オープンデータから見える、日本の画像診断の現在地

嗣江建栄

嗣江建栄

テーマ:遠隔読影

病院の画像診断体制を考えるとき、自院のCT・MRI件数や読影体制だけを見ていては、なかなか「現在地」は分かりません。そこで活用したいのが、診療報酬の算定状況を集計したオープンデータです。

2024年度の都道府県別算定回数を見ると、「コンピューター断層診断」は全国で約3,749万回、さらに「他医療機関撮影のコンピューター断層診断」も約142万回算定されています。画像診断が日常診療を支える大きな医療インフラになっていることが分かります。

一方、注目したいのが画像診断管理加算です。コンピューター断層診断における全国の算定回数は、画像診断管理加算1が約301万回、加算2が約1,038万回、加算3が約162万回、加算4が約186万回となっています。なかでも加算2の算定規模が大きく、画像診断の収益を考えるうえで重要な項目であることが見えてきます。

さらに興味深いのが遠隔画像診断です。遠隔画像診断による画像診断管理加算2は全国で約99万回。通常の画像診断管理加算2と比べると、まだ活用の余地があると考えられます。

オープンデータの価値は、全国集計を見るだけではありません。都道府県別に比較することで、地域ごとの画像診断件数や遠隔画像診断の普及状況の違いを把握できることにあります。

「自院がある地域では遠隔画像診断がどの程度利用されているのか」「CT・MRIの検査規模に対して画像診断管理加算はどの程度算定されているのか」。こうしたデータと自院の実績を照らし合わせることで、画像診断体制の課題や収益改善の可能性が見えてきます。

ViewSend ICTでは、こうしたオープンデータも活用しながら、地域の画像診断状況を“見える化”し、医療機関ごとの遠隔画像診断の可能性を検討することが重要だと考えています。

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