「頑張ること=価値がある」という思い込み 休む自分を否定してしまう心のクセ ― もし大切な人が休んでいたら、私はどんな言葉をかけるだろう? ―

内田梓

内田梓

テーマ:心が大切

「頑張ること=価値がある」という思い込み
休む自分を否定してしまう心のクセ

― もし大切な人が休んでいたら、私はどんな言葉をかけるだろう? ―

こんにちは。Amazing Grace の内田梓です。
今日もここに来てくださって、ありがとうございます。今回は、少しやさしい問いから始めたいと思います。「もし、大切な人が休んでいたら、私はどんな言葉をかけるだろう?」
この問いは、とても静かで、でもとても力があります。
なぜなら、私たちは往々にして、
自分には向けられない優しさを、他人には自然に向けているからです。

今日の記事では、
・なぜ自分には厳しくなってしまうのか
・他人に向けている言葉を、自分にも向けるとはどういうことか
・休む自分を“否定しない視点”をどう育てていけるのか
を、できるだけ丁寧に、話しかけるように書いていきます。

大切な人が休んでいたら、あなたは何と言いますか?
想像してみてください。

大切な家族、友人、恋人、教え子、同僚…。
その人が、少し疲れた表情で、こう言ったとしたら。

「今日は、何もできなくて…」
「休んでばかりで、ごめんね」

そのとき、あなたはきっと、こんな言葉をかけるのではないでしょうか。

「無理しなくていいよ」
「今は休むときなんだと思う」
「ここまでよく頑張ったよ」
「休むことも大事だよ」
「何もしない時間も必要だよ」
その言葉には、責めはほとんど含まれていません。
そこにあるのは、理解、思いやり、そして信頼です。

では、同じ状況が「自分」だったらどうでしょう。

「何してるんだろう、私」
「こんなんじゃダメだ」
「もっと頑張らなきゃ」

もし、こんな言葉が浮かんでくるとしたら、
そこには自分だけに向けられた厳しさがあります。

なぜ私たちは、自分には厳しくなってしまうのか
自分に厳しくなるのは、性格の問題ではありません。
それは、多くの場合「生き延びるために身につけた心の習慣」です。

・頑張ることで褒められた経験
・役に立つことで居場所を感じた記憶
・我慢することで人間関係が保たれた過去

こうした経験が重なると、心はこう学びます。

「頑張っている私は、受け入れられる」
「休んでいる私は、価値が下がるかもしれない」

だから、自分が休むと、
自分自身が“監視役”になってしまうのです。

でもここで、ひとつ大切な視点があります。

他人に向けられる優しさがあるということは、
それは「あなたの中に、もともと備わっているもの」だということ。

他人に向ける言葉は、あなたの「本音」かもしれない
大切な人に向けて自然に出てくる言葉は、
実はあなたの心の奥にある「本当の価値観」を映しています。

・休むことは悪いことじゃない
・回復には時間が必要
・人は成果だけで測れない

これらを、あなたはもう知っているのです。
ただ、それを「自分に向ける練習」をしてこなかっただけ。

だからここからは、
他人に向けてきたその言葉を、
少しずつ、自分にも向けていくことを考えてみましょう。

自分にも同じ言葉をかけてみる、という視点
① 大切な人に言う言葉を、書き出してみる
まずは、とてもシンプルなワークです。

「大切な人が休んでいたら、私はどんな言葉をかけるだろう?」
それを、紙やスマホに書き出してみてください。

「今は無理しなくていいよ」
「ちゃんと休んでいい」
「あなたはもう十分頑張ってる」
「何もしなくても、価値は変わらない」
次に、その言葉の主語を変えてみます。

「あなた」→「わたし」

それだけで、胸がざわつく人もいるかもしれません。
その違和感こそが、これまで自分にどれだけ厳しかったかを教えてくれます。

② 言葉を信じられなくても、言ってみていい
「自分にそんな言葉をかけるなんて、甘やかしじゃない?」
そう思う方も多いと思います。

でも、信じられなくても大丈夫です。
心は、言葉を“事実”ではなく“体験”として受け取るからです。

何度か繰り返すうちに、
「責める声」だけだった心の中に、
「寄り添う声」が並ぶようになります。

③ 優しさを向ける=頑張らなくていい、ではない
ここで大切な誤解をひとつ解いておきます。

自分に優しくすることは、
「もう何も頑張らなくていい」という意味ではありません。

それは、
休みと行動を、心の状態に合わせて選べるようになるということ。

他人に優しいあなたは、
その人の状態を見て、声をかけてきたはずです。

その“見方”を、自分にも使っていく。
それが、本当のセルフケアです。

よくあるQ&A(5つ)
Q1. 自分に優しくすると、怠けてしまいそうで怖いです
A. その不安はとても自然です。
でも実際は、自分を責め続ける方が、心のエネルギーを奪います。
優しさは、怠けではなく、回復のための環境づくりです。

Q2. 他人には言えるのに、自分には言えません
A. それは、あなたが冷たいからではなく、
自分に向ける言葉を学ぶ機会がなかっただけです。
少しずつで大丈夫です。

Q3. 自分に優しくするのが、気持ち悪く感じます
A. それもよくある反応です。
新しい関わり方に、心がまだ慣れていないだけ。
無理に好きになる必要はありません。

Q4. 休むと不安が強くなります
A. 頑張ることで不安を抑えてきた人ほど、そうなりやすいです。
不安は「止まるな」の合図ではなく、「支えが必要」のサインかもしれません。

Q5. カウンセリングでは、このテーマも扱えますか?
A. もちろんです。
Amazing Grace では、
「自分に向けられない優しさ」を、少しずつ自分に取り戻していくお手伝いをしています。

最後に:Amazing Grace からのやさしい一言
あなたが誰かにかけるその言葉は、
本当は、あなた自身が一番必要としている言葉かもしれません。

今日すぐに自分に優しくできなくても、大丈夫です。
まずは、「そんな言葉をかけてもいいかもしれない」と気づけたことが、大きな一歩です。

休んでいるあなたにも、
迷っているあなたにも、
ちゃんと寄り添っていい。

Amazing Grace は、
あなたが自分自身に戻っていく、その歩みを大切にしています。

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内田梓
専門家

内田梓(メンタルヘルスカウンセラー)

Amazing Grace

発達障害、摂食障害、不登校から「やりたいことや気持ちをコントロールできない」といった悩みを抱える方まで、幅広いカウンセリング実績を持つ。数々の現場や理論で深めてきたカウンセリング術に定評がある。

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