。

4.メリットもある

当然ながら、オンラインコミュニケーションにはメリットがあります。
人によってはオフライン(対面)よりもメリットが大きいと感じる人もいるでしょう。

・特定の場所への移動が不要
・苦手なことはやらなくて済む
・LINEなら、スタンプが「非言語情報」を伝えてくれる

苦手なこと、とは、例えば音声での会話は問題ないけど、顔を出したくない時。
電話は最適ですし、zoomもカメラ機能をオフにすればいいのです。
逆に口で話すのが苦手なら、チャットやメールをメインに使う。
同じ文字情報でも、メールだとある程度まとめて入力しなければいけないから、それが苦手、という場合はLINEやskype等で短文でやり取りする方法があります。

常に自分が得意とする方法でコミュニケーションできるとは限りませんが、「〇〇(方法)ならスムーズにやり取りできる」と知っておくことは、ストレス対策として有効だと思います。

5.注意点

ただし、幾つか注意点があります。
・苦手な人を責めない
・得意な人が苦手な人に合わせる

です。

苦手な人が得意な人に合わせる、というのは、無理過ぎるやり方です。
歩くのが遅い人が、早い人に無理矢理合わせたところで長く続けられません。
早い人がゆっくり歩くほうが合わせやすいです。

それと同じで、各方法ごとにスキルに差がある場合は、得意な人が相手に合わせましょう。
得意だからこそ、苦手な人に合わせることが出来るはずです。

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社会的な状況もあるため、どうしても使わざるを得ないことが増えている「オンラインコミュニケーション」ですが、結局は道具に過ぎないので、自分にとって「便利」か「不便」か、で、選んでいいものだと思います。

自分にとってだけでなく、集団、状況等によっても変わってきます。
柔軟に方法や道具を選べることが、一番の解決方法ではないでしょうか。

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西岡惠美子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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