「大阪ハリストス正教会」:木造ビザンチン様式
昨年暮れ、ランス(フランス)にある「サン・レミ・バジリカ聖堂」を訪れました。
「サン・レミ・バジリカ聖堂」は11世紀初頭に建設が始まり、過剰な装飾がないシンプルな造りの聖堂で、北フランスにおける「ロマネスク・ゴシック様式」の傑作です。
教会の名は、5世紀に「フランク人」の王「クロヴィス」にキリスト教改宗の洗礼をしたランス司教「サン・レミ」に由来し、聖堂内には「サン・レミ」の遺体が安置されています。
「サン・レミ・バジリカ聖堂」は、1007年の建設着工以来、幾度もの修復作業が繰り返されたため、「ロマネスク様式」(身廊)と「ゴシック様式」(内陣)、そして「ルネサンス様式」(内陣のコロネード)が共存した独特の造りとなっています。
第一次世界大戦中、ドイツ軍の空襲や砲撃を受けたため聖堂は壊滅的な被害を受け、その再建には40年の歳月を要したそうです。現存する聖堂は1919年以降に再建されたもので、内部には「ロマネスク」時代の面影はほとんど残っていないものの、12世紀の「ステンドグラス」が保存されています。
「バジリカ聖堂」に隣接する「旧大修道院」は、「サン・レミ修道院博物館」となり、多数のカトリック彫刻遺産が展示されています。
尚、1991年には「聖堂」「旧大修道院」と共に、にユネスコの「世界遺産」に登録されました。
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所