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高塚哲治

欠陥住宅問題を解決し良質な建築の創造へ導く一級建築士

高塚哲治(たかつかてつじ) / 建築家

タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所

コラム

「北大阪急行電鉄」:日本一安い運賃

2015年7月21日 公開 / 2020年12月28日更新

テーマ:一休み

コラムカテゴリ:住宅・建物

 私が日々使用している「北大阪急行電鉄」。運賃が日本一安いのです。
 「北大阪急行電鉄」は、大阪市営地下鉄「御堂筋線」を延伸する形で「江坂駅」と「千里中央駅」を結ぶ鉄道会社です。
 同社が運営する「南北線」は路線延長が5.9kmで、駅が4つという短い路線です。大阪府箕面市が北部への延伸を働きかけていることで話題になっています。
 「北大阪急行電鉄」は、1970年に開催された「大阪万博」への交通手段として建設されたもので、当初は大阪市営地下鉄「御堂筋線」として延伸する予定でした。
 しかし、このルートは「大阪市」ではなく「吹田市」と「豊中市」を経由するため、予算の捻出に大阪市民の理解が得られない可能性もあったが、「大阪府」と「万博主催者」は延伸を希望したため、紆余曲折の末、「阪急電鉄」と「大阪府」が出資する別会社「北大阪急行電鉄」を立ち上げたといいます。
 「北大阪急行電鉄」の開業で、東海道新幹線「新大阪駅」から地下鉄「御堂筋線」を経由して「万博会場」に行けるようになったのです。
 乗り換えは「新大阪駅」の1回だけという便利さが評判となり、「北大阪急行電鉄」は「大阪万博」輸送の主要ルートとなりました。 
 当初は赤字と予想されていたにもかかわらず、万博輸送のみで建設費を返済でき、万博終了後は当初の「東西線」を廃止して、「千里ニュータウン」から便利な現在の場所に「千里中央駅」を移転し、通勤路線となったのです。
 この施策の成功により、「北大阪急行電鉄」は開業年度から現在も黒字経営となり、現在、初乗り運賃が大人90円という日本一運賃が安い鉄道会社となっているのです。








(讀賣新聞2015.07.21)

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