思考力・表現力を高める言問学舎の国語指導のご紹介‐2017夏期講習を前に

小田原漂情

小田原漂情

テーマ:国語

 2020年度からの大学入試新テストや、同年の小学校からはじまる新学習指導要領では、従来以上に、思考力・判断力・表現力が強く求められるようになります。

 また、「学習者が能動的に学ぶ」ことと定義される「アクティブ・ラーニング」も、学校現場のみならず教育の各局面で、百花繚乱とも言うべき広がりを見せています。

 アクティブ・ラーニング、思考力・判断力・表現力を伸ばす勉強法、いずれも、さまざまな手法があり、どれか一つが絶対というものではありません。むしろ、幅広くいろいろな方法で、その力を伸ばすことが重要だと言えます。 

 ただ、目にすることが多いのは、ICT機器などを用いて子どもの関心をひきつける方向のもので、それ自体は可とすべきものですが、それ以前の段階でも、より根本的、根源的に、思考し、表現する力を育てるための勉強の仕方が存在します。それは「国語」での、いくつかの学習の手法です。そのことについて、すこしお話をさせていただきます。

日本語で「考える」

 日本語を母語として育つ人、あるいは学齢期に日本で勉強をする人、そのほとんどが、日本語によってものごとを感じとり、思考を組み立てます。

 この日本語=国語の力がしっかり備わっている人は、国語はもちろん、算数・数学の応用問題や社会・理科の思考・記述問題も得意です。それは「考える力」が身についているからです。逆に、日本語=国語の力がない人は、やはり「考える」ことそのものが苦手です。書かれている内容を読み取り、それを自分なりに理解して、組み立て直す、ということができないためです。

言問学舎の「音読と読解、表現の講座」

 言問学舎では、平成15年6月の創業以来(今月から15年目に入りました)、「音読と読解、表現の講座」(当初「音読」「表現」それぞれ個別だったものを再編)を実践しております。これが、思考力・表現力を直接きたえ、並行して判断力を養って行く、いわば「国語のアクティブ・ラーニング」と言える学習法です。

 実際にこの「音読と読解、表現の講座」をメインとして学習するのは、小学4年生~6年生です。主として15分前後で読み終えることのできる物語を音読し(舎主・小田原漂情の手本の音読につづいて生徒が一文読みまたは段落読みをします)、そして全員で楽しく、かつ正確に読み終えたあとは、言問学舎オリジナルの読解シートで、いま読んだ物語について自分の考えをまとめて行きます(「思考力」の養成)。さらに「読解シート」のチェックを受けたら、400字~600字程度の感想文を書き上げます(「表現力」の実践)。もちろんくり返しこの学習を重ねる中で、「判断力」も培われてゆくのです。

 先日、都立中高一貫校の記述対策授業の導入教材「かくれ里」を用いた授業の際、次のような光景が印象的でした。一人は最近入塾した生徒で、はじめは何をどのように書けば良いのか戸惑い、いくつか質問をして来ましたが、やがて方向性が飲みこめると、楽しげにどんどん自分の考えを書きすすめてくれたのです。入塾時のお母様からの相談では、「とにかく書くのが苦手」というお子さんでしたが、まずは書くことの「楽しさ」を、知ってくれたようです。

 また、いま一人は、言問学舎のこの授業にかなり慣れている生徒ですが、「かくれ里」の場所を考える項目で、最初に「高知県の西北の方」とひらめきで書いていたものを、地図帳を補助資料として差し出すと、一生懸命四国のあたりを調べ、「四国山地の南側の、吉野川の上流の方」というように、書きなおしました。

 後者はほんの一例ですが、「音読と読解、表現の講座」では、このように主体的に学び、考えを深めて行く場面が多くあります(もちろん、こちらから「きっかけ」や「手がかり」を提示し、あるいは対話を通じて生徒の関心を引き出す局面も、多々あります)。そして前者の例のように、自分で文章を書く「表現」の力を、子どもたちがおのずと身につけてくれるのです。

早くから身につけさせたい「一生の力」

 思考力・判断力・表現力を身につけ、高めて行くためには、もちろんほかにもさまざまな方法があり、冒頭に述べたような各種の学習を総合して、伸びて行くものと考えます。が、言問学舎の国語指導は、小学生の早い時期から、その大本となる国語の力、考える力を養うものです。先にご紹介した小学4~6年生以外の学年の授業でも、同じ狙いの指導が共通して実践されています。時おり「国語の力は、一生の力」と呼びかけているのは、そうした意味においてなのです。

 先ごろ公表された「大学入学共通テスト(仮称)」や、中・高一貫校型の入試も、国語力・思考力がベースです。また、高校受験や大学受験でも、面接や小論文・作文試験によるものがあります。面接で自分をPRするためには、「言葉で自分を表現」するわけですが、これはそのまま、社会で生きて行く上での日々の活動です。まさに「生きる力」そのものと言えますが、必要な場面で積極的に思考し、正しく表現するためには、正しい国語を身につけることが不可欠でしょう。
 
 これらのことを、国語の勉強を通して、言問学舎ではていねいに教えて行きます。夏期講習では、特に読書感想文や作文を書くことなどから、直接表現力を磨き、さらに深い学習へとすすんでいただくことができるでしょう。


国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師
小田原漂情
文京区の総合学習塾・言問学舎HP http://www.kotogaku.co.jp/

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小田原漂情
専門家

小田原漂情(学習塾塾長)

有限会社 言問学舎

自らが歌人・小説家です。小説、評論、詩歌、文法すべて、生徒が「わかる」指導をします。また「国語の楽しさ」を教えるプロです。みな国語が好きになります。歌集・小説等著書多数、詩の朗読も公開中です!

小田原漂情プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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