高校生の期末テスト対策 『こころ』(夏目漱石)の解釈はこれで万全!
「気に入った場所」「それについての簡単なすじ」「思ったこと、感じたこと」、の準備が整ったら、実際に感想文を書いてみましょう。もちろん、最初に書くのは「下書き」です。学校で配られる原稿用紙は「清書用」にとっておいて、別に原稿用紙を購入して下さい。袋入りのものでもいいですし、ハギトリ式で綴じられた冊子タイプのものもあります。20字×20字の400字詰めであれば、どのサイズのものでもかまいません。「ヨコ書き」用のものを縦に使うのも、非常に使いやすい方法です。
題名の書き方、氏名の書き方は、学校・先生のいつもの方針通りに書いて下さい。一般的には、一行目の上3マスか2マスあけたところから、題名を書きます。例を挙げれば、
『ごんぎつね』を読んで
というのが、ごくごく一般的な書き方です。ただし、ほかにも書き方はあります。
「ごん」のために思ったこと
言葉が話せればよかったのに
なども、ありうるところでしょう。要は、小学生の読書感想文として許容される内容であればいいのです。ただ、悩むようなら、最初に挙げた書き方で十分です。
さて、本文の書き出しにも、おおむね二通りの書き方があります。
一つ目は、はじめに大づかみな感想を言い切ってしまう方法です。たとえば、
<ぼく(わたし)は、『ごんぎつね』を読んで、ごんの気持ちも兵十の気持ちもわかるけれど、やっぱり最後にごんがうちころされてしまったのは、かわいそうだと思いました。>
というような書き方です。この場合、「なぜなら・・・」というように、そのまま内容に入って行く流れになります。
二つ目は、感想ではなく、作品の内容をはじめに言い切る書き方です。
<ぼく(わたし)は、『ごんぎつね』を読みました。この物語は、いたずら好きなきつねの「ごん」が、村人の兵十がとったうなぎをぬすんだあと後かいし、くりや松たけを兵十の家にとどけていたのに、それを知らない兵十に、てっぽうでうちころされてしまうお話です。>
この場合、あらすじを最初に言ってあるので、感想を順々に述べて行く流れとなります。
いずれにも一長一短がありますが、読んだ作品そのものの性質や、お子さん自身のフィーリングで、どちらにするか決めればよいことです(私のところの授業では、本を読み終わったあと、「枠」などの作業に入る段階で、どちらにするか決めさせています。あとの「作業」の手順にも、多少影響があるためです)。
次回は準備してある材料と、実際の文章の書き方・つなげ方などを、ご紹介したいと思います。
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国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師
小田原漂情
文京区の総合学習塾・言問学舎