遠隔読影の料金・費用相場
令和8年度診療報酬改定を受け、医療機関における「画像診断管理加算2(一部委託を行う場合・166点)」の活用について、具体的な検討が始まっています。
先日、ある医療機関の読影体制について確認したところ、現在は常勤の放射線科医が1名在籍し、月間の対象検査数は約2,330件とのことでした。
仮に20%を他の保険医療機関へ委託したとしても、院内で対応する80%は月約1,864件、1日あたり約90件となります。
この件数を常勤の放射線科医1名だけで読影することは現実的に難しいものの、現在は診療科の専門医による読影も組み合わせることで、院内の読影体制を維持しているとのことでした。
大切なのは「現在」だけでなく「将来」の読影体制
この事例から見えてくるのは、遠隔画像診断支援が、必ずしもすべての医療機関にとって「今すぐ導入すべき仕組み」ではないということです。
現在の院内体制で安定した読影ができているのであれば、その体制を活かすことも重要です。
一方で、常勤画像診断専門医の退職、休職、働き方の変化、検査件数の増加、あるいは専門医の増員などによって、読影体制は将来大きく変わる可能性があります。
特に画像診断専門医の確保が容易ではない地域では、1名の常勤医の異動や退職が、病院全体の画像診断体制や施設基準に大きな影響を与えることも考えられます。
「必要になってから探す」のではなく、選択肢を持っておく
そこで重要になるのが、現在の体制に問題がない段階から、保険医療機関間連携による遠隔画像診断支援という選択肢を知っておくことです。
院内ですべての読影を抱えるのか、一部を他の保険医療機関と連携するのか。
自院の検査件数、読影率、画像診断専門医数などをあらかじめ把握し、将来の体制変更に備えて複数の選択肢を準備しておくことが、安定した画像診断体制につながります。
令和8年度診療報酬改定を契機に、遠隔画像診断支援は単なる「外部委託」ではなく、将来の医師不足や読影体制の変化に備えるための選択肢の一つとして、その役割が広がっていくと考えています。


