物事の受け取り方(考え方)を変えていくと、違う景色が見えてくる
「もう大丈夫」と言ったのに、心がまた揺れるのはおかしくない
「もう大丈夫」と誰かに伝えたのに、数日後にまた心が不安定になる...
そんな自分を「また戻ってしまった」と責めていませんか?
実はそれ、ごく自然な心の反応です。「もう大丈夫」と思えた自分も「やっぱりつらい」と感じる自分も、どちらも本当のあなた。感情の波があることを、どうか否定しないでください。
心が揺れるのは回復のプロセスの一部
私たちの感情は、直線的には回復しません。元気になったと思った翌日に落ち込むこともあるし、不安や悲しみが、ふいにぶり返すこともあります。
特に「弱音を吐かない」ことが美徳とされてきた人ほど「もう大丈夫」と言った自分の言葉に縛られてしまうことがあります。
でも心は、行きつ戻りつしながら、自分の本音に近づいていくもの。ゆれながら整っていく、その流れを止める必要はありません
クライエントの声:「また戻ってしまった」という方へ
ある女性のクライエントは、仕事や育児で心が限界に近づいていました。数回のカウンセリングを経て「もう大丈夫です」と笑顔で帰られました。けれど、1週間後に再び「つらくて眠れない」と連絡がありました。
私はこうお伝えしました。
「それは戻ったんじゃなくて、少し深く自分の心に気づけたということ。前に進んでいる途中で、ふと立ち止まっただけですよ」
その方は安心したように「来て良かった」と言って帰えられました。感情の揺れを「ダメな自分」と捉える必要は、どこにもないのです。
揺れても大丈夫。あなたのままで、十分です
「もう大丈夫」と言えるあなたは、きっとたくさん頑張って、誰かを支えて、無理もしてきた人。そんなあなたが、またつらさに揺れるのは当然のことです。
だから、心が波立たときは、どうか「戻ってしまった」と落ち込まずに「今は少し休もう」と自分に優しくしてあげてください。
あなたは、あなたのままで大丈夫。
「強さ」は、感情を隠すことではなく、自分の気持ちを認めることから育ちます。



