文章を書くこと、すなわち自己表現について②

小田原漂情

小田原漂情

テーマ:国語

 言問学舎では一昨日から春期講習が始まり、今春の新入塾生たちも加わって、活気のある毎日です。

 昨日は新小学4年生が俳句を作り、新小学6年生は課題作文に挑戦しました。以前にも生徒の短歌をご紹介しましたが、いずれ改めて、最近の生徒の作品・作文をご紹介する機会を作るつもりです。

 さて、すこし日が開いてしまいましたが、子どもたちに「書くことへ第一歩を踏み出させるきっかけ」についてお伝えしたいと思います。

 最初は「作文」についてです。みなさんは、「テーマや題の決まっている作文」と、「まったくの自由作文(何を書いてもよい)」のどちらが、好みでしたか?

 ここ数年、以前より、「自由作文」よりも「テーマや題の決まっている(決められている)作文」の方がいいと言う子が、増えて来ました。何を書いてもいい、という条件だと、まさに「何を書いていいかわからない」となるわけです。

 さて、そのよしあしは別にして、従来から言問学舎の手法として効果を上げている手法を、ご紹介します。自由・課題いずれの場合も共通するものです。

Ⅰ.テーマ「案」をいくつか提示し、考える「きっかけ」を与える

 今の時期なら、「春休み」「卒業(式)」「進級・進学」「一年間をふりかえって」などです。この中から好きなものを選んで書きなさい、というだけで、「考えること」が始まります。自由作文では、少し時間を置いても書けない場合に、この手法をとります。

Ⅱ.対話によって、子どもの体験や思いを引き出す
  
 テーマがあっても、なかなか最初の一歩を踏み出せない子は多いです。そんな時は、一人一人、その子の選んだテーマと、ふだんのその子の言動や考え方に添って、いくつかの問いかけをします。すると、話すことばで返す内容はすぐ出て来ますから、「はい、そのことを書いてごらん」というぐあいに、はじめの一行、二行に導きます。
   
 あとは時々、声かけするだけで、悩みながらも子どもたちは書いて行きます。

Ⅲ.添削は大きな誤りだけに。子どもの思いや考えを認め、伸ばしてゆく
  
 文の書き出しと結びが整合しない、言葉づかいが明らかにおかしい、敬体(~です、~ます など)と常体(~だ、~と思う)が入り混じっているものなどは、きちんと添削します。が、子どものユニークな視点、個性については、無理に正すようなことはせず、感心できる部分があれば、もちろんほめてあげます。


 言問学舎では、「今日は作文を書くよ」と告げた時に、「えー」という声は上がりますが、最終的に書けない、あるいはいやいや書いているという子は、まったくいません。

 そして、子どもたち自身が「やりたくてたまらない」ものに、言問学舎名物の「しりとり作文」があります。これについては次回、ご紹介したいと思います。

文章を書くこと、すなわち自己表現について① 

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小田原漂情
専門家

小田原漂情(学習塾塾長)

有限会社 言問学舎

自らが歌人・小説家です。小説、評論、詩歌、文法すべて、生徒が「わかる」指導をします。また「国語の楽しさ」を教えるプロです。みな国語が好きになります。歌集・小説等著書多数、詩の朗読も公開中です!

小田原漂情プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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