Windows10のPCをサポート終了まで何とか使い切りたい!その切り札「レディブースト」

古賀竜一

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テーマ:知って得するITノウハウ

Windows11非対応PCの運命やいかに!

●Windows10を使っているけれども、動作が重たくてどうにかしたいと思われている方は今でも多いと思います。長年使っていくうちに様々な要因でどうしてもパソコンが遅くなっていくのはWindowsOSの性質上避けられません。

●パソコンの動作を早くする最も基本的な方法と言うのはメモリ増設とかCPU換装、SSDへの移行など高速で大容量なものへハード的にアップグレードすることです。

●しかし、メモリの増設やSSDの移行に予算をかける余裕がなかったり、そもそもWindows11へアップグレードしたくても非対応パソコンなのでそれもできない・・・。できれば簡単な方法で軽い動作になるように済ませればと思っている諸氏も多いでしょう。

●それならということで「何とかクリーナー」「何とかスキャン」などのフリーソフトをネットで拾おうとして検索すると、まんまとマルウェアに取りつかれてしまうことになります。

●ということで、Windows10のサポート終了まで遅いパソコンを使い続けることは仕方がない・・とあきらめかけている人もいるかもしれません。

●実はそんな悩みを改善できる簡単で効果的な方法があるのです。多くの費用をかけたり難しい作業ができなくても、Windows標準機能で簡単にしかも安価でパソコンの動作を効果的に改善できる方法です。

●そこで今回は、Windowsに標準機能でパソコンの高速化を可能にする方法をご紹介します。かなりメジャーな方法ですから知っている方もおられると思いますが意外と利用されていません。変なインチキツールをインストールするくらいならこれはぜひ利用していただきたい。

Windows標準機能で簡単にパソコンの高速化ができる「レディブースト」

●その方法は「レディブースト」といって、Windows Vista以上のOSに標準で装備されている技術です。メインメモリが少なめの環境でも体感できるくらいに速度改善が期待できます。※SSDを利用しているパソコンでは使えません。

●レディブーストは、仮想メモリの一形態であり、キャッシュの一種です。キャッシュは、よくアクセスされるデータを高速なメモリに保存して、処理速度を向上させるために使用されます。フラッシュメモリデバイスをシステムのメモリ拡張として使用することで、メモリ不足の問題を補完するキャッシュの役割を果たします。

●今回、使用するのはUSB3.1に対応しているUSBメモリです。表記ではUSB3.1Gen1対応で読み込み速度約100MB/sとあります。また、超小型でノートPCに挿し込んでも出っ張りが気になりません。そして極めつきは価格です。千円と少しでネットや量販店で手軽に入手可能です。SSDも安くはなってきていますが、取替作業や環境移行などを考えると手間いらずな点がメリットです。

RiDATA RI-HM3U3016RD USBメモリー USB3.1Gen1 16GB





●使用するUSBメモリはできる限り高速転送可能なものが必要です。レディブーストはUSB2.0でも機能しますがより効果を期待するならUSB3.0以上のものを使用しましょう。また、パソコン側のUSBポートもUSB3.0以上対応のポートを使用してください。

●容量は、今回の場合搭載RAMが8GBのパソコンで使用するので16GBを選択しました。メモリが4GBのパソコンでも16GB にすると効果があります。32GBでも良いですが価格が高くなってしまいます。

●メモリが十分あるPC(RAM16GB以上)では効果は薄いです。メインメモリが2~8GBの容量なら効果があります。また、すでにSSD化してあるパソコンでは使用できません。※使用するメモリは必要なデータが入っていない空のものを使用してください。

レディブーストの設定方法

●以下に設定例も記しておきます。SDカードやUSBメモリをPCに挿すと下記のようなウィンドウが出てきます。(セキュリティー設定によっては出ない場合があります。その場合は"コンピュータ"からドライブを右クリックしてプロパティーを出します。)USBメモリアイコンを右クリックします。

●まず、「フォーマット」を選択して「ファイルシステム」のプルダウンメニューから「exFAT」を選択してフォーマットします。※FAT32のままでは4GBまでしか認識されません。

次に画像のように赤丸で囲んだ「プロパティー」部分をクリック



●次に以下の窓が出ますので下記のように設定します。「このデバイスをReadyBoost専用にする」にチェックを入れます。「適用」して「OK」します。
※メモリ容量表記はご利用のメモリによって違います。



●設定が終わったら挿したUSBメモリの状態表示を確認して赤く全領域が使用されているようになれば成功です。

●メモリへの読み込みが完了するまでそのまま10分程度放置して再起動します。再起動後、再度10分程度放置してもう一度再起動してみてください。かなり起動が早くなっているのがわかると思います。インターネットブラウザもファイルフォルダの開き具合も挙動が良くなってると思います。

●これでWindows10サポート終了まで何とか持ちこたえてくれるでしょう。あれこれと悩んで、インチキソフトの餌食になる前に試してみてはいかがでしょうか。

■ご注意
※CPU性能があまりに低いパソコンは効果がでません。
※アクセス速度が遅いSDカードやUSBメモリは媒体として使用できません。Class10以上が目安。
※目安として物理メモリ搭載量の2~3倍以上のメモリをレディブーストで使用してください。
 メインメモリが4GBなら8~16GBのフラッシュメモリ、8GBなら16~32GBのフラッシュメモリという具合です。
※設定に関しては自己責任の元、良く内容を理解してから行ってください。設定やご利用に際しておきたいかなるトラブルも責任を負えません。

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古賀竜一(システムエンジニア)

九州インターワークス

ITのユーザーサポートの現場で実際に問題を解決しながら、ITの最新の状況とその問題点を追及している専門家です。多様で複雑になってきたITのことをユーザーにわかりやすく丁寧にお伝えします。

古賀竜一プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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