役割をやさしく見える化する “人を支える立場”の孤独 頼られる人ほど、安心して話せる場所を。

内田梓

内田梓

テーマ:職場の人間関係

役割をやさしく見える化する
“人を支える立場”の孤独

頼られる人ほど、安心して話せる場所を。

はじめに

人を支える立場にいると、
「しっかりしなければ」「弱音を見せてはいけない」と感じることが多いものです。

上司として部下を導く人、
親として家族を支える人、
相談を受ける側に立つ人。

どんな場面でも、“支える”という役割は責任と優しさの両方を必要とします。
でも、支える人ほど、心の中ではときに深い孤独を抱えています。

「誰にも本音を言えない」
「自分が崩れたら、みんなに迷惑がかかる」
そんな思いを抱えて、静かに頑張り続けている人へ。

今日は、“人を支える立場”の孤独に寄り添いながら、
心を少し軽くするためのヒントをお届けします。

1. 支える人にも「疲れ」がある

人を支える側の人ほど、
「自分がしっかりしなければ」と気を張って過ごしています。

でも、どんなに強い人でも、疲れはたまります。
相手の話を受けとめ、気を配り、笑顔で励まし続けているうちに、
自分の心のエネルギーが静かに減っていくのです。

「疲れた」と感じることは、弱さではありません。
それは、あなたが真剣に人と関わってきた証。

まずは、その頑張りを認めてあげてください。
そして、 “支える人にも支えが必要”だということを、思い出してほしいのです。

2. “本音を話せる場所”は、心の安全地帯

支える立場にある人ほど、「相談する相手がいない」と感じがちです。
立場上、弱音を見せづらかったり、
「自分が話すと相手を心配させてしまう」と思ってしまうこともあります。

けれど、人は“話すことで整理される生き物”です。
言葉にすることで、心の中の重なりや絡まりが少しずつほどけていきます。

安心して話せる場所があることは、
支える側にとっての「心の安全地帯」。
その場所があるだけで、人を支える力が長く続くのです。

支えるあなたが、安心して話せる場所を持つこと。
それは、周りの人を守る力でもあります。

3. “強さ”の中にある“優しさ”を忘れない

支える立場にいると、「強くなければ」と思うことがあります。
けれど、強さとは「弱さを隠すこと」ではありません。

本当の強さは、自分の弱さを受けとめ、
それでも誰かを思いやることができる優しさの中にあります。

涙を流すことも、迷うことも、落ち込むことも。
それは、人として自然なこと。

「強くいなければならない」という思い込みを手放して、
“優しい強さ”に立ち返ってみましょう。
その柔らかさが、周りを安心させる温かい力になります。

4. “誰かのため”から“自分も大切に”へ

人を支える人の多くは、「誰かのために」が原動力になっています。
その思いは尊いものですが、
自分を犠牲にしてまで誰かを支えようとすると、
やがて心が疲れ切ってしまいます。

“誰かのため”と“自分のため”を両立させること。
それはわがままではなく、支え続けるために必要なバランスです。

自分の時間を持つこと、好きなことを楽しむこと、
ただ静かに過ごすこと――どれも大切な“自己回復”の時間です。

自分を満たすことは、
次に誰かを支える力を育てることでもあるのです。

5. “支える人の孤独”をやわらげるには

孤独は、誰にでも訪れます。
でも、 “支える人の孤独”には、少し特別な静けさがあります。

それは、「人の前で笑顔を見せながら、自分を後回しにしてきた時間」の中に生まれる孤独です。

その孤独を癒すには、
まず「自分の気持ちを誰かに預けていい」と許可を出すこと。

「弱音を吐いてもいい」
「支えてもらってもいい」
そう思える瞬間から、心のバランスが少しずつ整っていきます。

支えるあなたにも、支えが必要です。
それを忘れないでください。

よくある心のQ&A
Q1. 「誰にも弱音を吐けません。」

それだけあなたが誠実に役割を果たしてきた証です。
でも、弱音は恥ではなく“心の整理の一歩”。
安心できる人に少しずつ話していくことで、気持ちは軽くなります。

Q2. 「周りに支えてくれる人がいません。」

支える人ほど「自分で何とかしよう」としてしまいます。
でも、誰かに話すことは助けを求めることではなく、
“人とのつながりを取り戻す”こと。
カウンセリングのような安心できる場所も、そのひとつです。

Q3. 「人に頼られるのが当たり前になってしまいました。」

あなたが信頼されている証拠です。
でも、いつも応える必要はありません。
「今は少し余裕がない」と伝えることも、誠実な対応のひとつです。

Q4. 「頑張るのをやめると、崩れてしまいそうです。」

頑張りすぎてきた人ほど、止まることが怖くなります。
でも、止まることは“壊れること”ではなく、 “整えること”。
一度深呼吸して、心を休ませる時間を持ちましょう。

Q5. 「支える仕事をしていて、感情の切り替えができません。」

それは共感力が高い証です。
終わった後に散歩をする・お茶を飲むなど、 “自分に戻る時間”を意識的に作ってください。
日常の小さなリセットが、あなたの心を守ります。

おわりに 〜支えるあなたが、安心できる場所を〜

“支える人”というのは、誰よりも優しく、誰よりも責任感が強い人です。

けれど、その優しさが続くためには、
あなた自身の心が守られていることが何より大切です。

安心して話せる場所、受けとめてもらえる時間――
それが、支えるあなたを静かに支えてくれます。

もし今、「頑張りたいけど、もう少しで心が折れそう」と感じているなら、
どうぞ一度、言葉を預けに来てください。

Amazing Graceのカウンセリングでは、
支える立場の方が安心して話せる空間を大切にしています。
“誰かを守る人”が、 “自分を守る力”を取り戻すお手伝いをしています。

あなたがまた、やさしい笑顔で人に寄り添えるように。
まずは、あなた自身が安心を取り戻せますように。

Amazing Grace 内田梓
“支える人の心を支える”カウンセリングを行っています。

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内田梓
専門家

内田梓(メンタルヘルスカウンセラー)

Amazing Grace

発達障害、摂食障害、不登校から「やりたいことや気持ちをコントロールできない」といった悩みを抱える方まで、幅広いカウンセリング実績を持つ。数々の現場や理論で深めてきたカウンセリング術に定評がある。

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