他人の感情に振り回されて疲れてしまう人が“心の境界線”を取り戻すには? —— 気を遣いすぎるあなたへ。やさしく自分を守る方法 ——

内田梓

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テーマ:疲れたと感じたら.....

他人の感情に振り回されて疲れてしまう人が“心の境界線”を取り戻すには?
—— 気を遣いすぎるあなたへ。やさしく自分を守る方法 ——
1.「人の気持ちを読みすぎて疲れる」そんなあなたへ
「相手が怒っていないか気になる」
「場の空気を壊さないように必死」
「人の機嫌に左右されてしまう」
「気を遣いすぎて、帰った途端どっと疲れる」

もしあなたにこんな経験があるのなら、それは“弱さ”ではなく、
あなたがとても優しく、周りと調和しようとする力を持っている証です。

しかしその優しさが自分のほうに向いていないと、心はすり減ってしまいます。
ここでは、やさしく自分を守るためのヒントを一緒に見つけていきましょう。

2.理由①:幼いころから「気を配ることで安全を確保してきた」から
気を遣いすぎてしまう人は、子どもの頃からまわりをよく観察し、
人の機嫌を感じ取ることで自分を守ってきた経験があります。

「こうしていれば安全」
「こうすれば怒られない」
そう学んできた結果、その癖が大人になった今も続いているのです。

3.理由②:自分よりも他人の感情を優先するクセがあるから
「傷つけたくない」「嫌われたくない」
こうした思いは優しさですが、それが続くと
自分の感情が見えなくなってしまうことがあります。

その結果、疲れが心にたまっても気づきにくく、
気づいたときには心が重くなってしまうのです。

4.理由③:「境界線」を引く経験が少なかったから
人間関係には、心を守るための「境界線(バウンダリー)」があります。
本来は「ここまではできる」「ここからは無理」と線を引いていいのです。

しかし境界線が薄いと、相手の感情や態度に直接影響を受けてしまい、
“全部を受け取ってしまう”状態になり、心が疲れてしまいます。

5.では、どうすれば「他人の感情に振り回されない心」になれるの?
ここからは、今日からできるやさしい3つのステップをご紹介します。

6.方法①:「これは私の問題?それとも相手の問題?」と問いかける
他人の感情に巻き込まれそうになったとき、
心は自動的に「私が悪いのかな」と反応しがち。

しかし実際は、相手の不機嫌や態度は相手の問題であり、あなたの責任ではありません。

この問いかけを続けるだけで、相手の荷物を背負う癖が少しずつ軽くなります。

7.方法②:NOと言う練習を、まずは「小さな場面」で始める
NOを伝えることはわがままではなく、心を守るための大切な行為です。

最初は小さな場面からで大丈夫です。
「今日は難しい」「また今度にしたい」そんな簡単なNOでOK。

NOが言えるようになると、人間関係がむしろ健やかになり、
心の負担が驚くほど軽くなります。

8.方法③:自分の気持ちを「1番目」に置く練習をする
他人を優先し続ける人は、自分の気持ちが後回しになりがち。
そこで、毎日1回でいいので自分に問いかけてみてください。

「私は本当はどう感じている?」
最初は何も出てこなくても大丈夫。問い続けることで、本音はゆっくり育ちます。

Q&A —— やさしく理由と効果を添えた5つの答え
Q1. 相手の機嫌に気づくとすぐ不安になります。どうすればいい?
A. それは“過去の学び”が反応しているだけです。

理由:幼いころに「相手の機嫌=自分の安全」と学んでしまったため、大人になっても同じ反応が出ます。

効果:「これは過去の反応だ」と気づけることで、今の出来事と切り離せるようになり、不安が軽くなります。

Q2. NOと言うと嫌われそうで怖いです。
A. NOは「自分を守る境界線」であり、とても健康的な行動です。

理由:境界線が曖昧だと「受け入れないと関係が壊れる」と誤解してしまいます。

効果:小さなNOから練習すると「NOを言っても大丈夫」という安心が育ち、人間関係がより健やかになります。

Q3. 他人の感情に敏感すぎるのは治せますか?
A. 敏感さは“弱さではなく資質”。整えることは可能です。

理由:共感力が高いため相手の状態を受け取りやすいだけで、本来は長所です。

効果:境界線を整えることで、敏感さが「相手にも自分にも使える力」に変わります。

Q4. 感情に振り回されないために必要なことは?
A. まず“自分の感情を感じる力”を育てることです。

理由:他人を優先しすぎると、自分の感情が見えなくなり、境界線が薄くなります。

効果:「私はこう感じている」と理解できるだけで、人間関係の距離感が自然に整っていきます。

Q5. 相手の言葉や態度を気にしすぎて疲れます。どうすれば?
A. 「これは私の問題?」と問いかけてみてください。

理由:疲れるのは“相手の荷物まで背負ってしまっている”からです。

効果:受け取る情報が減り、心の負担が半分以下になり、気持ちが驚くほど軽くなります。

最後に —— カウンセリングは「境界線を取り戻すための安心の場所」
他人の感情に振り回されてしまう人は、本当はとても優しく、感受性が豊かな人です。
でも、その優しさが自分自身を苦しめてしまうことがあります。

境界線とは「相手を拒む線」ではなく、
あなたがあなたらしくいられるための、やさしい線のこと。

カウンセリングでは、この境界線をいっしょに整え、
「NOを言っても大丈夫」
「相手の感情と自分を分けられる」
「気を遣いすぎなくても愛される」
そんなあなたへ、やさしく導いていきます。

どうか一人で抱え込まないでください。
Amazing Grace は、いつでもあなたの味方です。

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内田梓
専門家

内田梓(メンタルヘルスカウンセラー)

Amazing Grace

発達障害、摂食障害、不登校から「やりたいことや気持ちをコントロールできない」といった悩みを抱える方まで、幅広いカウンセリング実績を持つ。数々の現場や理論で深めてきたカウンセリング術に定評がある。

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