『山月記』読解の最重要ポイントは?ここだけきっちり押さえましょう!
あとひと月あまりで夏休み。子どもたちがもっとも楽しみにしている時期ですが、親御さんにとっては、宿題をきちんと終えさせることが大仕事のひとつですね。その中でも、特にほとんどの学校で中学年以上に出されている読書感想文は、気が重いのではないでしょうか?
今日から数回(不定期)、夏休みの読書感想文の書き方について、ご案内します。いわゆる「コンクール」向けの書き方指導ではありませんので、ご承知の上でお読み下さい。
まず第一回は、「あらすじのまとめ方」についてです。400字詰め原稿用紙で3枚、1200字の感想文では、やはりあらすじの紹介が必要になりますが、中にはあらすじを書いているつもりで丸写しに近い形になってしまい、まとまりがなく、自分の感じたことも書けずに終わってしまう子がいます。
せっかくがんばったのに、これではかわいそうですね。まずはあらすじを、簡潔でしかも自分の感想とリンクさせられる形で、まとめましょう。
はじめの要注意事項として、感想文の「あらすじ」は、「要約」ではないということを挙げておきます。「要約」のように、すべてを凝縮して(かつ1200字~2000字程度の一部分に)小学生がまとめることは、不可能です。ですから、章ごとにすべての内容に触れるということも、考えないようにしましょう。
その上で、実際の作業に入ります。ノートでも原稿用紙でも、裏紙でもいいのですが、3つから5つ、「枠」を作ります(できれば2段に。従って、原稿用紙よりは縦長の用紙が向いています)。そして一つの枠の中(2段の時は上段)に一か所ずつ、「自分が気に入った部分」を書き出します。何ページの○行目から□行目、だれだれが何々したところ、程度でいいです。2段にしてある時は、下の段に「思ったこと、感じたこと」を書かせます。これが第一段階の作業です。
第二段階は、枠の数と原稿用紙の総量(3枚以内なのか、越えてもいいのか)によって行数の目安を決め、一つの枠に書き出した部分だけの短い「すじ」を書いてみます。行数の目安は、「3枚以内」で枠が3つなら7~8行、枠が5つなら5行前後というところです。ここで「まとめる」力が必要になりますが、無理をする必要はありません。長くなっておさまりがつかなくなるよりは、「いつ、だれだれが、何をした」ぐらいに短く切り取ってしまう方が良いです。これが3つなり、5つなりまとまると、分量としても原稿用紙1枚~1枚半ぐらいになり、自分の思ったこと、感じたことと組み合わせて、2枚半~3枚の感想文を書く下準備が出来上がります。
次は枠ごとに思ったこと、感じたことを書いて行くのですが、その詳しい説明は、次回にしたいと思います。
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国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師
小田原漂情
文京区の総合学習塾・言問学舎