うつと心の本 20年史(仕事文脈より)
☆「やる気を出せ」「やる気が出ない」
「やりがいがない」などと、
「やる気」「やりがい」という言葉が
日常的によく使われます。
☆では「やる気」とはそもそも何でしょうか?
また似たような言葉の
「やりがい」と「やる気」は
違うのでしょうか?
★様々な考え方があると思いますが、
「やる気」と「やりがい」について
考える際の「たたき台」の一つとして、
【超管理職】(中谷彰宏さん著)
中の記載部分を、一部抜粋して
紹介させていただきます。
<「超管理職」/中谷彰宏さん著 より>
(「やる気」について)
■管理職と若手社員がコミュニケーションを
とるときに、
「やる気がないじゃないか」
「やる気って何ですか」
「いや、やる気といえばやる気だよ」と、
「やる気」という言葉一つ言いかえられない
としたら、それはコミュニケーションを
していることにならないのです。
■やる気と言った時に、
その言葉が相手に通じなかったとしたら、
違う言葉に言いかえてみる。
■Aという言い方で相手に通じなかったとき、
通じないと切り捨ててしまうのは、
コミュニケーションをとるという姿勢
ではないのです。
■モノの考え方が違うということは、
持っている言葉の意味が違う
ということです。
■通訳もなしに、違う言語の民族が会って、
コミュニケーションをとろうとするときに
大事なことは、まず共通の言葉を探ることです。
■言葉というのは、
単にモノの辞書的な定義をすることでは
ないのです。
◆では「やる気」とはいったい何でしょうか?
⇩
「やる気」とは、
それは「面白い目的」
なのです。
(説明)
■どんな職業・会社であっても、
その仕事のほとんどは
「面白くない仕事」です。
■ただし、面白い仕事はなくても、
「面白い目的」はあります。
■「面白い目的」が見つかれば、
たとえその仕事がどんなに
つまらないものであっても、
「やる気」は出てきます。
■モチベーションを高めるというのは、
一言で言えば、
「面白い目的を見つけること」
なのです。
(松下幸之助さんのエピソードより)
◇創業間もない頃。
まだ電球が普及していなかった時代、
つまらなそうに電球磨きをしている
従業員に幸之助さんはこう言ったそうです。
「君、ええ仕事しとるな~」
従業員は、
「えっ? 毎日同じように電球を磨く
退屈な仕事ですよ」と答えると、
幸之助さんはこう返しました。
「本読んで勉強している子どもらがおるやろ。
そんな子供らが、夜になって暗くなったら
字が読めなくなって、
勉強したいのにできなくなる。
そこであんたの磨いた電球をつけるんや。
そうしたら夜でも明るくなって子供らは
読みたい本を読んで勉強できるんやで。
あんたの磨いているのは電球やない。
子供の夢を磨いてるんや。
もの作りはものを作ったらあかん。
その先にある笑顔を作るんやで」
(ザッカーバーグさんのハーバード大学
での祝辞より)
◇私(ザッカーバーグさん)の大好きな
話があります。
ケネディ大統領がNASA宇宙センターを
訪問したとき、ほうきを持った用務員
の男性を見つけて、
何をしているのかと尋ねました。
男性はこう答えました。
「大統領、私は人類を月に運ぶ手伝いを
しています」
目的とは、自分よりも大きいものの
一部であるという感覚です。
必要とされている、取り組むべき
より良いものに携わっているという
感覚です。~
<「やりがい」について>
■「課長、この仕事のやりがいは
何でしょうか?」
■やる気が面白い目的だったら、
やりがいとはいったい何でしょうか?
■言葉を定義するときに
一番大事なのは、
平仮名に置きかえてみることです。
■外来語や漢語で置きかえてしまうと
ごまかしているだけで、
意味は何もわかっていないのです。
■小学生でもわかるような
平仮名の言葉で、
どれだけ置き換えができるか。
では「やりがい」とはいったい何でしょうか?
⇩
やりがい」とは、
それは「位置づけ」なのです。
(説明)
■人間は、
常に自分の「位置づけ」を確認して
おきたい動物である、
ということがその理由です。
■具体的に「位置づけ」とは、
以下の4つの位置づけです。
※誠に申し訳ございません。
今回はスペースの都合により省略
させていただきます。
詳細につきましては本書を
ご確認ください。
今自分がやっていることの、
以下の4つの位置づけなのです。
①仕事の中での位置づけ
②今の会社における位置づけ
③会社の将来における位置づけ
④自分の将来における位置づけ
■今の時代、
同期の中で出世が何番目に早いか
というような位置づけはもうできません。
■今の時代は、秀吉が天下統一をした後の
時代のようなものなのです。
■秀吉が天下統一をするまでは、
信長であれ、毛利であれ、武田であれ、
上杉であれ、自分の領土をふやしていけば、
自分についている武将にそれだけの報酬を
ふやしていくことができました。
■ところが、天下を統一してしまった。
日本全土が領土になった。
■もう恩賞を与えることができない。
そのためにやむなく朝鮮出兵が行われたのです。
■その時代と同じように、今は、
もはや新しい領土がなくなって、
別の動機づけをしなければいけない
時代になったといえるのです。
■たとえば、オーケストラのメンバーは、
常に全体の音を聞きながら、
自分の楽器の音を聴いています。
■自分の楽器の音が
ちゃんと全体に反映しているかどうか
確認するために、練習中、わざと
違う音を出してみるのです。
■違う音を出しても、
何にも影響がなければ、
「 その人はいてもいなくても一緒」
ということなのです。
■「いてもいなくても一緒」
⇒これが、
「やりがいがない」
ということなのです。
■低成長時代の現在、
出世のスピードや査定がどうだったか
という競争では、位置づけをすることが
できなくなったのです。
■だからこそ、
「やりがいって何ですか?」
という問題から
目を逸らしてはならないのです。
※以上今回は「やる気」と「やりがい」
について考える際の「たたき台の一つ」
として、
【超管理職】(中谷彰宏さん著)の中から、
「やる気」と「やりがい」について
記載されている部分の一部を抜粋して
紹介させていただきました。
☆みな様にとって
「やる気」と「やりがい」とは、
いったい何でしょうか?