「大阪ハリストス正教会」:木造ビザンチン様式
今年3月、国の「有形文化財」登録が決まった「榎原家住宅」(大阪府豊中市小曽根1丁目)が、登録後初めて一般公開されました。
住宅は旧「小曽根村」に建てられた「庄屋」屋敷で、「江戸時代」末期ごろに建て替えられたといわれています。
今回は、「主屋」の一部が公開され、納められた「年貢」を計算するための「主屋」入り口すぐ左に設けられた「勘定場」など、「庄屋」ならではの造りが見どころのようです。
「榎原家住宅」のある場所は、かつて「小曽根村」と呼ばれ、大坂近郊の農村として米作と畑作によって栄えたところで、南北の幹線道路と「吹田街道」が交差する付近に、「榎原家住宅」は立地しています。
文化財に登録されているのは「主屋」「離れ」「土蔵3棟」などの計8件で、屋敷全体の広さは1500㎡あります。「主屋」は平屋建てで、「台所」である土間部分の天井は吹き抜けで、太さ50cm以上の「はり」が力強い空間を形成しています。
「離れ」は外観しか見ることができないそうですが、現存する「榎原家住宅」の中で最も古くに建てられたもので、当時は祭りなどで地域の人々が集まる場所として使われ、「土蔵」の中には来客用の「膳」20人分や「座布団」「火鉢」などを収納していたといい、隠居した主人の住まいにもなっていたようです。
「榎原家住宅」北側の「駐車場」からは、「土蔵3棟」と「離れ」が一列に並ぶ様子を見ることができ、登録時に集落の歴史的景観として評価されています。
《2014.10.23:讀賣新聞》
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所