古代中国における食医の役割とは?
屠蘇(とそ)は、お酒やみりんに「屠蘇散」と呼ばれる漢方薬を漬け込んだ薬草酒のこと。邪気を屠り(払い)、魂を蘇らせ来福を招くという意味が込められた縁起物です。「散」には薬草を「粉にする」という意味と、「邪気を散らす」という意味が隠れています。配合する生薬は地域や時代によって異なりますが、海岸に自生する浜防風という草の根や、可憐な花を咲かせる桔梗の根など6種類の生薬を使って作ったもの。
胃腸の働きを活発にし、血行をよくして、冬の風邪の症状である発汗や熱、痰、咳などの予防にもつながるとされています。由来は古く、平安時代に中国唐から伝わり、宮中の行事として定着し庶民の間に広がったと言われています。本来は元旦や三が日のうちに頂くものですが、新しい一年の健康を願ってぜひお召し上がりください。
[お屠蘇の作り方]
屠蘇散一袋を、清酒180ml~360ml(一合~二合)の中に浸し一晩置く。お好みに応じてみりんを加えると飲みやすくなります。