「ウィーン」(「オーストリア」)建築探訪記③

高塚哲治

高塚哲治

テーマ:名建築/迷建築

 今回は、「マジョリカハウス」です。
 「ウィーン」は、建築的に多彩で見所が多い町です。その中でも、近代建築を開いた建築家「オットー・ワーグナー」の建築物は、今でも使用され続けています。
 「オットー・ワーグナー」は、「クリムト」などと同世代で、「ユーゲントシュティル様式」(「アールヌーボー様式」のドイツ語名)の建築家です。
 「オットー・ワーグナー」の建築物は、「マジョリカハウス」の他にも、「ウィーン郵便貯金局」「カールスプラッツ駅舎」「セッセシオン」「シュタインホフ教会」などが存在し、金色をモチーフにした装飾的なデザインが特徴の建築家です。
 「マジョリカハウス」は、現在も住宅として使用され、内部見学はできませんが、「ナッシュマルクト」という、「ウィーン」最大の市場に面した、「リンケ・ヴィーンツァイレ」という通りに位置しています。
 赤い花のようなデザインは、「マジョリカ焼き」と呼ばれる「タイル」でつくられ、名前の由来となっています。
 この「マジョリカハウス」の右隣には、もう一棟華やかな住宅が建てられています。「メダイヨン・マンション」と呼ばれ、「マジョリカハウス」と同じく「ユーゲントシュティル様式」の建築物です。
 これは、「クリムト」の芸術運動「ウィーン分離派」に参加したり、「ヨーゼフ・ホフマン」などと「ウィーン工房」を設立したり、「オットー・ワーグナー」が建築した「シュタインホフ教会」の「ステンドグラス」などを制作したりと、「ユーゲントシュティル様式」とは縁が深い「コロマン・モーザー」によるものです。
 上部に黄金の「メダル」の装飾があることから、「メダイヨン・マンション」と呼ばれ、この「メダル」は、それぞれ違う横顔のデザインとなっています。【下から2枚の写真が「メダイヨン・マンション」です。】











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高塚哲治
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高塚哲治(建築家)

タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所

大手設計会社での豊富な経験を生かし、多くの欠陥住宅問題を手がけ、日本ではまだなじみの薄いCM(コンストラクションマネジメント)を広く世間に発信し、遂行している

高塚哲治プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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