夏期講習2025言問学舎・読書感想文、作文等の仕上げ方について

小田原漂情

小田原漂情

テーマ:国語

 真の国語を教える言問学舎でも、明日から2週間、夏期講習後半日程を実施して、子どもたちに2学期を迎えてもらう時期となりました。学校の夏休みの宿題は、「最後の1週間で」、「最後の2日間で」、などと考えずに、今夜からでも明日からでも、少しずつ仕上げていって下さいね。

 言問学舎では、このあとの夏期講習参加者も受け入れをしておりますが(9月からの通塾のための体験授業も)、それとは別に、多くの人が後半まで残してあると思われる読書感想文や作文について、文章の仕上げの仕方をアドバイス致します。項目順に書いていきますね。

➀敬体(です・ます・と思います)と常体(~した・~だった・と思う)は絶対混ぜない

 一生懸命文章を書いている途中から、はじめは「いついつ、何々をした」、「~と感じた」と書いていたのに、気づかずに「~しました」、「~でした」、「~と思います」というふうに、文末表現がごちゃ混ぜになってしまうことがありませんか(逆の場合も含めて)。これは初歩的なミスですが、採点するなら「減点」の非常に大きなミスであります。読んでくれる先生によっては、それだけであとを読む気がなくなってしまうかもしれません。それを防ぐためには、途中途中で見直しをし、清書の前に「文末だけの総点検」をすることです。

 もちろん、自分一人では見落としすることもありますから、お父さんお母さんやきょうだいなどに、一度目を通してもらうといいでしょう。「防げる間違い」ですから、しっかり点検してから提出するようにして下さい。

②段落のつなぎ方

 書き出し一段落、そして次の段落を書きました。さて、その次の段落にうつる時、どうしたらいいか?おそらく、これが一番のなやみどころですね。親御さんも、ここがもっとも「教えにくい」箇所なのではないでしょうか。

 そして、ごめんなさい。この問いについては、「一つの正解」はありません。書こうとする内容によって、そこで用いるべき接続詞(つなぎ言葉)は異なるからです。内容によって、いくつかの接続詞と出だしをお示ししておきますので、使ってみて、一番すわりの良いものを使うといいでしょう。

ア. しかし/けれども/だが 逆接

 最初に書いた段落と違う内容を書く時は、逆接の接続詞「しかし」、「けれども」、「だが」などを使いましょう。絶対的な決まりはありませんが、「です、ます」の文章なら「けれども」、「~した、~と思う」の文章の場合は「だが」がまとまりやすいです。


イ.読書感想文の場合、「つぎに」、「また」なども、二つ目、三つ目の段落で使えます。四つ目くらいからは、「そして」の方がうまくいく場合が多いでしょう。

ウ.話題を変える時には、「さて」、「あるいは」なども使えます。

エ.ぼく(わたし)はこの場面で、こう思いました。

 接続詞を使わず、こんなふうに新しい段落を書いてみるのも、ひとつの方法です。

③「なので」は使わない方が良い

 現在では、先生方の中でも不思議に思わない人の方が多いと思われますが、「なので」はできるだけ、使わない方がいいですよ。かんたんに言うと、「なので」は話し言葉であり、また「~だ」の「だ」が「な」と活用して、準体言の「の」につながってできた言葉だと考えられます。従って、前の文が「・・・。」で終わっていて、次の文が「なので」ではじまるのは、非常に舌足らずな感じになります(「だから」についても同じ指摘がありえるのかもしれませんが、そちらは単独の接続詞として使われている時間が長いため、認知されているのかも知れません)。気がつかない先生の方が多いと思われますが、常体の文なら「「だから」、敬体なら「ですから」などを使った方が、きれいな文章になるということは言えると思います(「それゆえ」などの言い方もあります)。

 以上、少しでも、読書感想文や作文などの「仕上げ」のお手伝いになりそうな内容をお伝えしました。大事なことは、「どういうふうに書くか」ではなく、「何を」、「どんなことを」書くかということです。まずは自分の気持ちに正直に、感じたこと、考えたことを書いてみましょう。

 8月31日(日)まで、メールでのみ、「段落のつなげ方」についての質問を、ひろく受けつけます。文章全体の添削はできませんが、「この内容からつぎの内容へどうつなげたらいいかわからない」という質問のみ、メール本文でかまいませんから、PC上に入力された文字で書きたい内容を記し、送って下されば、「つなげ方」限定でアドバイスを致します。塾生以外の方のご質問もオーケーです。ただし、私自身もつねに授業をしていますから、電話ではなく、メールでのみ、また内容がわかるように入力されている場合に限って、質問を受けつけ、お返事を致します。お気軽にご活用下さい。

小田原漂情


国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師
小田原漂情
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小田原漂情
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小田原漂情(学習塾塾長)

有限会社 言問学舎

<真の国語>とは?正解を見つける力ではなく、文章の本質を読みとり、自分の身に引きつけて、生きた考えを組み立てられる力のことです。それをすべての生徒が「わかる」ように、かつ「楽しく」指導します。

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