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コラム
「丹後地震記念館」(京都府)老朽化で危機
2017年3月11日 公開 / 2020年12月28日更新
発生から90年となる「北丹後地震」を伝える「丹後震災記念館」(京都府京丹後市峰山町、府指定文化財)が、老朽化で4年以上も閉鎖され、存廃の岐路に立たされている模様です。
「丹後半島沖」を震源として昭和2年3月7日に発生した「北丹後地震」は、およそ3,000人と言われる死者・行方不明者を出した大災害で、特に大きな被害を受けたのが旧「峰山町」で、中心部の殆どの建築物が失われ、死者は1,000名あまりに及んでいます。
「丹後震災記念館」を所有する「京丹後市」は、貴重な施設として認めていますが、数億円かかる保全費用の捻出が困難となっているようです。
地元では、震災の記憶を伝える催しも行われていますが、館は使用されず、野ざらしの状態が続いているといいます。
「記念館」は、地震から2年後の1929年に、京都府などが義援金の残金を基に建設したもので、当時は珍しい鉄筋コンクリート2階建てで、壁には洋画家「伊藤快彦」(やすひこ)氏(故人)が被災直後の様子を描いた3枚の「震災実況模写油絵」が掲げられています。
1954年に旧「峰山町」に無償譲渡後、「図書館」などとして活用され、発生時刻で止まった「時計」や火災で溶けた「硬貨」など地震の資料を展示する「丹後震災記念展」の会場としても使われていました。
(讀賣新聞:2017.03.05抜粋)
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所
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