「もう大丈夫」と言ったのに、心がまた苦しくなるときの対処法

飯塚和美

飯塚和美

テーマ:考え方を変えてみる

「もう大丈夫」と言ったのに、心がまた揺れるのはおかしくない


「もう大丈夫」と誰かに伝えたのに、数日後にまた心が不安定になる...
そんな自分を「また戻ってしまった」と責めていませんか?

実はそれ、ごく自然な心の反応です。「もう大丈夫」と思えた自分も「やっぱりつらい」と感じる自分も、どちらも本当のあなた。感情の波があることを、どうか否定しないでください。

心が揺れるのは回復のプロセスの一部

私たちの感情は、直線的には回復しません。元気になったと思った翌日に落ち込むこともあるし、不安や悲しみが、ふいにぶり返すこともあります。

特に「弱音を吐かない」ことが美徳とされてきた人ほど「もう大丈夫」と言った自分の言葉に縛られてしまうことがあります。

でも心は、行きつ戻りつしながら、自分の本音に近づいていくもの。ゆれながら整っていく、その流れを止める必要はありません

クライエントの声:「また戻ってしまった」という方へ

ある女性のクライエントは、仕事や育児で心が限界に近づいていました。数回のカウンセリングを経て「もう大丈夫です」と笑顔で帰られました。けれど、1週間後に再び「つらくて眠れない」と連絡がありました。

私はこうお伝えしました。

「それは戻ったんじゃなくて、少し深く自分の心に気づけたということ。前に進んでいる途中で、ふと立ち止まっただけですよ」

その方は安心したように「来て良かった」と言って帰えられました。感情の揺れを「ダメな自分」と捉える必要は、どこにもないのです。

揺れても大丈夫。あなたのままで、十分です

「もう大丈夫」と言えるあなたは、きっとたくさん頑張って、誰かを支えて、無理もしてきた人。そんなあなたが、またつらさに揺れるのは当然のことです。

だから、心が波立たときは、どうか「戻ってしまった」と落ち込まずに「今は少し休もう」と自分に優しくしてあげてください。

あなたは、あなたのままで大丈夫。
「強さ」は、感情を隠すことではなく、自分の気持ちを認めることから育ちます。

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飯塚和美
専門家

飯塚和美(心理カウンセラー)

カウンセリングルーム『大空』

電話相談含め8,000千人のカウンセリング実績。幼い頃からしみついた考え方の癖や枠を取り除き、生きづらさを解消します。リピーターが多く講座を含め日常で壁にぶつかると訪れたくなる、親しみやすさが好評

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