ペットが教えてくれる「今を生きる幸せ」

飯塚和美

飯塚和美

テーマ:考え方を変えてみる

時間を大切に、心豊かに生きるためのヒント

我が家には、今17歳の猫「チョコ」と、糖尿病を抱える12歳の猫「モコ」がいます。
子どもの頃から私は動物が大好きで、犬や猫とずっと家族として暮らしています。

今の2匹の愛猫と過ごす日々は、私にとって何よりも大切な時間です。年齢を重ねた彼らを見守りながら、「この子たちが私にとって最後のペットになるかもしれない」と感じることが増えました。その思いが、日々をより愛おしいものにしてくれています。

人生には別れや喪失が訪れます。でも、その悲しい経験があるからこそ、見えてくる「本当の幸せ」や「大切なもの」を、私はペットとの暮らしを通じて学んできました。この記事では、ペットが教えてくれる「今を生きる」大切さと、辛い経験を乗り越えることで得られる幸せについて、お話したいと思います。

ペットが与えてくれる「癒し」と「心の健康」

愛するペットと過ごす時間は、私たちの心を穏やかにしてくれます。科学的にも、ペットとの暮らしには数多くのメリットがあることが証明されています。

ペットの癒し効果
ストレス軽減:ペットに触れるだけで、ストレスホルモンであるコルチゾールが低下し、リラックス効果が生まれます。
孤独感の緩和:ペットは「話さないけれど傍にいてくれる存在」として、孤独を和らげるパートナーになります。
幸福感の向上:ペットの世話をすることで自己効力感が高まり、生活の充実度が増します。

特に高齢のペットや病気を抱えるペットと過ごす時間は、命の有限さを実感する機会でもあり、日々の一瞬一瞬を大切にする心を育ててくれる貴重な経験です。


ペットとの別れが教えてくれる「今を生きる力」

これまで、私は何度かペットとの別れを経験してきました。それは心を締めつけるほどの悲しみを伴うものでしたが、同時に、「あの時、もっとこうしていれば」という後悔のおかげで、今一緒にいてくれる猫たちへの感謝の思いと、限りある時間がより愛しいという気持ちを深く抱かせています。

別れを経験するたびに、私は「当たり前のように思える日々が、どれほど大切か」を学びました。人生において、何気ない日常が本当はかけがえのない宝物であることを、ペットは私たちにそっと教えてくれます。

辛い経験を乗り越えると見える「新しい幸せ」

人生の中で経験する困難や悲しみは、乗り越えたときに「新しい幸せ」や「大切な価値観」を教えてくれるものです。心理学的には、この現象を**ポストトラウマティックグロース(成長的変容)**と呼びます。以下のような効果があるとされています


価値観の再構築
本当に大切なものが何かを見極めるきっかけとなる。
感謝の気持ちの向上
日常の小さな喜びにも目を向けられるようになる。
精神的回復力(レジリエンス)の向上
困難に立ち向かう力が育つ。
「辛い」と感じるとき、それが永遠に続くわけではありません。その経験は、後の人生において深い学びとなり、あなた自身を強くし、幸福を実感できる瞬間を作る基盤となるのです。

今ある幸せを見つめ直す「感謝の力」を育てる方法

幸せを感じる力を高めるためには、「感謝」の視点を持つことが大切です。研究では、感謝の感情を意識的に育てることで、幸福度が上がり、ストレスが減少することが確認されています。

感謝を育むための具体的なアプローチ
感謝日記をつける
その日感謝できたことを3つ書き出すだけで、幸福感が高まる効果があります。

「ありがとう」を言葉にする
小さな出来事でも感謝を口にする習慣を持つ。
持っているものに目を向ける
失ったものではなく、今あるものに注目する練習をする。

こうした日々の習慣は、心の中に「幸せの土壌」を育て、人生の充実感を高める助けとなります。

ペットとの暮らしが教えてくれる「愛おしい瞬間の大切さ」

私は、猫たちとの暮らしを通じて、何気ない日常がどれほど特別なものかを教えてもらいました。
動物は、愛情をかければかけるほど、返ってきます。

日向ぼっこをする猫の穏やかな寝顔や、ふとした仕草に笑顔がこぼれる瞬間。咳をすると心配そうに駆け寄ってきたり、外から帰ると玄関まで迎えてくれたり・・・そうした一瞬一瞬が、私にとってかけがえのない幸せそのものです。

今を大切にするためのヒント
ペットと一緒にいる時間に意識を向ける。
スマホを手放して、目の前の瞬間を楽しむ。
当たり前の日々こそが特別だと心に刻む。
ペットは言葉を話せませんが、その存在だけで、私たちに「今この瞬間を楽しむ」ことを教えてくれるのです。



【まとめ】人生の幸せは「今、ここ」にある

ペットとの暮らしだけには限りませんが、私たちに日常の中にある小さな幸せに目を向けられたら幸せは身近なものになると思います。
私は、25歳で両親を亡くしましたが、その経験があるからこそ、今あるものへの感謝の心と新しい価値観で、その中での幸せを見つけられ、何気ない日常の幸せを感じて過ごすことができました。

幸せは未来のどこかにあるのではなく、「今、ここ」にあるもの。ペットと過ごす日々を愛おしむように、あなたもぜひ、目の前の小さな幸せを大切にしてみてください。

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飯塚和美
専門家

飯塚和美(心理カウンセラー)

カウンセリングルーム『大空』

電話相談含め8,000千人のカウンセリング実績。幼い頃からしみついた考え方の癖や枠を取り除き、生きづらさを解消します。リピーターが多く講座を含め日常で壁にぶつかると訪れたくなる、親しみやすさが好評

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