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風水と中医学で考える運気の整え方

岩本益宏

岩本益宏

テーマ:今さら聞けない

40代からの働く女性が、心と体のバランスを取り戻す方法



はじめに:「運気が落ちている」と感じるとき

仕事で思うように進まないことが続く。家に帰っても家事や家族の用事があり、自分のことは後回しになる。朝から疲れていて、考えもまとまらない。

そんな日が続くと、「最近、運気が落ちているのかもしれない」と感じることがあります。

運気という言葉には、仕事運、健康運、家庭運、人間関係など、さまざまな意味が含まれます。ただし、運気は目に見える数値ではなく、風水や中医学だけで未来を確実に予測できるものでもありません。

この記事では、運気を「良いことが突然起こる力」だけではなく、心身の余力があり、環境が整い、目の前の選択をしやすい状態として考えます。

中医学では体の内側のバランスを、風水では暮らしや仕事場など外側の環境を整える考え方があります。どちらも陰陽や五行、「気」という言葉を使いますが、同じものではありません。

風水と中医学の共通点と違いを知り、40歳以上の働く女性が無理なく取り入れられる「運気の整え方」を、初心者向けにご紹介します。

運気と中医学の関係

中医学では、「気」を生命活動を支える力、体を動かし、心を支え、全身を巡るものとして考えます。気が充実していると、朝に動き出しやすい、仕事に集中しやすい、気持ちを切り替えやすい、人と話す余裕がある、といった状態につながると考えます。

一方、睡眠不足や過労、心配事が続くと、気が不足したり、巡りが滞ったりすることがあります。中医学では、疲れやすい、やる気が出ない、ため息が増える、イライラする、胸やみぞおちがつかえるなどの状態を、気の不足や滞りとして考えることがあります。

中医学では、気のほかに「血」や「津液」も、体を支える大切な要素と考えます。気は体を動かし心を支える力、血は全身を養い心身に栄養を届けるもの、津液は体をうるおす水分や体液の働きです。

これらがバランスよく働くことが、心身の安定につながると考えます。ここでいう気・血・津液は、現代医学の検査値や特定の物質をそのまま意味するものではなく、中医学独自の体質・状態の捉え方です。

風水とは?初心者向けにやさしく解説

風水は、住まいや仕事場などの環境を整え、そこにいる人が快適に過ごしやすくするために発展してきた中国の伝統的な考え方です。

方角、建物の配置、風や水の流れ、明るさ、家具の置き方などを見ながら、空間の「気」の流れを考えます。現代の暮らしに取り入れるなら、難しい方角の計算から始めるよりも、風通し、採光、清潔さ、動きやすさ、安心して休める環境を整えることが実践しやすいでしょう。

風水を取り入れたから必ず仕事が成功する、特定の色を置けば病気にならない、といった科学的な保証があるわけではありません。風水は、環境を見直し、暮らし方を整えるための文化的な知恵の一つとして活用するのがおすすめです。

風水と中医学は、どこが似ていて、どこが違うのか

風水と中医学は、どちらも陰陽・五行・気という考え方を大切にしてきました。しかし、対象が違います。中医学は体質、体調、心身のバランスなど体の内側を考え、風水は住まい、職場、家具、光、風通しなど環境の外側を考えます。

体の内側と環境の外側を同時に整えることで、休む、考える、行動するという日常の流れを作りやすくなる。これが、風水と中医学を一緒に考えるときの現実的な意味です。

40歳以上の働く女性が「運気が落ちた」と感じる理由

40代以降は、仕事と家庭の責任が重なり、自分のための時間が少なくなりやすい時期です。さらに睡眠や体力の変化、月経周期や女性ホルモンの揺らぎなどが重なると、気持ちの切り替えが難しくなることがあります。

朝から疲れている、仕事のミスや人間関係が頭から離れない、家の中が片づかず休んでいても落ち着かない、イライラしやすい、以前は楽しめたことに気持ちが向かない、冷えや肩こり、頭痛、胃腸の不調、眠りの浅さがある。このようなときは、運が悪いのではなく、心身の余力が少なくなっている可能性があります。

今日からできる風水的な環境の整え方

玄関は、外から帰ってきたときに最初に目に入る場所です。靴を出しっぱなしにしない、不要なチラシをためない、明るさを確保するだけでも、帰宅時の気持ちを切り替えやすくなります。

寝室は、休息と回復の場所です。仕事の資料やスマートフォンを枕元に集めすぎない、照明を少し落とす、寝具を清潔にする、室温や湿度を調整するなど、体が休みやすい条件を作ります。ベッドの方角にこだわりすぎて眠れなくなるなら、まずは睡眠の質を優先してください。

仕事机には余白をつくります。毎日使うものを手の届く範囲に置き、それ以外は一度しまいます。自然光を取り入れる、観葉植物を一つ置くなど、自分が落ち着いて作業できる環境を試してみましょう。

方角や色は、気分を整える補助として使います。意味は流派や地域によって異なるため、自分が心地よいと感じる色や素材を基準に選ぶと無理がありません。

中医学の視点で、体の内側を整える

忙しさや我慢が続くと、ため息、胸のつかえ、肩や首のこわばり、イライラ、月経前の気分の変化などを感じることがあります。中医学では、こうした状態を「気滞」として考えることがあります。肩を回す、数分歩く、吐く息を長くする、気持ちを書き出すなどを取り入れます。

休んでも疲れが取れない、少し動くと消耗する、やる気が起きない場合は、体力の余力が少なくなっている可能性があります。中医学では、このような状態を「気虚」として考えることがあります。予定を詰め込みすぎず、食事を抜かず、睡眠時間を確保することを優先します。

ごはん、雑穀、卵、魚、肉、大豆製品、野菜、汁物などを組み合わせ、まずは一日一食を整えます。冷たい飲食物や脂っこい食事、過度な飲酒が続く場合は、量や時間帯を見直してみましょう。

漢方薬で運気は上がるの?

漢方薬は、未来の運を直接変える薬ではありません。体質や症状に合わせて、気・血・津液などのバランスを整えることを目的に使われます。

体の疲れや冷え、眠りの浅さ、胃腸の弱さ、ストレスによる不調などが整うことで、仕事や人間関係に向き合う余力が戻り、「流れが良くなった」と感じることはあるかもしれません。

しかし、「運気アップ」という言葉だけで処方を選ぶことはできません。漢方薬を取り入れる場合は、症状、体質、睡眠、食欲、便通、月経、他の薬やサプリメントを専門家に伝え、自分に合う方法を相談してください。

風水と中医学を組み合わせた、忙しい女性の一日

朝はカーテンを開けて光を取り入れ、温かい飲み物を飲みます。出かける前に、机や玄関の不要なものを一つだけ片づけます。

仕事中は、長時間同じ姿勢を避け、数分歩く、肩を回す、息を長く吐くなどの小さな切り替えを行います。帰宅後は、玄関で靴や荷物を整え、仕事のものを寝室に持ち込まないようにします。

夜は温かい食事と入浴、短いストレッチなどで、体に「休む時間」を知らせます。これは特別な開運法ではなく、環境を整え、体をいたわり、明日の行動を選びやすくする生活の工夫です。

風水や漢方を利用するときに気をつけたいこと

風水は、片づけや光、風通し、動線を見直すきっかけとして使うと、暮らしに取り入れやすくなります。不安をあおる高額な商品や、方角だけで病気や不幸を断定する説明には注意しましょう。

漢方薬も、誰にでも同じように合うものではありません。妊娠・授乳中、持病がある、通院中、複数の薬を服用している場合は、必ず専門家に相談してください。

強い不安、気分の落ち込み、不眠、動悸、胸の痛み、息苦しさなどが続く場合は、運気の問題だけで片づけず、医療機関へ相談することが大切です。

まとめ:運気を整えるとは、自分が動きやすい環境をつくること

風水は環境の気の流れを考える知恵です。中医学は、気・血・津液や陰陽のバランスから、体質と心身の状態を考える方法です。両者は陰陽五行や気という考え方に共通点がありますが、風水は環境、中医学は体と心を主な対象としています。

漢方薬を飲めば運気が直接上がる、特定の方角を選べば未来が決まる、ということではありません。心身の余力を取り戻し、安心して休める場所をつくり、目の前の行動を選びやすくする。その積み重ねが、自分にとっての「運気の良い状態」につながります。

40歳以上の働く女性にとって、なりたい自分とは、何でも完璧にこなす自分ではないかもしれません。疲れに気づき、休む場所を整え、必要なサポートを受けながら、もう一度動き出せる自分です。

まずは今日、玄関の靴を一足だけ整える、仕事机に小さな余白を作る、早めに寝る予定を入れる。その小さな一歩から、自分の心と体の流れを整えてみてください。

※本記事は、中医学と風水の考え方を初心者向けに紹介するものです。運気や風水によって病気や将来が決まることを示すものではありません。症状が強い場合や長引く場合、服薬中・通院中の場合は、医師や薬剤師などの専門家にご相談ください。

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岩本益宏
専門家

岩本益宏(医薬品販売業)

有限会社くすりの厚生会

子宝専門の漢方薬店として、カウンセリングで「妊娠力」を高める食生活や睡眠など生活習慣改善についてアドバイスと漢方薬の販売を行う。漢方知識と、自らの不妊治療・体外受精・出産の経験を生かしお客様をサポート

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