誰にでも起こりうる不登校~学校に行かない子どもたち
こんにちは,今日は引きこもりについてお話をしたいと思います。
カウンセリングの相談で引きこもりや不登校の相談を受けることがありますが、相談を受けていて原因となっていると感じることが多いのは「過干渉」です。
宿題や忘れものが無いように親が毎回チェックして、時には一緒に勉強したり、子どもが何か言う前に先回りして最善と思われることをする。習い事、塾や進学、友達までいろいろなことに気がきいて上手にトラブル回避をさせてしまいます。これは良いことのように思われますが、親が先回りして何でも障害物を取り除いていた場合、親が子供の障害を乗り越える経験を奪っていることになります。
子どものころは良くても、大人になって初めて経験するトラブルは大きな障害となり、時には大きな挫折感で立ちなおれないこともあります。
そのほかに、威圧的に子供に対して親の価値観を押し付け、子どもが逆らえなくしてしまうのも要注意です。
この場合、時には暴言、暴力で親の意思通りにさせようとする場合もあります。
そして、威圧的に育てられた子は、親の顔色をうかがいながら生活するようになり、大きくなっても人の顔色をうかがい、言いたいことを言えず、気持ちを押し殺してしまう危険性もあります。
社会人になってから職場で意思表示ができないと、評価が下がったり、トラブル対処も人の顔色をうかがうあまり、対処できず会社に行けなくなってしまうこともあります。
それにずっと自分の気持ちを押し殺しているため、気づかぬうちにストレスをため込んで、うつ病などの心の病気になってしまうこともあります。
自己肯定感を持たせるためにありのままで良いと受け入れる姿勢を示しましょう
子どもを「褒めない」「できて当然」「もっと頑張らばらないとダメ」というように育てていると、自己肯定感が育ちません。自己肯定感が持てないと、何をするにも自信がなく、自分に対して気付かぬうちに厳しくして、自分を責めてしまいます。そして自分をいつも攻めるのでどんどんエネルギーが無くなってトラブルに立ち向かう力がもてなくなるマイナスのループが出来上がります。
引きもりの前兆を見逃さないようにしましょう。
引きこもりの前兆
・食欲がなくなる(または食事量が減る)
・体調の変化が起きる
登校、出社時間になると熱や腹痛、頭痛を訴える(仮病ではなく本当に感じています)
・身だしなみが急にできなくなる
これは頑張りすぎてエネルギー切れになったサインです。
焦らず気持ちを聴いてあげられる環境を作りましょう。この時、決して脅すような言葉かけはしないでください。たとえば、「行かないともう、みんなに置いて行かれるよ」とか「居場所がなくなる」とかの言葉は使わないようにしてください。
そして、人格否定も決してしないでください。エネルギー切れなのですから、力を奪う言葉は避け、愛情を感じられる言葉かけにしてください。気持ちが聴けるようなら「行けないと思う原因を聴いてあげる」「解決策を一緒に考えてあげる」、少し休んで体や心の疲れが取れるなら時にはそれも良いと思います。
次回は「引きこもりの対処法」を書きます。