オルネラ・ヴァノー二「逢いびき」
2015年3月25日(水)から6月29日(月)までの間、「東京」(六本木)の「国立新美術館」で、「マグリット展」が開催されました。
また、2015年7月11日(土)から10月12日(月)のまでの期間は、「京都」の「京都市美術館」で開催される予定です。
「ルネ・マグリット」は、「ベルギー」出身の20世紀美術を代表する芸術家です。言葉やイメージ、時間や重力などが持つ固定概念の枠を飛び越えた独特の世界観が、日本を含め世界中で高い人気を得ています。
13年ぶりの大回顧展となる、この展覧館では、2009年6月の「マグリット美術館」開館の際に集結したコレクションやアーカイブを含む、約130作品が展示され、5章に分けて、初期から晩年までの「マグリット」が醸し出す芸術の変遷と魅力が紹介されます。
1章では、1920年から26年までの初期作品が紹介され、「印象派」「未来派」「抽象」「キュビズム」「ピュリズム」と当時の新しい絵画の動向が次々と体感できるといいます。
「シュルレアリスム」をテーマとした2章では、異質で無関係なもの同士の唐突な組み合わせや、夢の中の光景を思わせる不思議な雰囲気の作品が並ぶようです。
3章では、現実にはありえない不条理な情景を描きだすことで、日常的なイメージの中に隠されていた詩的な次元が見られるといわれます。
戦時中と戦後の作品を集めた4章では、作風の劇的な変化を体感でき、限りなく明るく柔和な色彩や筆触は、「印象派」を想起させるそうです。
最終章は「回帰」と題され、1930年代に確立した様式に戻り、矛盾に満ちた不条理な世界を描出した晩年の作品が紹介され、楽しむことができます。
(讀賣新聞2015.07.05)
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