―― 感情を感じきる前に、抑え込む習慣が身についている 私はどんな感情を“感じてはいけないもの”として扱ってきただろうか?

内田梓

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テーマ:期待に応える自分を行きすぎてきたあなたへ

「期待に応える自分」を生きすぎてきたあなたへ


―― 感情を感じきる前に、抑え込む習慣が身についている
私はどんな感情を“感じてはいけないもの”として扱ってきただろうか?
ふとした瞬間に、胸の奥がざわつくことがあります。理由ははっきりしない。
でも、何かが引っかかっている。

けれど、その感覚に気づいた瞬間、
私たちは無意識のうちに、こう言い聞かせます。

「気にしすぎだ」
「こんなことで落ち込むなんて」
「もっと大変な人がいるのに」

そして、その感情は、
十分に感じられる前に、静かに押し込められていきます。

もし、こうしたことを繰り返してきたとしたら、
それはあなたが弱いからではありません。

それは、これまでの人生の中で、
「感じてはいけない」と学んできた感情があったということなのかもしれません。

1.感情は、本来、自然に流れるものだった

私たちは本来、感情を自然に感じる存在です。

嬉しいときは、嬉しいと感じる。
悲しいときは、悲しいと感じる。
嫌なときは、嫌だと感じる。

それは、呼吸と同じくらい、自然な反応です。

けれど、成長していく過程で、
ある感情だけが、「歓迎されないもの」になります。

怒り。
悲しみ。
寂しさ。
不安。

それらは時に、
「我慢しなさい」
「そんなことで泣かないの」
「気にしすぎ」
という言葉とともに扱われてきたかもしれません。

2.感情を抑えることは、生きるための知恵だった

感情を抑えることは、決して間違いではありませんでした。

むしろ、それは
その環境で生きていくために必要な適応でした。

感情を出さないことで、関係が保たれる。
感情を抑えることで、衝突を避けられる。
感情を見せないことで、安心していられる。

あなたの心は、そうやって自分を守ってきたのです。

3.抑え込まれた感情は、消えたわけではない

ここで、大切なことがあります。

感情は、抑え込まれても、消えるわけではありません。

ただ、形を変えて、心の奥に残ります。

理由のわからない疲れ。
説明できない不安。
漠然とした虚しさ。

それらは、かつて感じきることができなかった感情の、静かな余韻かもしれません。

4.「感じてはいけない」と思ってきた感情に、気づく

ここで、少しだけ、自分に問いかけてみてください。

私は、どんな感情を、感じてはいけないものとして扱ってきただろうか?

怒りでしょうか。
悲しみでしょうか。
寂しさでしょうか。

あるいは、「助けてほしい」という気持ちだったかもしれません。

その感情は、間違っていたのでしょうか。

それとも、ただ、当時の環境では表現することが難しかっただけなのでしょうか。

5.感情は、あなたの敵ではない

感情は、あなたを困らせるために存在しているのではありません。

感情は、
あなたの内側の状態を知らせる大切な信号です。

悲しみは、大切なものを失ったことを知らせます。
怒りは、境界線が侵されたことを知らせます。
寂しさは、つながりを求めていることを知らせます。

それらはすべて、
あなたの人生の一部です。

6.感じることは、弱さではない

感情を感じることは、弱さではありません。

むしろ、それは
自分とつながる力です。

長いあいだ抑えてきた感情は、
すぐには戻ってこないかもしれません。

けれど、安心できる場所で、
少しずつ、静かに戻ってきます。

7.よくある心のQ&A
Q1.感情を感じるのが怖いです。

A.
怖さがあるのは自然です。
それは、これまで感情を抑えることで自分を守ってきた証です。

Q2.何を感じているのか、わかりません。

A.
わからなくて大丈夫です。
感情は、安全を感じたときに少しずつ戻ってきます。

Q3.感情を出すと、人に迷惑をかけそうです。

A.
感情そのものは、迷惑ではありません。
それは、あなたの大切な一部です。

Q4.今さら感情を取り戻す意味はありますか?

A.
あります。
感情は、あなたの人生に深さを取り戻します。

Q5.感情を感じると、弱くなりそうです。

A.
感情は、弱さではなく、回復の入り口です。

8.カウンセリングという、感情に出会い直す場所

もし、
感情を感じることに戸惑いや不安があるなら、

カウンセリングという場もあります。

カウンセリングは、感情を無理に引き出す場所ではありません。


感情が、安全に存在していていいと知る場所


話せなくても大丈夫です。
感じられなくても構いません。

あなたの心が、あなたのペースで戻ってくるのを、
静かに見守る時間です。

どうか、ひとりで抱えすぎないでください。


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内田梓

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内田梓
専門家

内田梓(メンタルヘルスカウンセラー)

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発達障害、摂食障害、不登校から「やりたいことや気持ちをコントロールできない」といった悩みを抱える方まで、幅広いカウンセリング実績を持つ。数々の現場や理論で深めてきたカウンセリング術に定評がある。

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