「頑張ること=価値がある」という思い込み 休む自分を否定してしまう心のクセ ― 休んでいる自分を、責めずに受け止める視点は持てるだろうか? ―
「頑張ること=価値がある」という思い込み
~休む自分を否定してしまう心のクセ
~どうすれば「頑張らない時間」にも、自分の価値を感じられるだろう?
こんにちは。Amazing Grace の内田梓です。
今日は、あなたの中にあるかもしれない「頑張ること=価値がある」という思い込みについて、
やさしく一緒にほどいていけたらと思います。まず最初に、ここまで読んでくださっている時点で、あなたの中にはすでにとても大切な“良さ”があります。
それは、自分の心を大事にしたいという感性。
「このままでは苦しいかもしれない」と気づける力。
そして、変わりたい・整えたいと願う、静かな勇気です。でも、こうも思ってしまうことはありませんか?
「休んだら、私はだめになってしまう」
「頑張っていない私は、価値がない」
「止まったら置いていかれる気がする」
そんなふうに、休むことが“悪いこと”のように感じてしまう心のクセ。今日の記事では、どうすれば「頑張らない時間」にも自分の価値を感じられるのかを、
できるだけ丁寧にまとめます。
あなたの心が、ほんの少しでも軽くなりますように。
なぜ「頑張っていない自分」を否定してしまうの?
「頑張ること=価値がある」という考えは、実はとても自然に身についてしまいます。
学校でも、仕事でも、家庭でも、私たちはこういうメッセージを受け取りやすいからです。
努力して結果を出す人が評価される
我慢できる人が“大人”とされる
迷惑をかけない人が“良い人”とされる
休むことは甘え、と言われた経験がある
こういう環境の中にいると、知らないうちに心が学んでいきます。
「頑張っているときだけ、安心できる」
「頑張っていれば、認めてもらえる」
「頑張っていれば、見捨てられない」
つまり、頑張ることが、あなたの心にとっての“安全装置”になっていくのです。
だから、休もうとすると不安が出ます。
その不安は、あなたが弱いからではなく、あなたの心があなたを守ろうとしているサインなんですね。
「頑張り」は良い。でも「休めない頑張り」は苦しくなる
ここで、とても大切なことをお伝えします。
頑張ること自体が悪いわけではありません。
あなたが頑張ってきたのは、きっと理由があるはずです。
誰かを大切にしたかった。生活を守りたかった。期待に応えたかった。自分を成長させたかった。
その頑張りは、あなたの誠実さであり、優しさであり、責任感でもあります。
ただ、問題になるのは、頑張らないと価値がないと思い込んでしまうこと。
その瞬間から、頑張りは「選べる力」ではなく、「止まれない鎖」になってしまいます。
鎖になった頑張りは、心の栄養を奪っていきます。
休息が取れない。安心できない。満足感が感じられない。
すると心は、少しずつ“元気の底”をすり減らしていきます。
「休む自分」を否定してしまう心の仕組み
休む自分を否定してしまうとき、心の中ではこんな反応が起きています。
1)休む=危険、という誤学習
以前、休んだことで怒られた。成果が落ちた。周りに迷惑をかけた。置いていかれた。
そんな経験があると、心は「休むと危険」と学びます。
その学びは、理屈ではなく感覚で残ります。
2)評価軸が「行動」だけになる
本来、人の価値は、存在そのものにもあります。
けれど「頑張る=価値」と思い込むと、価値の物差しが“行動量”だけになります。
すると、休んでいる自分は「価値ゼロ」に見えてしまうんです。
3)罪悪感が出て、休みが休みにならない
休んでいるのに、心の中では責め続けている。
これでは身体は止まっても、心が回復できません。
「休む=回復」ではなく「休む=自己否定の時間」になってしまいます。
どうすれば「頑張らない時間」にも価値を感じられる?
① 価値の定義を「成果」から「いのち」へ戻す
まず最初の一歩は、価値の定義を広げることです。
もし今のあなたが「成果」や「役に立つこと」だけで価値を測っているなら、
ほんの少しだけ、視点を戻してみてください。
人は生き物です。
生き物には、休みが必要です。栄養が必要です。回復が必要です。
休むのは、怠けではなく、生きるための自然な営みです。
あなたが休むとき、あなたは「止まっている」のではなく、
回復し、整い、次の一歩を育てているんですね。
②「休んでいる自分」に、名前をつけてあげる
休んでいるとき、罪悪感が出てしまう人は多いです。
そのときにおすすめなのが、休みの時間に“意味”を与えてあげること。
たとえば、こんなふうに言い換えます。
休んでいる → 回復している
何もしていない → 充電している
止まっている → 自分を取り戻している
サボっている → 心の栄養を補給している
これだけで、心の感じ方が少し変わります。
「休む」ことが、あなたをダメにする時間ではなく、あなたを守る時間に変わっていきます。
③ 「休む練習」は小さく始めていい
いきなり大きく休もうとすると、不安が強く出ることがあります。
だから、最初は小さくていいんです。
3分だけ目を閉じる
温かい飲み物をゆっくり飲む
深呼吸を5回だけする
「今日はここまでで十分」と言ってみる
大切なのは、休む量ではなく、休むことを許す感覚を育てること。
小さな許可が積み重なると、心は「休んでも大丈夫」と学び直していきます。
④ 休めない背景にある「怖さ」を見つけてあげる
休めないとき、そこにはたいてい“怖さ”があります。
たとえば…
休むと嫌われるのでは
休むと置いていかれるのでは
休むと失敗するのでは
休むと自分が空っぽになるのでは
ここで大事なのは、その怖さを否定しないことです。
「そんなことない!」と押し返すより、まずはこう言ってあげてください。
「そうか、私は怖かったんだね」
怖さを認めた瞬間、心は少し落ち着きます。
そして落ち着いた心は、少しずつ別の選択肢を持てるようになります。
⑤ 「存在の価値」を感じる時間を、生活に混ぜる
“頑張る価値”だけで生きてきた人ほど、存在の価値を感じる時間が少ないことがあります。
だから、意識して混ぜていきましょう。
自然に触れる(空、風、木、花)
好きな香りを取り入れる
音楽を聴く
ただぼーっとする
誰かの優しさを受け取る
こうした時間は、成果を生みません。
でも、心に栄養を与えます。
それが結果的に、あなたの回復力や安定感を育てていきます。
「頑張らない時間」に価値を感じるための、やさしいワーク
ワーク1:休んでいる自分に、声をかける
休んでいるとき、心の中で責める声が出るなら、逆に声をかけてみてください。
たとえば…
「今は整える時間だよ」
「よく頑張ってきたね」
「休んでいいよ」
「私は私の味方でいよう」
最初は違和感があっても大丈夫です。
それは“新しい優しさ”に慣れていないだけ。
何度か繰り返すうちに、心は少しずつ受け取り始めます。
ワーク2:「休んだあと、どうなった?」を記録する
休むことに罪悪感がある人は、「休むと悪くなる」と思いがちです。
だから、事実で確認していきます。
休んだあとに、こう書いてみてください。
休む前の心:疲れ、焦り、イライラ、緊張
休んだ内容:深呼吸、散歩、仮眠、入浴など
休んだ後の心:少し落ち着いた、呼吸が楽、考えが整理された
これを続けると、心は「休む=回復」という現実を学び直していきます。
よくあるQ&A(5つ)
Q1. 休むと本当に怠けてしまいそうで怖いです
A. その怖さ、よく分かります。
でも多くの場合、休むことで怠けるのではなく、回復して本来の力が戻るんです。
「怠けるかも」という不安は、これまで頑張り続けてきた人ほど出やすい反応です。
まずは短い休みから試して、「休んでも大丈夫だった」という経験を重ねていきましょう。
Q2. 休んでも罪悪感が消えません。どうしたらいい?
A. 罪悪感は、あなたが真面目で優しい証でもあります。
ただ、その罪悪感が強いときは、「休む=悪い」という学習が深い可能性があります。
罪悪感を消そうとするより、まずは「罪悪感が出てるね」と認めてあげてください。
そして「私は回復のために休んでいる」と言葉を添えると、少しずつ和らぎます。
Q3. 頑張らないと認められない環境にいます
A. 環境の影響はとても大きいです。
もし今すぐ環境を変えられないなら、まずは「自分の中の評価軸」を守ることから始めましょう。
たとえば、外の評価と自分の価値を切り離す練習です。
「評価される私は良い」ではなく、「私は私として大切」を、少しずつ育てていきます。
Q4. 休むと不安や虚しさが出てきます
A. それは、とても自然なことです。
頑張りで心を支えてきた人ほど、止まったときに空白が見えることがあります。
その空白は、あなたがダメだからではなく、「本当は感じたかった気持ち」が出てくる場所でもあります。
不安が強いときは、ひとりで抱えず、安心できる人や専門家に支えてもらうのも大切です。
Q5. カウンセリングを受けると、どんな変化が期待できますか?
A. カウンセリングでは、「頑張らないと価値がない」と感じてしまう背景を、
あなたのペースで一緒に見つめていきます。
そして、心が安心できる新しい考え方や、日常でできる小さな練習を重ねます。
すると少しずつ、休んでいる時間にも「私は大丈夫」と感じられる瞬間が増えていきます。
何より、あなたの中にある“良さ”を丁寧に拾い直し、自分を味方にしていく時間になります。
最後に:Amazing Grace から
あなたが今まで頑張ってきたことは、消えません。
休んだからといって、価値がなくなることもありません。
むしろ、休めることは、あなたの心が「これからも大切に生きたい」と願っている証です。
休む時間は、あなたの弱さではなく、あなたの回復力です。
もし今、休むことが怖いなら…
その怖さを抱えたままでも大丈夫です。
まずは、ほんの少しだけでいいので、あなたの心に栄養と休みを渡してあげてください。
あなたは、頑張っているときも、頑張れないときも、ちゃんと大切な存在です。
今日のあなたにも、静かな安心が訪れますように。
(必要なときは、いつでもご相談ください。Amazing Grace は、あなたのペースを大切にしながら寄り添います。)



