PCパーツで中古で十分なもの、新品を選ぶべきものとは?選び方と理由

古賀竜一

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テーマ:専門家からの提言と考察


中古と新品、どっちがいいの?


以前、中古パソコンの選び方をコラムで連載いたしましたが、中古購入で注意しなければならないのはパソコン本体だけではありません。

周辺機器やPCパーツも、「中古で十分なもの」「できるだけ避けたほうがいいもの」「絶対に避けるべきもの」の3つに明確に分かれます。

今回はこれまでのITサポートの経験を元に、それぞれの特徴と理由、そして賢い選び方を分かりやすく解説します。

まずは一目でわかる判定表からご覧ください。

パーツ・周辺機器の中古おすすめ度一覧

おすすめ度 パーツ・周辺機器 判断のポイント
中古で十分 CPU、メモリ、Wi-Fiルーター・子機 故障率が低く、初期不良保証があればリスクは極小。
極力避けるべき キーボード、マウス、電源ユニット、光学ドライブ、液晶ディスプレイ、プリンター、SSD 消耗が激しい、衛生面に問題がある、または新品が十分に安い。
絶対に避けるべき マザーボード、HDD 隠れた不具合が多く、致命的なトラブルやデータ消失に直結する。


中古で十分なPCパーツ・周辺機器


CPU、メモリ

CPUやメモリは、過去に正常動作していた実績(稼働実績)があれば、中古でも比較的安心して使用できるパーツです。

PCパーツの中でも特にCPUは非常に寿命が長く、通常使用程度で故障することはあまり多くありません。

メモリエラーはよくあるトラブルと思われがちですが、他のパーツに比べれば最近の製品は非常に安定しています。

また、中古ショップでは初期不良保証に対応している場合も多く、比較的購入しやすい中古パーツと言えるでしょう。

注意点: オーバークロック(定格以上の負荷をかける行為)で酷使された個体は寿命が短い傾向があります。

購入前にこれを見分けるのは不可能です。

予防策としてオーバークロック用途で人気の高い型番や、極端な高性能モデルは慎重に選んだほうが安全です。

Wi-Fiルーター、中継機、Wi-Fi子機

ネットワーク機器類も故障のリスクはゼロではありませんが、中古でも問題なく稼働する個体が多いジャンルです。

ネットワーク機器も、中古で問題なく動作するものは少なくありません。

ただし現在では、新品でもかなり低価格な製品が増えているため、古い通信規格の製品(Wi-Fi 4やWi-Fi 5の低廉機など)をあえて中古で購入するメリットは以前ほど大きくありません。

中古を選ぶ場合は、

・年式が比較的新しい
・Wi-Fi 6など新しい規格に対応している
・当時の上位モデルである

といった条件を満たすものを選ぶのが理想です。

また、故障だけではなく「セキュリティ更新が終了」、要するにサポートが終了していないかも重要です。

古いルータは脆弱性対策が終了している場合があるため注意しましょう。

できるだけ中古を避けたいPCパーツ・周辺機器


キーボードやマウスなどの入力装置

新品でも比較的安価に入手できますが、周辺機器の中でも使用頻度が非常に高く、劣化しやすい機器でもあります。

そのため中古品は、前ユーザーの皮脂や手垢といった衛生面でのデメリットが大きく、バネやスイッチの消耗具合から見ても得策ではありません。

特に安価な無線式モデルでは、通信不良や内部回路の故障が起きやすい傾向があります。

もちろん、きちんと整備や動作確認がされている中古品なら問題ない場合もあります。しかし、長期間安心して使いたい場合は新品のほうが無難でしょう。

電源ユニット

自作やBTOパソコンなどに搭載されているATX規格の電源ユニットは、PCパーツの中でも特に負荷が大きく、経年劣化しやすい部品です。

通電している間は常に働き続けているため、その分経年劣化も早く進みます。

外見が綺麗でも、

・内部の・電解コンデンサの劣化
・ファンの摩耗
・電圧不安定

などが起きることがあります。

特に長期間使用された中古電源は注意が必要です。

一時的な検証用途や、故障診断用の代替電源として中古を活用するのは十分有効です。

DVD、BDなどの光学ドライブ

DVDやブルーレイなどの光学ドライブも、現代では消耗品扱いです。

中古では、

・レーザー出力低下
・ローディング不良
・モーター劣化

などが発生している場合があります。

製品寿命がそれほど長くないため、新品導入が基本となります。

特に、ディスクの出し入れ(ローディング機構)にゴムベルトを採用しているモデルは、中古だと経年劣化でベルトが伸びている場合があり、購入後すぐに「トレイが開かない」といった不良を起こしやすいので注意が必要です。

液晶ディスプレイ

液晶ディスプレイは、現在新品でもかなり低価格化が進んでいます。そのため、保証のない中古品をあえて選ぶメリットは薄いと言えます。

中古ディスプレーでは、

・バックライト劣化
・液晶ムラ
・焼き付き
・ドット抜け
・電源基板の劣化

などがある場合があります。

そのほかに、年式が古い中古ディスプレイは、HDMIなどの接続規格が古いケースが多いため注意が必要です。

規格が古いと、4Kなどの高画質動画が再生できなかったり、動画配信サービスの著作権保護技術(HDCP)に対応しておらず、画面が真っ暗になって再生できないといったトラブルが起こる場合があります。

もし中古で購入する場合は、接続ポートの規格(バージョン)までしっかり確認し、新品の同等スペック品と価格を天秤にかけましょう。

もし中古で購入する場合は、新品の同等スペック品と価格を天秤にかけ、「リスクを許容できるほどの圧倒的な安さ(費用対効果)」と状態の良さがある場合のみ検討しましょう。

インクジェット式プリンター

プリンターも新品が低価格で、しかも購入時に初期インクが付属していることを考えると、中古を選ぶ理由はあまりありません。

さらに中古プリンターは、内部のローラーの摩耗、ヘッドの目詰まり、さらには「廃インクタンク」の寿命が限界に近いなど、多くのリスクを抱えています。

ただし、

「予備インクを大量に持っている」
「同じ型番を継続利用したい」

といった場合には中古活用も選択肢になります。

SSD

SSDは物理的な駆動部品がないため、酷使されていなければ中古でも動作します。しかし、大切なメインPCのシステムディスク(Cドライブ)としての使用はおすすめしません。

SSDの寿命は「総書き込み容量(TBW)」で決まります。中古で購入する際は、内部データ(S.M.A.R.T.情報)で寿命が確認できる専門店を選びましょう。

寿命が明記されていないフリマアプリなどの個体は避けるべきです。用途としては、USBケースに入れて「一時的なデータ移動用の外付けドライブ」にする程度が安全です。

中古は絶対に避けたい物


マザーボード

マザーボードは、パソコン全体を制御する重要部品です。

構成部品が多岐にわたり複雑なため、目視できない部分的な劣化や、隠れた不具合を抱えている確率が最も高いパーツと言えます。

自作用のマザーボードは、前ユーザーの取り扱い次第で、基板上の細かい配線パターンの傷や、CPUソケットのピン曲がりといった致命的なダメージがあるケースも少なくありません。

さらに、システム的なリスクも見逃せません。中古マザーボードに交換した後にすぐにトラブルや動作不良が発生し、別のマザーボードへ再交換や買い換えを行う場合、Windowsのライセンス認証で問題が生じることがあります。

すでに以前の中古マザーボードでライセンス認証を通してしまっていると、別のボードに交換した際に「別のPC(不正コピー)」と判定されてしまい、再認証に大変な手間がかかったり、最悪の場合はライセンスの再購入(買い直し)が必要になるケースがあります。。

以上の理由からも、マザーボードの中古購入は避けるべきです。

HDD

HDDの中古品をメインマシンや重要なデータ保存用に使うことは、リスクが大きすぎるため一切おすすめできません。

専門ショップの診断で「正常」と判定されていても、結晶の磁気劣化や内部モーターの摩耗など、数値(S.M.A.R.T.情報)だけでは分からない寿命が潜んでいます。

特に、起動時に普段と違うシーク音や異音がするものはいつクラッシュしてもおかしくありません。大切なデータを守るためにも、ストレージだけは新品の安心を買いましょう。

中古での購入は安さ以外にも保証も考慮に入れましょう


中古パーツは、フリマアプリやオークション、リサイクルショップ、中古PC専門店など様々な場所で入手できます。しかし、リスクを最小限に抑えるためには、「購入後の初期不良保証がしっかりしている専門店」での入手が最も推奨されます。

以上を参考にして少しでもリスク回避に役立てていただき、中古品を有効活用した節約生活の一助となれば幸いです。


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ITのユーザーサポートの現場で実際に問題を解決しながら、ITの最新の状況とその問題点を追及している専門家です。多様で複雑になってきたITのことをユーザーにわかりやすく丁寧にお伝えします。

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