役割をやさしく見える化する “役割の重さ”に押しつぶされそうなとき 責任感と優しさのバランスを取り戻す。

内田梓

内田梓

テーマ:職場の人間関係

役割をやさしく見える化する
“役割の重さ”に押しつぶされそうなとき

責任感と優しさのバランスを取り戻す。

はじめに

「期待に応えたい」
「ちゃんとしなきゃ」
「自分がやらなければ」

そんな思いで、日々一生懸命に頑張っている人はたくさんいます。
けれど、気づかないうちに“役割”が大きくなりすぎて、
心が追いつかなくなることもあるのではないでしょうか。

責任感の強い人ほど、まわりに心配をかけまいとして、
つらくても笑顔で乗り切ろうとします。
でも、その優しさが、いつの間にか自分を苦しめてしまうこともあります。

今日は、「役割の重さに押しつぶされそう」と感じるとき、
どうすれば心のバランスを整え、もう一度やさしく立ち上がれるかを
一緒に見つめていきましょう。

1. “頑張ること”は悪くない。でも、限界がある。

責任感があることは素晴らしいことです。
でも、どんなに優しくて誠実な人でも、
心と体には限界があります。

「もっとできるはず」「まだ我慢できる」と思い続けると、
心は少しずつすり減っていきます。

人は、電池のように無限ではありません。
ときどき止まって充電する時間が必要です。

“頑張りたい気持ち”と“休みたい気持ち”は、どちらもあなたの一部。
どちらかを否定せずに、両方を大切にできるようになると、
やさしさと責任感のバランスが少しずつ戻ってきます。

2. “役割”はあなたのすべてではない

仕事の立場、家庭での役割、親や子、上司や部下、リーダーやサポート役。
私たちは、いくつもの役割を持って生きています。

でも、そのどれもが“あなたの一部”であって、すべてではありません。

「部下の前では強くあらねば」
「家族のために弱音を見せてはいけない」
そんなふうに“役割に自分を閉じ込めてしまう”と、
心が息苦しくなります。

ときには、役割の仮面を少し外してみましょう。
“上司”ではなく“一人の人間”として、
“母”ではなく“私”として、深呼吸してみる。

「私は、役割を果たす人である前に、一人の人なんだ」
そう思い出すだけで、心に少しだけ余白が生まれます。

3. “完璧でなくてもいい”と自分に伝える

責任感の強い人ほど、「失敗してはいけない」と感じがちです。
でも、人は誰でも間違えるし、つまずきながら学んでいくものです。

完璧でいようとすると、他人の目が気になり、
「自分はまだ足りない」と感じてしまいます。

完璧さよりも大切なのは、“誠実さ”。
たとえ小さな一歩でも、誠実に進もうとする姿勢が、
周りの信頼を育てていきます。

“ちゃんとできなかった自分”を責めるより、
“それでもやり遂げようとした自分”を褒めてあげましょう。
その優しい言葉が、次の一歩を支えてくれます。

4. “人に頼る勇気”を持つ

「人に頼るのは申し訳ない」
「自分が頑張れば、うまくいくはず」

そう思って頑張ってきた人ほど、
“助けを求めること”が苦手です。

でも、信頼とは“任せること”からも育ちます。
少しずつ、誰かに助けをお願いしてみましょう。

「ここだけお願いできますか?」
「少し手伝ってもらえると助かります」

その一言は、相手に「信頼されている」と感じさせ、
関係をより温かく深めていきます。

“頼ること”は、弱さではなくチームの力を育てる行動です。

5. “やさしさ”を自分にも向ける

人に優しくできる人は、
同じだけ、自分にも優しくしていい人です。

「みんなのために頑張りたい」という心は尊いもの。
でも、その優しさを自分にも分けてあげてください。

疲れたときには、
「よくやってるよ」「今日はここまででいい」と、
自分をねぎらう言葉をかけてみましょう。

自分を大切にできる人は、
他の人も大切にできる人です。

やさしさを循環させる第一歩は、
あなた自身にそのやさしさを返すことから始まります。

よくある心のQ&A
Q1. 「休むと、怠けている気がして落ち着きません。」

休むことは怠けることではありません。
あなたの心と体が“今は整える時期”だと教えてくれているのです。
休息は次の一歩のための準備期間です。

Q2. 「責任感が強いと言われます。でも苦しいです。」

それは、あなたが真面目で誠実な人だからです。
責任感は素晴らしい力ですが、“分け合うこと”で軽くなります。
「一緒に考えたい」と声を出すことも、立派な責任の形です。

Q3. 「誰も助けてくれないと感じます。」

もしかしたら、まわりは“あなたは大丈夫”と思っているのかもしれません。
「今、少し大変で」と打ち明けるだけで、
人の温かさが返ってくることがあります。

Q4. 「自分の役割を放り出してしまいたくなるときがあります。」

その気持ちは、疲れすぎているサインです。
逃げたいと思うほど頑張ってきた証拠。
少し休み、役割と距離を置く時間を持つことで、再び前を向けます。

Q5. 「 “自分のため”に時間を使うことが罪のように感じます。」

あなたが満たされることは、まわりへの贈り物です。
元気なあなたがいることで、周りの人も安心します。
“自分のため”の時間は、誰かを支えるエネルギーでもあるのです。

おわりに 〜責任と優しさを調和させる〜

役割を果たすことは素晴らしいこと。
でも、役割に押しつぶされそうなときは、
その中にある“人としての自分”を思い出してください。

責任感は、人を守る力。
優しさは、人をつなぐ力。
そのふたつが調和すると、あなた本来のしなやかさが戻ってきます。

もし今、「もう頑張れない」「何をしても足りない」と感じているなら、
どうぞ安心して、その思いのまま話しに来てください。

Amazing Graceのカウンセリングでは、
“頑張りすぎる優しさ”を少しずつほどきながら、
心の重さをやさしく軽くしていくお手伝いをしています。

あなたの誠実さと優しさが、
無理なく輝けるように。
ここで、心の呼吸を整えていきましょう。

Amazing Grace 内田梓
役割の中で頑張りすぎる心をやさしく支えるカウンセリングを行っていま

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内田梓
専門家

内田梓(メンタルヘルスカウンセラー)

Amazing Grace

発達障害、摂食障害、不登校から「やりたいことや気持ちをコントロールできない」といった悩みを抱える方まで、幅広いカウンセリング実績を持つ。数々の現場や理論で深めてきたカウンセリング術に定評がある。

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