世界の遠隔画像診断をリードする企業 ― 医療DXを支える専門サービスの進化―

嗣江建栄

嗣江建栄

テーマ:遠隔読影

遠隔画像診断(テレラジオロジー)は、CTやMRIなどの医用画像をインターネット経由で放射線科専門医が読影するサービスであり、医師不足の解消や24時間365日の診断体制を支える重要な医療インフラとなっています。世界市場では、米国のvRad(Virtual Radiologic)をはじめ、英国・オーストラリアを中心に展開するEverlight Radiology、英国のMedica Group、米国のONRAD、インドのTeleradiology Solutionsなどが代表的な専門企業として知られています。これらの企業は、救急読影、専門領域のコンサルテーション、夜間・休日対応などを通じて、世界中の医療機関を支援しています。

近年は、単に画像を送受信するだけでなく、AIによる異常検出、クラウド型PACS、音声認識レポート作成、品質管理システムなどを組み合わせた高度な診断支援サービスへと進化しています。特にvRadは米国で2,000を超える医療機関にサービスを提供し、豊富な放射線科専門医ネットワークとAIを活用したワークフローで業界をリードしています。Everlight Radiologyは「Follow the Sun(太陽を追う)」モデルを採用し、世界各地の時差を活用して24時間体制の読影サービスを実現しています。

日本でも、2026年度診療報酬改定により保険医療機関間の遠隔画像診断制度が拡充され、市場は新たな成長期を迎えています。今後はAIと遠隔画像診断を融合した高品質な読影支援が進み、世界の先進企業と連携しながら、安全で持続可能な画像診断体制を構築していくことが期待されています。

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