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伝統(的)工芸品の制作で、外国人材は働けるか?

折本徹

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テーマ:日本の文化/芸術と外国人材

伝統(的)工芸品の制作で、外国人材は働けるか?
-外国の需要を取り込む&外国人材に活躍してもらう-

経済産業大臣指定の伝統的工芸品と東京都の指定伝統工芸品とは?
クールジャパン、という
日本のアニメ、料理、ファッション、デザインなどを、
海外に発信していくことを主な目的とした政策があります。
そのときに、デザインや食器などに、伝統「的」工芸品、
という言葉を見聞きするようになりました。
日本の伝統や文化に興味を持つ訪日客に、
好まれそうですが、
伝統的工芸品と伝統工芸品の違いって、何?となります。
前者については経済産業省が、
後者については東京都が、
指定している工芸品があるので、定義されているようです。

「経済産業省が指定する伝統的工芸品」
伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)に基づき経済産業大臣が指定。 
「伝統的工芸品」に指定されるためには、下記の指定条件を備えていることが必要。
1.主として日常生活の中で使われているものであること。
2.主要部分が手づくりであること。
3.伝統的な技術又は技法が守られていること。
4.伝統的に使用されてきた天然の原材料が用いられていること。
5.産地が形成されていること。

一般の「伝統工芸品」とは別に、「伝統的工芸品」という呼称は、
伝産法により定められていて、
「的」とは、「工芸品の特徴となっている原材料や技術・技法の主要な部分が今日まで継承されていて、
さらに、その持ち味を維持しながらも、産業環境に適するように改良を加えたり、
時代の需要に即した製品作りがされている工芸品」という意味。


「東京都が指定する伝統工芸品」
下記の要件を備える工芸品について、「東京都伝統工芸品産業振興協議会」の意見を聴いて、
知事が東京都伝統工芸品に指定。
1.製造工程の主要部分が手工業的であること
2.伝統的な技術又は技法により製造されるものであること
3.伝統的に使用されてきた原材料により製造されるものであること
4.都内において一定の数の者がその製造を行っていること。

上記は東京都の例ですが、他の道府県にもあるでしょうし、道府県ごとに
多少要件が違うかもしれません。

では、
伝統工芸品や伝統的工芸品を作っている法人
又は、
伝統工芸品や伝統的工芸品を売っている法人
に、外国人材を雇えるのか、どうか?

伝統工芸品の製作そのものについては、難しいかもしれません。
入国管理局の不許可事例で、
「漆器塗装は、自然科学又は人文科学の分野に属する技術又は知識に必要とするものとは認められず」
とありました。
どちらかと言えば、熟練技能なのかもしれません。
でも、あえて言えば、理科の世界、なのではないのかな?思うので、
伝統(的)工芸品の製作に携わる場合、自然科学に属する技術又は知識に必要とする、
がキチンと理論づけができれば、可能、ということにならない?と希望を持ちたくなります。

又、販売に携わる場合、多くの外国人訪日客向けに、外国語を用いた説明や
販売、ウェブサイトの作成と運営、マーケティングはどうだろう?
仮に、認められた場合でも、販売や体験コーナーの訪日客の多さ、用いる外国語は母語なのか、どうか、
等々が関わってくるかもしれません。

後、日本の受け入れ側の考え方次第ですが、
伝統工芸品を作ることを教えたり、手伝わせたり、ではなく、
近年、海外に住む外国人デザイナーとのコラボレーションをしているケースもあるようです。
当然、外国人デザイナーは、自国などを本拠に活動しているでしょうから、
日本へは商用目的の「短期滞在」ビザで入国して、短期間在留して帰国していると思います。
でも、デザイナーですので、在留資格「技術・人文知識・国際業務」の対象となると思います。
この場合、
「伝統工芸品制作のどの部分に関わるのか?」
「外国人デザイナーの知識や経験をどのように活かすのか?」
に関して、仕事の目的、仕事の内容、仕事の流れで携わる部分を
明確に説明する必要があるでしょうね。


テレビ番組で、伝統工芸品を作っている現場で働く外国人を観た
記憶がある、と思います。
働いていたとしたら、日本人と結婚しているか、ワーキングホリデーかもしれません。

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・申請書の作成と提出
・採用理由書の作成
・大学や専門学校での履修が予定している仕事に活かせること
 実務経験の場合は、その経験が予定している仕事に活かせること
 を入国管理局へ説得力がある説明
(説得ができない場合は、不許可になる可能性があります)
上記ですが、許可を得るためには、相互に関連します。
以上を踏まえて、当事務所では申請手続きを承っています。



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折本徹(行政書士)

折本 徹 行政書士事務所

日本に住んでいるフィリピン人コミュニティを開拓し、相談を受ける事からスタートしました。その後、中国人、ネパール人、ベトナム人などの外国人、取扱う分野を拡げ、経験を積み、20年以上になります。

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