職人行政書士への道(渉外業務の) 第21回、人道的配慮をしてくれ-理想と現実の狭間で-(2)
職人行政書士への道(渉外業務の) 第20回
人道的配慮をしてくれ-理想と現実の狭間で-(1) 2015.4.15
理想と現実の狭間で揺れ動くことがあります。
話を聞くと可愛そうな人がいて、何とか救ってあげたいな、
でも、現状の法律では難しいな、というケースです。
例えば、日本に騙されて連れてこられている外国人女性っています。
無知すぎる、と言うのもありますが、「働きながら日本国内の旅行ができる」
と言われたことを真に受けてしまい
(ワーキングホリデー制度の対象では無い国、現在は対象になっても当時は対象ではない時代、が前提です)
入国したら風俗店で働かされた、パスポートも取り上げられたので
逃げるに逃げられない状況。その後、摘発される。
更に、入管法違反で起訴され、執行猶予付の1年の懲役刑の判決。
退去強制になり、上陸拒否期間は永久。
帰国後、日本人男性であればともかく、日本に住む同国人男性と交際し、結婚。
又、日本に入国できないか?
可愛そう、でも、現実は難しい、と言えるケースです。
上記のケースは、典型的なケースなのですが、感情移入してしまいます。
他にも、ありそうなケースで、
美容師や調理の専門学校に通っている留学生。
真面目で先生にも評判が良く、性格も良い。
でも、美容師や調理師として、現在の法律では、働きたくとも働く在留資格は得られない。
そうすると、学校での履修科目と関係しそうな仕事をするとして、申請する・・・・、みたいな。
(実際に、その職種で入国管理局から許可を得て働けば問題ない)
依頼人に感情移入することが、
職業的に良いことなのか、悪いことなのか、わかりません。
努めて冷静にする方が良いのか、感情移入しても良いのか、
他にも、事務所運営において、「受任すれば、資金繰りが楽になる」と考え、
経済的な事情で無理を承知で受けてしまう、みたいな。
いまだに結論は出ていないです。
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http://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/?jid=1302291