働き方:最近の会社の人材活用を考察する:新常態(ニューノーマル)に備えよう

小川芳夫

小川芳夫

テーマ:働き方

このコラムは、ビジネスパーソンの方々を対象に書いています。

日経ビジネス2021年5月17日号で、『人材活用ニューノーマル 個が生きる会社へ』という特集が組まれました。
このコラムでは、日経ビジネスの特集『人材活用ニューノーマル 個が生きる会社へ』を読み解き、ひとりのビジネスパーソンとしてどのように新常態(ニューノーマル)の働き方に備えるべきかを考えます。日経ビジネスの特集は「人材活用」というタイトルから分かるように、会社目線で書かれていると思います。このコラムは、新常態(ニューノーマル)をビジネスパーソンが置かれている環境と解釈して、ひとりのビジネスパーソンの目線でどうすれば良いのかを考えようという試みです

最初に、日経ビジネスの特集を私の観点で読み解きます。
次に、最近の話題を交えて、ビジネスパーソンが置かれている環境を整理します。
最後に、ひとりのビジネスパーソンとしてどのように新常態の働き方に備えるべきかを考えます。

このコラムは下記の3つの章で構成します。10分程度で読める量です。




私は、ファシリテーションを核としたコンサルティング・サービスを営んでいる個人事業主です。屋号を BTFコンサルティングといいます。BTF は Business Transformation with Facilitation の頭文字をとりました。トランスフォーマーという映画をご存知の方がいらっしゃると思います。クルマがロボットに変身したり、ロボットがクルマに変身したりする映画です。トランスフォーメーション(transformation)とは変身させることです。ビジネス・トランスフォーメーションとはビジネスを変身させてしまうことです。ビジネス変革とも言われています。「ファシリテーションを活用してビジネス変革を実現して欲しい、そのためのお手伝いをしたい」と考え、この屋号にしました。

ファシリテーション。Facilitation という名詞です。「人と人が議論し合意形成をする。この活動が容易にできるように支援し、うまく合意形成できるようにする。」これを実現するためにはどうしたら良いのかという課題を科学的に考え、試行錯誤を繰り返しながら作りあげられた手法、これがファシリテーションです。ファシリテーションをする人をファシリテーター(facilitator)と言います。


1. 『人材活用ニューノーマル 個が生きる会社へ』を読み解く

この章では、日経ビジネスの特集を読み解いてみたいと思います。

特集の冒頭で下記のように始めています。
今週号の特集は「人材活用ニューノーマル」。コロナ禍を機に会社と社員の関係を見直す企業の事例を研究しています。リーマン・ショックの後に提唱された「ニューノーマル(新常態)」という言葉は、危機から回復しても以前の姿に戻ることはなく、世界が全く別のものになっている状態を指します。人材活用でいえば、テレワークや副業解禁など企業の働き方改革が5~10年早送りされた格好。巻き戻しボタンはありません

コロナ前から薄々感じていた方も多いのではないか、と私は思っていますが、動きが一気に来てしまっていると感じています。そして、コロナ前には戻らない。

そして特集の冒頭部分は、次の言葉で閉じられています。
企業が自立した個人の集合体であれば、どんな危機にも負けないはずです。

ひとりのビジネスパーソンとして、会社に依存する体質から自立し、さらに自分の意志をしっかりと持って自分でルールを定めて自分で決めた目標に向かって自律して研鑽することが必要なのだ、と私は考えます。このような人になっていただきたい、このような人々から構成されるチームになっていただきたい、というのは私のビジネスの目標でして、この点はこのコラムを書こうと思ったモチベーションでもあります。

特集内の『年次も役職も二の次 真の「適材適所」へ』という記事は、『メンバーシップ型の雇用と深く結びついていた日本企業の人材活用。激しい環境変化を前に、これまでの定石が通用しなくなっている。前例にとらわれずに新たな人材活用に挑む企業が出始めた。』と始まっています。

事例として、ブラザー工業の「AI Everywhere.」というプロジェクトが紹介されていました。
このプロジェクトは、『「AI Everywhere.」を合言葉にAI人材を育成する全社プロジェクトを18年から推進している。プロジェクトの旗振り役に抜擢されたのは、プロジェクトが立ち上がった18年4月に新入社員として入社したばかりの若手社員だ。大学院でAIを専攻していた。AI人材育成プロジェクトにおける取り組みの多くを主導する立場。研修のカリキュラムを作成し、多くのプログラムで自ら講師として登壇。社内の専用ページにAIの最新動向を日々書き込むことも欠かさない。』というものだそうです。

新人であれ、ベテランであれ、必要なことを実施するのに最適な人がやる、というのは至極当たり前のことである、と私は感じます。そう感じるのは、私が仕事をしてきた職場環境がそういうところだった、という背景が一因かもしれません。

この記事では、社内副業と社外副業について語られていました。

社内副業は、新たな職場で新しい知見やスキルを獲得し、また人間関係が構築できるので、ひとりのビジネスパーソンにとって得るものが大きいと思います。

他方、社外副業は、仕事内容がコモディティ化した仕事であれば社外で働いても良いかもしれませんね。IP(Intellectual Property、知的財産)が社外に流出しないように、ここはしっかりガードすることが必須です。ひとりのビジネスパーソンとしては、この点を慎重に所属する会社に確認することが必須である、と私は考えています。

キャリアの選択肢を広げる制度の事例として、下記が紹介されていました。

  • KDDI:2020年6月から社内副業制度を導入
  • IHI:2020年11月から社内副業制度を、2021年1月から社外副業制度を開始
  • 三井住友海上:2021年からジョブ型の要素を導入。専門人材を対象とした副業・兼業も
  • 東京海上日動:2021年1月に社外副業の承認プロセスを簡素化
  • 武田薬品工業:2020年6月から社内の異なる業務を掛け持ちする新制度を導入
  • カルビー:2021年2月に社外からの副業人材を募集開始
  • ダイハツ工業:2020年9月に社外からの副業・兼業人材を公募


この記事の最後に、千葉商科大学の常見陽平准教授のインタビュー・メッセージが載っていました。
私が賛同するコメントがありましたので、その部分を抜粋します。
いつまでたっても日本企業に不足しているのは、個人のやる気を引き出し、才能を開花させる仕組みづくりだ。適材適所で社員を配置して権限委譲するマネジメントよりも、社員を管理し、報告を求める傾向が今でも強い。社員の自立を促す環境の整備抜きには、いくら良い人材を獲得できても、定着させることはできないだろう。

会社が実施している人材育成の事例が、『環境変化に強くなれ イマドキの育成術』という記事で紹介されていました

社会からの要求も個人の考え方も変わる中、画一的に実施する研修はほとんど意味をなさなくなってきていると思います。金太郎飴的な人を大量に育てる時代はとっくの昔に終わっています。社員個人に焦点を当てるべきです。

会社が実施している人材育成の事例:東洋紡の「未来人財塾」

企画から資金調達、製造、販売まで新商品が世に出るまでのプロセスを全て手がける機会を提供して、新規事業に必要なノウハウを習得してもらう。社員の挑戦意識を育む。』という目標を掲げたものだそうです。

会社が実施している人材育成の事例:パナソニックの「社外留職」

社外のスタートアップに出向して、新たな知見や経験を身に付けてもらい、パナソニックのイノベーション創出につなげる』というものだそうです。

会社が実施している人材育成の事例:日本IBMの「個別指導の塾」

入社年次や役職などの枠組みで開催される横並び研修ではなく、AIから提案された研修の中から社員自らが選んだオンライン研修を受ける。日本IBMの社員一人あたりの学習時間は2020年に平均113時間。』とのことです。1年は52週ですから、単純に計算すると毎週2時間以上学習していることになります。

会社が実施している人材育成の事例:アフラック生命保険の「データアンバサダー」

データ分析を学んだ社員を部門の旗振り役にして、部門のメンバーにデータ駆動型な判断や意思決定をする手法を普及・定着させる。DXできる会社への変革といえる。』という取り組みだそうです。
『ビジネス変革:顧客体験価値にこだわる:具体策を考える』 というコラムで紹介した、社員全員をデータ・サイエンティストにするという「シチズン・データ・サイエンティスト」に近いと考えだと思いました。

この章の最後に、『もう上意下達じゃない 社員に自立を促す組織』という記事から、何点か事例を取り上げたいと思います。この記事は、『社員は会社の持ち物ではない。会社と社員の関係が対等になっていく。』と始まっています。

社員に自立を促す組織の事例:花王のOKR(Objectives and Key Results)

近視眼的な目標重視に陥らずに、社会情勢や会社全体が目指す方向などの大局を意識し、新しいことに積極的に挑戦してもらいたい』という狙いだそうです。
下図の出所は、日経ビジネス2021年5月17日号です。下図はタップやクリックで拡大します。
OKRとKPIの違い

OKRでは「どのような世の中にしたいのか」「自分は何に取り組んでみたいのか」という視点を大切にしながら社員一人ひとりが目標を設定。こうした個人の目標を、部門や会社全体の目標と突き合わせ、密な対話を通して関連付けていく。これまでのようにトップダウンで下りてきた数値を仕事の目標とするのではなく、社員それぞれの生きがいや未来のキャリア像と、会社の目標との関係を明確にすることで、仕事に対する意欲を引き出そうとする。』という取り組みだそうです。

社員自らが自律的に自らのキャリアを考えることが求められている、と私は考えます。そうでないと、上司と部門や会社の目標と付き合わせることはできないからです。キーワードは「社員自らが自律すること」です。

上意下達で与えられた目標をこなす人材に価値を見いだすのではなく、それぞれの社員の個性に光を当て、それを組織の活性化や生産性向上につなげていく試みが始まっている。

社員に自立を促す組織の事例:メルカリの「Culture Doc(カルチャードック)」

暗黙知として継承してきた組織の考え方を明文化したそうです。社員数の増加、それに伴う人材の多様化。同じバックグラウンドを前提とした感覚的な会話や個人の能力に依存した進め方では業務が円滑に進まない状況になったことが、Culture Docを作成することになった理由だそうです。

メルカリのCHROは、『会社が今後も成長するためには、多様性を生かし、お互いに尊重できる組織になる必要がある』とのことです。

社員に自立を促す組織の事例:スマイルズ(スープストックトーキョーを傘下に持つ会社)

たとえ企業に属していても、社会に対して新しい価値を自ら提案していくクセをつけなければ生き残れない』とスマイルズの社長は語っています。

社員と会社の共依存関係は成長を阻害します。「企業に雇われていれば幸せ」という社員と、「従業員を囲い込んでいれば大丈夫」という企業の関係では成長はないでしょう。ですから、ひとりの社員としてはそういう関係にならないようにするべきだし、既になってしまっているなら関係性を見直すべきだ、と私は強く思います。


2. ビジネスパーソンが置かれている環境

この章では、1章に散りばめた私の解釈をまとめ、さらに最近のパナソニックの事例を参照して、ビジネスパーソンが置かれている環境を整理したいと思います。

まずは、パナソニックの事例から。

2021年5月17日のDIAMOND online『パナソニック「退職金4000万円上乗せ」で50歳標的の壮絶リストラ【スクープ】』 です。

記事によると、バブル世代をメインターゲットにした早期退職プログラムで、4,000万円は割増退職金の上限金額だそうです。

社内に配布された内部資料には、次のように記されているそうです。
今般のグループ基本構造再編によって、一人ひとりの仕事や働き方、役割や責任の変更のみならず、転籍による在籍会社の変更、さらには事業会社ごとの労働条件変更など、事業の専鋭化(パナソニックの造語。絞り込んだ領域において競争力を磨き上げるという意味)に向けてこれまでにない大きな変化が予測されることも事実です。

 会社が新たな体制に向けて再スタートを切るこの機会に、これまで当社で培ってきたキャリアとスキルを活かし、社外に活躍の場を求めチャレンジする従業員に対しても、既存のライフプラン支援制度を時限的に拡充し、『特別キャリアデザインプログラム』として適用することで最大限の支援を行いたいと考えています。


この早期退職プログラムで退職する社員の退職日は2021年9月30日だそうですので、ターゲットになっている方々は大変だったのだろうと想像します。

パナソニックグループの基本構造を再編する。すなわち、リストラクチャリング(Restructuring)ですね。

2020年新型コロナウイルスが流行する以前からVUCA(ヴーカ)は言われていました。VUCAとは、Volatility、Uncertainty、Complexity、Ambiguityの頭文字です。不安定で、不確実で、複雑で、不明確といったところでしょうか。そしてコロナ禍になり、不安定性、不確実性、複雑性、不明確性は増していると感じます。

このような環境の下、アジャイルという言葉を最近良く見聞きするようになりました。
アジャイル、英語のagileで「機敏な」という意味の形容詞です。
アジャイルはソフトウェア開発で使われている開発方法の1つです。ソフトウェア開発で使われている方法を、ソフトウェア開発以外でも見聞きするようになっています。例えば、働き方経営組織文化

会社として環境変化に機敏に対応できないと滅びてしまう、という危機感の現れだと思います。ひとりのビジネスパーソンとしても機敏に対応できる人になることは大切なことだ、と私は考えています。この考えの下、私は今までに「アジャイルな働き方」というテーマで、下記のコラムを書いています。

年功序列は急速になくなってきている。言い換えると、会社は年齢と給料との相関関係を無くしたいと考えているのだろう、と私は考えます。

メンバーシップ型からジョブ型への移行です。ジョブ型になり成果主義への移行が加速しています。
事例として、5本の日経記事をリストします。


成果。
1章の花王のOKRの事例で、OKRの特徴は『目指すべき目標を明確にするとともに、目標達成までのプロセスとそのプロセスを実施する中で得られた成果で個人を評価するを重視する』であると書きました。プロセスが大切です。

たまたま成功してしまったという場合と、このように目標を設定しその実現に向けたプロセスを考え適宜振り返りを実施しながらプロセスを見直すことで成功したという場合は、大きな差があります。

まぐれで成功したという場合、同じやり方で次に成功するか否かはわかりません。

しっかり目標を定め、そこに到達するためのプロセスを設計し、振り返りを実施しながらプロセスを見直すというアプローチで成功できたという場合は、同じようなアプローチで次も成功できることが期待できます。実は、これはアジャイルなアプローチなのです。

上意下達で与えられた目標をこなす人の存在価値は急速に下がっているようです。
不安定で、不確実で、複雑で、不明確で、いつ何が起こるか予測が困難な時代、「これをやればOK」ということを言えるスーパーマンやワンダーウーマンのような人は、どこにもいないのです。チームで議論することが必要なのです。チームでアジャイルに対応することが必要なのです。会議に参加しても発言しない人、誰かからの指示を待っている人、指示されるまで何もしない人、こういう人にとっては困難な時代だと思います。

ひとりのビジネスパーソンとして、雇用が安定していることは、特にコロナ禍の下では大切なことでしょう。しかし、特に何も自らを研鑽しようと努力することなしに、「会社に雇われていれば幸せ」と会社に従属してしまうことはやめるべきです。

パナソニックの早期退職プログラムのように、会社が欲しくない人には去ってもらい、会社が欲しいと考える人を採用したい、という動きは強まっていくのではないか、と私は考えます。

スキルを身につけ、身につけたスキルを実際の仕事の場で使いながら研鑽することが必要である、と私は考えます。「今さら?」と思ったあなた。人生100年時代と言われています。仮に50歳だとしら、まだ中間点です。

みんなで同じスキルを身につける必要はありません。自分を金太郎飴にする必要はありません。IBMの個別指導塾の事例が参考になると思います。

ひとりのビジネスパーソンとして、会社に依存する体質から自立し、さらに自分の意志をしっかりと持って自分で決めた目標に向かって自律して研鑽することが必要なのです。自分のやる気をキープしながら。


3. ひとりのビジネスパーソンとしてどのように新常態の働き方に備えるべきか

この章では、2章の「ビジネスパーソンが置かれている環境」を踏まえて、どのように備えるべきかを考えます。

働き方のひとつの形として、アジャイルな働き方は知っておくべきだ、と私は考えます。私は下記のアジャイルな働き方に関するコラムを書いています。わかりやすく書いたつもりですので、ご一読いただけましたら幸いです。


2章で書いた成功。
目標を定め、そこに到達するためのプロセスを設計し、振り返りを実施しながらプロセスを見直す。このアプローチで小さな成功体験を重ねる。この成功体験を、自分のあるいは自分たちのチームの経験値とし、次も同じようなアプローチで成功できるだろうという自信を育む。こうしたアジャイルな働き方は、VUCAでコロナ禍の今こそ注目されるべき働き方である、と私は考えています。

2020年10月20日に世界経済フォーラムが出した 『仕事の未来2020』 というレポートがあります。このレポートに書かれている情報を視覚化した図 もあります。
仕事の未来2020 Top 10 Skills 2025
上図はタップやクリックで拡大します。日本語訳は私がつけました。

図中に白字で示したとおり、求められている能力は下記4つに集約できる、と私は考えます。

  • 問題を分析し、課題を洗い出し、解決する能力
  • 自部門だけでなく、各部門から集まった専門家たちをチームビルディングし、チームで協働する能力
  • テクノロジーを活用する能力
  • チームとして、メンバーの自己管理能力(回復力、ストレス耐性、柔軟性)を向上させる能力


この能力の土台とも言えるスキルがあります。
ソフトスキルです。ソフトスキルは、対人系のスキルで、ファシリテーション、コミュニケーション、プレゼンテーション、リーダーシップ、チームビルディング、エモーショナル・インテリジェンス、ネゴシエーションなどのスキルです。

ビジネス変革に向けたソフトスキルを土台とするスキル構築のご提案

あなたのキャリアを自ら自律的に考え、部門や会社の目標と付き合わせる。スキルを身につけ、実際の仕事の場で試しながら実力をつけるためには、そうしたことが出来る場が必要です。つまり、部門や会社の目標とズレたスキルを目標に据えると、実戦で鍛える場がないので、「セミナーに参加していい話を聞いた」的なレベルで終わってしまいがちです。

私がソフトスキルを勧める理由は、どんな仕事でもソフトスキルは役に立つからです。まさに土台とも言えるスキルだからです。

ソフトスキル活用シーンを簡単に説明しましょう。

あなたはチームの一員として働いていますか?
会社で働いているビジネスパーソンは、全くひとりだけで働いている、という人はいないだろう、と私は思います。

例えば、プロジェクトが立ち上がって、社内のいろいろな部門から人が集められたような場合、その人たちがチームとして協働できるようにならなくてはいけません。チームビルディングが必要です。

チームで協働していると、会議やワークショップを開催することがあります。
ファシリテーションが必要です。


チーム内チーム外の誰かに説明して、理解してもらい、動いてもらうことが必要になる場面があります。プレゼンテーションコミュニケーション、場合によってはネゴシエーションが必要になるでしょう。

チームを1つにまとめ、共通の目標に向かって引っ張っていくリーダーシップが必要なことは言うまでもありません。リーダーシップは役職が上の人だけが備えていれば良いという類の能力ではありません。チームのできるだけ多くのメンバーが備えるべき能力です。目標に到達するために引っ張る力が多ければ多いほど強力だからです。役職は関係ありません。

チームで協働していると、メンバー間での関係性を保つことが難しくなってしまいそうな危機、チーム崩壊の危機に遭遇してしまうこともあり得ます。エモーショナル・インテリジェンス(Emotional Intelligence)が必要です。エモーショナル・インテリジェンスとは、チーム内のメンバーとの関係性の構築、難しい局面での対応、こういったことをうまくできる能力です。

いかがでしょう。
ソフトスキルを身につけ向上させることができれば、チーム内に信頼が生まれ、チームとしての力が強くなります。
他方、そうしなければ、チームとしての力を強くすることは難しくなるでしょう。


数日間で実際の仕事で使えるレベルのソフトスキルを身につけることは困難です。そんなに簡単なものではありません。でも、怖がらずに、実際の仕事の場で試しながら、ある意味小さな失敗を振り返りながら研鑽することで、小さな成功を積み重ね続けることで、仕事で使えるレベルにレベルアップすることができます

成長痛とも言える悩みにぶち当たる場合もあるでしょう。そんな時はひとりで悩むのではなく、一緒に考えアドバイスしてくれる人がいると良いですね。



最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 
 
 

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