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折本徹

入国管理局の在留資格申請手続きをサポートする行政書士

折本徹(おりもととおる) / 行政書士

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コラム

在留外国人数について、メルマガ第207回、2021.12.1発行

2021年12月3日 公開 / 2021年12月11日更新

テーマ:過去のメルマガ、85号から

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 行政書士 相談

在留外国人数について
メルマガ第207回    
2021.12.1発行
<2002年(平成14年)10月創刊>

行政書士の折本徹と申します。
1年納めの九州場所が終わり、12月になりました。
今年は、新型コロナウィルス感染症に始まったので、
計画を立てられなかった人も多いと思います。
来年、感染者数が減少して消費が少しずつ拡大していけば、
巣ごもり消費から旅行、飲食、小売り、娯楽関連の消費に回る、と予測する人もいます。
でも、安心しないで、感染対策はしっかり続けていきたいものです。
そして、終わりよければすべてよし、なので、充実した12月にして新年を迎えたいですね。


感染拡大防止に伴う情報

外国人生活支援ポータルサイト
http://www.moj.go.jp/isa/support/portal/index.html

新しいタイプの新型コロナウィルスが確認されました。
国内では感染者の減少傾向、外国人の新規入国者も再開したばかりなのに、
今後が心配です。

令和3年11月5日,政府において,水際対策に係る新たな措置として,
外国人の新規入国制限の見直しが行われたものの
11月30日以降,同年12月31日までの間
同措置に基づく新規入国は停止することになりました。
詳細はHPをご覧ください。
https://www.moj.go.jp/isa/hisho06_00099.html

新型コロナウィルス感染拡大防止に係る上陸拒否などについて
http://www.moj.go.jp/isa/hisho06_00099.html
新型コロナウィルス感染症に関する水際対策の強化に係る措置について
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/fna/page4_005130.html
入国制限の緩和
https://www.moj.go.jp/isa/content/001347329.pdf

現在、動画配信のテストをしています。
国際結婚の手続きの話。
国際結婚を考えている人、国際結婚をしている人の知的好奇心を満たします。
http://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/5084001

12月に公開予定の動画
台湾人と日本人の国際結婚手続
https://youtu.be/KdlpqGHScsQ
https://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/5099829

11月に公開した動画
国際結婚した日本人の夫/妻の氏の変更
http://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/5097817
https://youtu.be/_U6tTgKObFM

10月に公開した動画
外国に住む日本人カップルや国際カップルは郵送で婚姻届は受付されるか
https://youtu.be/KJTcfIlFPS4
http://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/5095437

9月に公開した動画
「日本語学校へ行こう!!」外国人の妻の本国に住む18-19歳以上の子どもの留学。
https://youtu.be/EqCLPYsNvpc
http://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/5093172


本題です。

既にマスコミなどで報じられているので、知っている読者の方たちも多い、と思います。
・令和3年6月末現在における在留外国人数について
が、出入国在留管理庁から発表されています。
https://www.moj.go.jp/isa/content/001356650.pdf


2020(令和2)年から、日本ではコロナ禍に入ってしまったので、
上記の数はどうなっているのか?を見てみたいと思います。

全体数は
令和3年6月末の在留外国人数は2,823,565人です。
令和2年の末の在留外国人数は、2,887,116人。
令和1年の末の在留外国人数は、2,993,137人。
2021(令和3)年6月末と2019(令和1)年の末に比較すると、かなり減少した感じです。

その一方で、
2020(令和2)年は、本国なのに帰国者を受け入れない、本国への飛行機が飛ばない、
いわゆる帰国困難者がでて、多くの国で混乱していたような記憶があります。

日本の高等教育機関を卒業・修了をしても日本で就職ができない、
(当時から)様々な雇用維持の政策をとっていたが、勤め先で仕事が続けられなかった、
外国人向けの日本政府・地方自治体の救済政策を知らなかった、
外国人が帰国したこともあるのではないか?とも思います。


国・地域別で、大きく減少したのが、台湾です。
令和3年6月末は、52,023人
令和2年の末は、55,872人
令和1年の末は、64,773人
です。
母数が少ないので、人数は、そんなに減少していないように思いますが、
割合としては、大きく減少している感じがします。
令和2年当時は、感染症対策の優等生、として報じられていました。

そして、わずかに増やした国がベトナムです。
令和3年6月末は、450,046人
令和2年の末は、448,053人
令和1年の末は、411,968人
です。
ベトナムは、他の国に比べて母数が多いので、コロナ禍の中でも、
増えているのだなぁ、と感じます。


次は、在留資格別で見てみましょう。
これについては、コロナ禍だから減った、コロナ禍なのに増えた、
という影響を受けた在留資格もあれば、受けない在留資格もある感じがします。

在留資格「技能実習」は減少しています。
令和3年6月末は354,104人
令和2年の末は、378,200人
令和1年の末は、410,972人
この数字や細かなカテゴリーを見ると、
入国できない、解雇された、帰国した
という実習生がそれ相応にいるのではないか?推測できます。

令和3年6月の末・2年の末・1年の末
1号ロ 57,931人・74,476人・164,408人  
2号ロ 248,801人・258,173人・210,965人
3号ロ 42,232人・39,149人・25,751人
特定技能 29,144人・15,663人・1,621人
ここ、2年6月の推移がわかります。

さらに見ていくと、
例えば、1号ロの1年末から2年末は、約9万人減少
そして、2号ロの1年末から2年末は、約5万人増加
さらに、3号ロの1年末から2年末は、約1,5万人増加
そして特定技能の1年末から2年末は、約1,4万人増加
技能実習生の新規入国者は減少していることは、
1号ロの3年6月末と1年末を比べれば、すぐにわかります。

また、
1号ロの実習生は9万人減少したが、2号ロに移ったのはどのくらいの数なのだろう?
2号ロの実習生は5万人増加したけれど、
3号ロに移った、特定技能に移った実習生はどのくらいの数なのだろう?
そうすると、解雇され不法残留した、帰国した実習生ははどのくらいなのだろう?
が推測できるので、そのように見ていくと興味深いです。

技能実習ロ該当と特定技能って何?を少し辛口に説明すると・・・

技能実習ロ該当とは?
開発途上地域等の経済発展を担う「人づくり」に協力することが制度趣旨。
団体管理型の技能実習の場合、ロ該当になる。
管理団体と技能実習先が、実習生を招聘し、実習を行っている。
在留年数や技能の習得度で、1号⇒2号⇒3号と進んでいく。
まじめに行っている管理団体や技能実習先がほとんどだが、
不心得な管理団体や実習先もあり、不祥事がマスコミに報じられることがある。
そのせいか、国内外の人権団体から「強制労働」「奴隷労働」と批判もされている。

特定技能とは?
中小・小規模事業者をはじめとした深刻化する人手不足に対応するため、
生産性向上や国内人材の確保のための取り組みを行っても、
なお人材が確保することが困難な状況にある産業上の分野において、
一定の専門性・技能を有し即戦力となる外国人を受け入れる、
がそもそもの意義。
期待されていたが、在留者数が予想以上に伸びない。
コロナ禍のせいなのか?
申請手続きが煩雑なのか?
企業や外国人に知られていないのか?
そもそも外国人とって魅力的な在留資格と思わていないのでは?
は定かではないが。
尚、技能実習生からの移行が多い、と言われている。
最近、雇用先と労働トラブルが出始めたと報じられ、気がかりである。
現在、良くなるように、対応策を検討しているとのこと。


基に戻しますと、
在留資格「日本人の配偶者等」
日本人の結婚相手と日本人の実子の在留資格ですが、
令和3年6月末が140,987人
令和2年の末が142,735人
令和1年の末が145,254人
母数が多いので、
人数だけだと、令和3年6月末は令和1年の末からみて、約5,000人の減少です。
国際結婚しても入国を見合わせている可能性もありますし、
在留資格「永住者」に移行している可能性もありますし、
母国に帰国した可能性があります。

在留資格「技術・人文知識・国際業務」
専門職の在留資格ですが、
令和3年6月末が283,259人
令和2年の末が283,380人
令和1年の末が271,899人
母数が多いので、
人数だけだと、令和3年6月末は令和1年の末からみて、約11,000人の増加です。
留学生で就職したので増えたのだ(在留資格「留学」→「技術・人文知識・国際業務」)
と思います。

ただ、令和2年の末よりも121人減少しています。
就職した留学生もいるだろうから、この微減は何だろう?と考えてしまいます。
在留資格「永住者」になったり、
他の在留資格へ変更、
そして帰国者が多かったのかも、
が考えられます。

在留資格「留学」
令和3年6月末が227,844人
令和2年の末が280,901人
令和1年の末が345,791人
この2年6月で大幅に減少です。
他の在留資格への変更や帰国者が多いのに新規の入国者が少なかった、
ということでしょう。

他ですが、個人的に、減少幅が大きいため、気になっている在留資格があります。
在留資格「文化活動」です。
国際交流の在留資格と個人的に思っています。
令和3年6月末が926人
令和2年の末が1,280人
令和1年の末が3,013人
なので、母数が少ないわりには、減少数が多いです。
マスコミなどで、コロナ禍の影響を受けて文化的な交流が減少している、
と報じられていますが、それを裏付けていることもわかります。

他の在留資格についても、このように想像をしていくと、面白いです。

最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。
次回のメルマガは来年2月の発行予定です。
今年も1年間、読んでくださり、ありがとうございました。

少し早いですが、読者の皆様、良いお年をお迎えください。

このメルマガも、平成14年(2002年)の10月から発行していて、
何気に、19年目に入りましたので、今後も引き続きよろしくお願いします。

このメルマガは、まぐまぐを利用して発行しています。
登録は 
http://www.mag2.com/m/0000097197.html
よりできます。

ビザ・在留資格研究会 行政書士折本徹
http://www.toruoriboo.com
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