女性のお酒は、男性の「半分」が目安です:中医学からみる、お酒との付き合い方
■ はじめに
青森市で漢方相談をお受けしている、くすりの厚生会です。
日々ご相談を伺うなかで、ここ数年とくに増えていると感じるのが、40代女性からのこんな声です。
「ちゃんと寝ているはずなのに、朝から体が重いんです」
「病院で調べても異常なしと言われました。でも、しんどいんです」
「栄養ドリンクを飲んでも、その場しのぎにしかならなくて」
検査では異常が出ない。でも本人は確かにつらい。
この「説明のつかない疲れ」に、多くの方が一人で耐えています。
今日は、私たちが相談の現場で実際に見ている40代女性の疲れについて、中医学の視点からお話しさせてください。
■ 疲れが取れない原因は、睡眠時間ではありません
最初に、いちばんお伝えしたいことを書きます。
40代女性の「取れない疲れ」の原因は、睡眠時間の不足ではなく、"回復する力"そのものが落ちていることにあります。
多くの方は「もっと寝れば治るはず」と考えます。
けれど実際にお話を伺うと、睡眠時間は足りている方がほとんどです。
問題は、眠っても回復できない体になっていること。
そして、その回復力を奪っているものは、たいてい次の3つが重なっています。
1.「気」の消耗
2.脳疲労
3.体の重さ
順番にご説明します。
■ 原因① 「気」が足りない状態(気虚)
中医学では、体を支えるエネルギーを「気(き)」と呼びます。
気とは、体を動かす力であり、傷んだところを修復する力であり、内臓を働かせる力でもあります。
つまり、「回復する力」そのものです。
中医学には「労則耗気(ろうそくもうき)」という言葉があります。
意味はとてもシンプルで、「働きすぎると気が減る」ということ。
長時間の仕事、終わらない家事、人に気を使い続ける毎日。
これらはすべて、静かに気を削っていきます。
気が不足した状態を「気虚(ききょ)」といいます。
こんなサインが出ていないでしょうか。
・朝、起きた瞬間からすでに疲れている
・少し動くと息切れがする
・胃腸が弱く、食欲にムラがある
・以前より風邪をひきやすくなった
・声が小さくなった、話すのが億劫
気が足りないと、寝ているあいだに体を修復しきれません。
その結果、疲れが翌日へ、また翌日へと持ち越されていきます。
なお、気は胃腸が食べ物から作り出すと中医学では考えます。
朝食を抜く、早食い、冷たい飲み物ばかり——こうした習慣は、気を作る工場そのものを止めてしまうことになります。
■ 原因② 脳が休めていない状態(脳疲労)
もうひとつ、現代の40代女性にとても多いのが「脳疲労」です。
脳疲労とは、体は横になっていても、頭の中がずっと働き続けている状態のこと。
ご相談に来られる方に伺うと、ほぼ全員が思い当たると仰います。
・仕事の段取りを、家に帰ってからも考えている
・家族の予定を、いつも頭の片隅で気にしている
・人間関係に気を使う場面が多い
・将来のことや親のことが、ふと頭に浮かぶ
人の体は、脳がリラックスし、自律神経が副交感神経に切り替わって、はじめて修復モードに入ります。
脳が興奮したままでは、どれだけ長く寝ても体は回復できません。
中医学でも、「考えすぎる」「気を使いすぎる」ことは気を消耗する要因とされています。
気を使うという言葉は、比喩ではなく事実なのだと、私たちは相談の現場でいつも感じています。
この場合、睡眠時間を増やしても、休日に寝だめをしても、根本的な改善にはつながりません。
必要なのは「長く寝ること」ではなく「脳を休ませること」だからです。
■ 原因③ 体が重いこと自体が、疲れを生んでいる
3つ目は、意外と見落とされがちな視点です。
40代になって体重が増えた方は、こう感じていないでしょうか。
「特別なことはしていないのに、毎日しんどい」
これは気のせいではありません。
歩く、立つ、階段を上る、家事をする。
こうした何気ない動作に必要なエネルギーは、体重が重いほど増えます。
仕事と家庭が重なる40代女性にとって、この差は毎日確実に積み上がっていきます。
さらに、
・血の巡りが滞りやすくなる(だるさ・肩こり・冷え)
・内臓が休みなく働き続ける(夕方の強い疲労感)
・睡眠の質が落ちる(いびき・浅い眠り)
中医学では、この状態を「痰湿(たんしつ)」と考えます。
体が重い、むくみやすい、頭がスッキリしない——そんな状態です。
そして疲れやすい方の多くは、気虚と痰湿が重なっています。
気が足りないから巡らせられない。巡らないから余分なものが溜まる。溜まるからさらに重くなる。
この悪循環が、慢性的な疲れの正体です。
だからこそ、体の負担を軽くすることは、疲れにくい体をつくる近道になります。
実際に体を整えた方からは、「階段が苦にならなくなった」「夕方まで体力が持つようになった」というお声をよくいただきます。
■ 良かれと思って、疲れを悪化させていることがあります
相談の現場でよく見かける、逆効果になりやすい行動です。
・食べないダイエット
体重は減っても、疲れやすさは確実に悪化します。中医学的には、気を作る材料そのものを断つ行為です。
・極端な糖質制限
「痩せたけれど元気がない」——これは健康な状態とは言えません。
・休日の寝だめ
脳疲労がある場合、根本的な解決になりません。かえって生活リズムが崩れ、月曜の朝がつらくなります。
・夜遅くまでスマホを見る
情報が入り続けている限り、脳は休めません。
・「気合が足りない」と自分を責める
これがいちばん、体を追い込みます。疲れは怠けではなく、体からのサインです。
■ 今日からできる、回復力を守る5つのこと
特別なことは必要ありません。大切なのは「体を消耗させない意識」です。
1.朝、体を温める
温かい飲み物をひと口。胃腸が動き出し、気を作る力が立ち上がります。
2.食事は量よりリズム
決まった時間に、よく噛んで。朝食を抜かないだけでも変わります。
3.疲れる前に、早めに休む
気は、使い切ってから戻すより、減らさないほうがずっと楽です。
4.夜は情報を減らす
寝る1時間前はスマホを置く。脳に「今日はもう終わり」と伝えてあげてください。
5.体をやさしく動かす
激しい運動は不要。歩く距離を少し増やすだけで、気が全身に巡ります。
■ それでも変わらないときは
生活を整えているのに、疲れが慢性化している。何をしても楽にならない。年々ひどくなっている気がする。
そうした場合は、体のバランスが大きく崩れている可能性があります。
中医学では、こうした状態を「気虚」「痰湿」「腎の弱り」など、複数の不調が重なった状態として捉えます。
そして大切なのは、どこが弱っているかによって、必要な整え方はまったく違うということです。
全身の気を補うほうがいい方、胃腸の働きから立て直すべき方、体の土台となる力を支えたほうがいい方。
同じ「疲れ」というご相談でも、その方の体質・生活・症状によって、お選びするものは変わります。
だからこそ私たちは、まずじっくりお話を伺うところから始めています。
■ もっと詳しく知りたい方へ ── 当店ホームページのご案内
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
このコラムでは、40代女性の疲れについて、限られた紙面のなかで要点だけをお伝えしました。
けれど実際には、「自分の疲れがどのタイプなのか」を見分けることが、いちばん大切な入口になります。
気が足りない疲れなのか。
脳が休めていない疲れなのか。
体の重さからくる疲れなのか。
この見分けができないまま、世間で良いと言われている方法を試しても、遠回りになってしまうことが少なくありません。
くすりの厚生会のホームページでは、このテーマについてさらに踏み込んだ記事を公開しています。
▼ 寝ても疲れが取れない40代女性へ|「気」の消耗・脳疲労・
こちらの記事では、
・気虚、痰湿、脳疲労、それぞれのチェックポイント
・40代女性がやってはいけないダイエットの具体例
・疲れを溜めない食事とリズムの整え方
・よくいただくご質問へのお答え
を、専門用語をできるだけ使わず、より詳しくご紹介しています。
「自分に当てはまるものはどれだろう」と確認しながら読み進めていただける構成にしていますので、ぜひご覧ください。
また、ホームページでは疲れ以外にも、
・40代からの漢方ダイエット ── 数字ではなく「楽な毎日」を目指す考え方
・1週間分のダイエット献立とレシピ ── 買い物リスト付きで、そのまま使えます
・女性のための中医学 ── 冷え、むくみ、体質のこと
・妊活のご相談 ── 当店が長年もっとも力を入れてきた分野です
といった記事を、500本以上公開しています。
どれも、実際にご相談を受けるなかで「これはお伝えしておきたい」と感じたことを書き溜めてきたものです。
読んでいただくだけでも、ご自身の体の状態に気づくきっかけになるはずです。
くすりの厚生会 公式サイト
■ 一人で抱え込まないでください
40代で疲れやすくなるのは、自然な体の変化です。
問題は、その変化に気づかないまま、以前と同じ生活を続けてしまうこと。
寝ても疲れが取れない。休んでも回復しない。
それは、体と心の両方が限界を伝えているサインです。
どうか、自分を責めないでください。
必要なのは、もっと頑張ることではなく、今のあなたに合った整え方を知ることです。
くすりの厚生会では、40代女性の「疲れが取れない」というご相談を数多くお受けしています。
「病院では異常なしと言われた」という方も、どうぞそのままお越しください。
体は、正しく向き合えば必ず応えてくれます。
まずはお話を聞かせてください。あなたの毎日が少しでも軽くなるよう、一緒に考えます。
【ご相談・ご予約】
ホームページ https://kusurinokouseikai.com/



