「詩の朗読」は、「国語力アップの決め手」です!

小田原漂情

小田原漂情

テーマ:国語

 6月2日から、YouTubeを利用して、「詩の朗読」をつづけております。日本の近代詩を中心に、これまで高村光太郎、立原道造、石原吉郎、茨木のり子、佐藤春夫、室生犀星の作品に、取り組みました(犀星については、現在その散文を読むこととして、継続中)。

 この「詩の朗読」の試みには、大きく言って、次の3つのねらいがあります。

 まず、大学の文学部をのぞいて、近年わずかに中学・高校の教科書で取り上げられる程度になっていると思われる近代詩を、すこしでも多くの人に読んでいただく、その媒体となることを、志すものです。やや大仰な構想かも知れませんが、たとえば『樹下の二人』の朗読を学校の勉強のために視聴してくれた高校生が、光太郎の他の作品を読むきっかけになるとしたら(そして光太郎詩集を手に取り、ページを繰ってくれたら)、これほどうれしいことはありません。

 次いで、たった今例に挙げたように、中学生・高校生が近代詩を勉強する際の一助になれば、との思いもあります。詩というものは、書かれている意味内容もさることながら、言葉の流れ、韻律をしっかり受け止めることが、きわめて重要だからです。もちろん、朗読のしかたには、読む者の解釈があらわれるものであり、私の読み方が唯一のものではありません。しかし、国語と文学の立場から、過剰な思い入れを排し、それでいて詩の表すところをあますことなく表現したものにはなっていると思います。詩をしっかり勉強したいと志す方たちのお役に少しでも立てれば、幸いです。

 最後に、前段でも触れた「音韻(韻律)」についてです。国語を知ること、もしくは読解力をつけ、国語の力を正しく身につけて行くということは、日本語の「音韻」あるいは「しらべ」を、正しく知ることであり、これはかねて幾度か、お知らせしている通りであります。詩や小説などの文学作品に限らず、評論であっても、日本語で読む以上かならず日本語の「音韻」で、文章を構成する言葉たちは結ばれています。その「音韻」をふまえていないと、文章の意図するところを、正しく読みとることはできません(そうでない場合、「誤読」が多くなるという意味において、です)。そのためにもっとも効果的なのが「音読」だということを、これもかねてお伝えしておりますが、論より証拠、とくに「音韻」をつかみやすい「詩の朗読」で、実践させていただくという意図を、持っているのです。

 この意味では、「国語をしっかり勉強したい、させたい」という思いで、「国語の塾をさがしている」方々に、ぜひお目通しいただきたいと願っています。文学、表現の場を求めておられる方々もまた、同様であります。

★「詩の朗読」で、10月16日現在公開済みのものは、以下の各作品です。

高村光太郎 
「レモン哀歌」「松庵寺」「梅酒」「あどけない話」「案内」「樹下の二人」「元素智恵子」
「同棲同類」「裸形(らぎやう)」「報告(智恵子に)」「人に(いやなんです)」「狂奔する牛」  「人に(遊びぢやない)」「梟の族」「人類の泉」
 
立原道造
「のちのおもひに」「はじめてのものに」「夏の弔ひ」「夢みたものは……」

石原吉郎 
「麦」 

茨木のり子
「わたしが一番きれいだったとき」

佐藤春夫
「海辺の恋」「秋刀魚の歌」

室生犀星
「小景異情 その二」「犀川」
散文「立原道造を哭す」(『四季』第47号より)

こちらから、動画の一覧をご覧いただけます。


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 03‐5805‐7817 舎主・小田原漂情までお願いします。
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http://www.youtube.com/watch?v=9d_nMZpDjbY&feature=youtu.be

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http://www.kokugoryoku.com

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小田原漂情
専門家

小田原漂情(学習塾塾長)

有限会社 言問学舎

自らが歌人・小説家です。小説、評論、詩歌、文法すべて、生徒が「わかる」指導をします。また「国語の楽しさ」を教えるプロです。みな国語が好きになります。歌集・小説等著書多数、詩の朗読も公開中です!

小田原漂情プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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