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【令和11年度徳島県新高校入試】複数校受験・DA方式になったら受験戦略はどう変わる?「安全校」の考え方を予想

原田恭兵

原田恭兵

テーマ:受験情報

前回の記事では、
現在徳島県が検討している
新しい高校入試制度について紹介しました。

その中でも、
今後の高校受験を大きく変える可能性があるのが、

複数校への出願と
「DA方式(受入保留アルゴリズム)」です。

現時点では導入が決定した制度ではありません。

しかし、
徳島県の入試制度部会では、
複数校への出願を可能にするDA方式について
「有力な選択肢」とする意見が出ています。

では仮に、
この仕組みが
実際に導入されたらどうなるのでしょうか。

私は、
徳島県の高校受験でこれまで行われてきた

「第一志望に挑戦するか、
安全な高校まで志望校を下げるか」

という考え方そのものが変わる可能性があると思っています。

今回は制度の説明ではなく、
もう一歩踏み込んで、

新制度になった場合、
どのような受験戦略が考えられるのか

を考えてみます。

今までの徳島県高校入試で難しかった「挑戦」

現在の徳島県の高校入試では、
基本的に一つの高校を選んで受験します。

そのため中3の冬になると、

「本当はA高校へ行きたい」

しかし、

「基礎学力テストの点数を見ると少し危ない」

となった場合、

第一志望を諦めて、
合格可能性の高いB高校へ変更する

という判断をすることがあります。

これは決して悪い判断ではありません。

公立高校に進学したいのであれば、
不合格になった場合のリスクまで考えなければならないからです。

しかし、
複数校への出願が可能になれば、
この判断が変わる可能性があります。

「A高校に挑戦しながらB高校を残す」ができるかもしれない

仮に、

第一志望 A高校
第二志望 B高校
第三志望 C高校

という希望を出せる制度になったとします。

A高校には少し届かない可能性がある。

でもB高校なら十分狙える。

さらにC高校ならかなり余裕がある。

現在なら、

「A高校に挑戦するか、B高校に下げるか」

を選ばなければならない場面です。

ところが複数校を希望できる制度なら、

A高校への挑戦を残したまま、
B高校・C高校も希望する

という受験が可能になるかもしれません。

ここが実現すれば、
徳島県の高校受験はかなり変わります。

すると「安全校」の意味そのものが変わる

これまでの安全校は、

「ここなら合格できそうだから、この高校を受験する」

という意味合いが強かったと思います。

しかし複数校を希望できるようになるなら、

第一志望を諦めて安全校に変更する必要性が
小さくなる可能性があります。

つまり、

「安全校を受験する」

から、

「第一志望に挑戦しながら、
志望順位の中に合格可能性の高い高校も入れておく」


へ考え方が変わるかもしれません。

これが新制度で起こり得る大きな変化です。

では全員が第一志望を高くすればいい?

ここからが重要です。

「それなら第一志望は、
とりあえず一番上の高校を書けばいいのでは?」

と思うかもしれません。

しかし、
実際にはそんなに単純ではないと思います。

高校を選ぶ基準は偏差値だけではありません。

通学時間。

学校の雰囲気。

大学進学実績。

部活動。

普通科・専門学科。

その高校で何をしたいのか。

こうしたことまで考えて、

「受かったら本当にその高校へ行きたいのか」

という順番で志望順位を考える必要があります。

制度が変われば、
これまで以上に

「合格できそうな順」ではなく、
「本当に行きたい順」

を考える高校選びになる可能性があります。

上位校の受験者は増える可能性がある

そして私は、
もう一つ大きな変化が起こる可能性があると考えています。

それが、

上位校への挑戦者が増える可能性です。

現在は不合格になるリスクを考えて、

「本当はA高校へ行きたいけれどB高校にしておこう」

と志望校を変更する生徒がいます。

しかし、

A高校がダメでもB高校で判定される可能性が残るのであれば、

「それならA高校を第一志望にしてみよう」

と考える生徒が増えても不思議ではありません。

そうなると、

複数校受験=第一志望に合格しやすくなる

とは限りません。

むしろ人気校では、
これまで以上に挑戦する生徒が増える可能性もあります。

※これは現時点で決まっていることではなく、
制度が導入された場合に考えられる影響についての未来舎の考察です。

第二志望の高校にも上位層が入ってくる可能性がある

さらに考えてみましょう。

A高校を第一志望にする生徒が、

第二志望にB高校を書く。

別の上位校を第一志望にする生徒も、

第二志望にB高校を書く。

するとB高校には、

これまでならB高校を直接受験しなかった学力層の生徒も
志望者として入ってくる

可能性があります。

だから、

「B高校なら例年この点数だから大丈夫」

という過去の感覚が、
そのまま使えるとは限りません。

制度が変わった最初の数年間は特に、

過去の倍率や合格ラインだけでは
判断しにくくなる可能性があります。


これは塾側にとっても非常に重要な変化です。

基礎学力テストの意味も変わってくるかもしれない

徳島県の高校受験では、
これまで基礎学力テストの結果を
志望校判断の重要な材料としてきました。

新制度になっても、
学力を把握する必要がなくなるわけではありません。

むしろ複数の高校から選べるようになるなら、

「この点数ならどこを受けるか」ではなく、
「この学力ならどこまでを志望順位に入れられるか」

という使い方に変わっていく可能性があります。

例えば、

「第一志望は挑戦」

「第二志望は実力相応」

「第三志望は合格可能性を高く見る」

というように、
学力データを使いながら志望順位全体を考える。

これまで以上に、

1校の合否を予測する進路指導から、
複数校を組み合わせる進路指導へ

変わっていく可能性があります。

「どこかには入れる」から勉強しなくていい、ではない

複数校への出願が可能になれば、

「それなら、どこかの高校には入れるだろう」

と思う人もいるかもしれません。

確かに、
進学先を確保できる可能性は
現在より高まるかもしれません。

しかし、

「高校に入れること」と
「行きたい高校に入れること」は全く違います。

学力が高ければ、

A高校
B高校
C高校
D高校

から自分の行きたい学校を考えられる。

学力が不足していれば、

C高校
D高校

しか現実的な選択肢にならない。

制度上は同じ数の高校を希望できたとしても、

実際に選べる高校の数は、
それまで身につけた学力によって変わります。

新制度で一番有利になるのは「選べる学力を持っている子」かもし

私は、ここが一番重要だと思っています。

新制度が受験生の選択肢を増やす制度になるのであれば、

そのメリットを一番活かせるのは、

複数の高校を現実的な選択肢にできるだけの学力を持っている生徒

ではないでしょうか。

だから現在の中学1年生には、

「受験制度がまだ決まっていないから様子を見る」

ではなく、

制度がどうなっても困らない学力を今から作ってほしい

と思います。

中3になってから、

「新制度ならこの高校も受けられる!」

と分かっても、
その高校に必要な学力がなければ選択肢にはできません。

「行ける高校」から「行きたい高校」へ

徳島県の入試制度をめぐる議論では、

「行ける高校」から「行きたい高校」を選ぶ

という考え方も示されています。

もし本当にその方向へ高校入試が変わるのであれば、
私は歓迎したいと思います。

ただし、

「行きたい高校」を選ぶためには、
「選べる学力」が必要です。


中学3年生になってから高校を選ぶのではありません。

中1、中2で勉強を積み重ね、

中3になったとき、

「ここしか行けない」

ではなく、

「この中から、どこへ行きたい?」

と選べる状態を作っておく。

新しい高校入試制度になるからこそ、
そんな準備がこれまで以上に大切になるのではないでしょうか。


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【関連記事】

【現中1は要注目】令和11年度から徳島県の高校入試はどう変わる?県が考える新入試制度とは
https://mbp-japan.com/tokushima/miraisha1994/column/5233960/

今回の記事は、
前回紹介した徳島県の新入試制度について、
現在検討されている制度が導入された場合に考えられる影響を
未来舎の視点から考察したものです。

複数校への出願やDA方式については現時点では検討段階であり、
実際の制度・選抜方法・志望校数などは今後変更される可能性があります。

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原田恭兵
専門家

原田恭兵(塾講師)

学童塾 (株)未来舎

子ども達一人一人をよく見ること、いいところがあったらすぐ褒めること、コミュニケーションをしっかり取ることを重視しています。だからこそ、それぞれの伸ばすべき個性を生かし、人間力と学力を育みます。

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