大学病院の放射線科における働き方改革
CT・MRIの読影を外部へ依頼する際、一般的な読影会社への委託では、読影料はそのまま医療機関の負担となります。一方、保険医療機関同士が連携する「遠隔画像診断」では、一定の施設基準を満たす受信側病院の画像診断専門医が読影・診断し、送信側医療機関へ画像診断報告書を返す仕組みを活用できます。送信側・受信側双方が必要な届出を行うことで、送信側では「遠隔画像診断管理加算」として算定できる点が大きな特徴です。
ある医療機関を想定した試算では、CT・MRIを月330件、従来の外部読影単価を1件3,300円として比較しました。保険医療機関間連携では読影料が税込4,510円であっても、遠隔画像診断管理加算2の175点を330件算定することで、実質的な読影単価は2,760円となります。その結果、従来方式と比べて1件あたり540円、月約17.8万円、年間では約214万円の経営改善が見込まれる試算となりました。
遠隔画像診断は、単なる「読影の外注」ではありません。専門医による診断体制を確保しながら、患者サービスの向上と医療機関経営の両立を目指せる仕組みです。既存の検査運用を大きく変えず、新たな設備投資を抑えながら導入できることも、その選択肢を広げています。


