安眠は健康のもと
漢方を服用すると、鼻血や下痢といった一見、副作用と間違うような症状に出くわすことがあります。この症状の多くは副作用ではなく、身体が快方へと向かう過程で生じる瞑眩と呼ばれる現象なのです。
今回は、なかなか耳慣れない瞑眩について取り上げてみたいと思います。
そもそも瞑眩とは、漢方薬が病気を治すために身体へ促進的に働きかけた結果、一時的に現れるものです。
もう少しわかりやすく言うと、漢方薬は身体中に停滞していた不要物が体外へと排出させる作用をもたらします。ですが、それは時に蛇口をひねった時のように溢れ出すことがあります。
このような状態になると瞑眩がみられることになり、治癒へ向かっている証拠として捉えることができます。
<瞑眩によくみられる症状>
・めまい
・下痢や便秘
・だるさ
・湿疹
・出血
・かゆみ
一般的に、瞑眩の場合は1〜2週間程度で症状が改善されます。併せて、急速に症状がおさまることが多いようです。
しかし、瞑眩だと思っていても中には本当の副作用だったというケースもあります。
また、漢方薬は西洋薬と比べると、非常に個性的な性質を持ち合わせています。証と漢方薬が合っていなければ、思わぬ悪影響を及ぼすことだってあるわけです。
もし、漢方薬を服用していて何か違和感を感じたり不安に思うことがあれば、遠慮せずに処方してもらった医師や薬剤師へ相談しましょう。
少し話は逸れますが、漢方薬を飲み始めてしばらく経っても効果がみられないので飲むのをやめてしまったという話を聞くことがあります。
即効性を期待しているならば、なおさら目に見えて効果がないように感じるかもしれません。でも、身体の中では確実に変化が起こっており、便通や肌の調子がよくなったりと他の部分にはジワジワ聞き始めていることも少なくないのです。
ですから、漢方薬は自己判断で服用を中止せずに、継続して飲み続けることが重要なポイントです。