個人の強みを伸ばし、生きるために必要な力を養う学習塾（1/3）

自分の力で最後までたどり着き達成感を得ることが自信につながる

　「私どもでは、基本的に『最初から教える』ということはしません。まず、子ども自身に考えてもらうことから始めます。自分で解き方を導き出し、答えを得るなど、できる限り自分の力でゴールを目指すことが大切だからです。自分で考える中で、どうしてもわからないことがあれば、少しずつヒントを出していきます」と話すのは、学習塾「未来舎」の板野教室長・原田恭兵さん。同塾は「『受け身の学習』から『自ら求める学習』へ」を理念に、地域の子どもたちの学びを25年余りにわたり支えています。

「学習塾と聞くと『問題の解き方を教えてもらう場所』といったイメージがあるかもしれません。でも、ここでは解き方を教えるわけではありません。自分の力で解くことで達成感を覚え、少しずつ自信をつけてもらうことが目的です」と原田さん。

「個別授業では、塾講師がじっくり子どもに寄り添うことができます。でも、それだけでは成績は上がりません。むしろ『人に聞くクセ』や『頼るクセ』がついてしまう可能性があります。そこで、未来舎では、教科への興味づけを行うことで『学び』のモチベーションを高め、『自ら学びとるクセ』がつくように促しています」

　原田さんのもとでは、国語・算数（数学）・英語・理科・社会といった5教科だけでなく、実験・観察、友達と一緒に考えるクイズ、カードゲームなどを実施。教室で受けるリアルの授業とオンライン授業を併用するなど、複数の学習を組み合わせた「ハイブリッド学習」を展開しています。そこには、ただ問題を解くだけではなく、「考えること」「学ぶこと」「チャレンジすること」の楽しさを伝えたいという思いがあるからです。

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