「建築って何?(32)」地盤調査:SWS試験「スウェーデン式サウンディング試験」

高塚哲治

高塚哲治

テーマ:建築の仕組み

 住宅などの小規模建築物を対象とした地盤調査の方法として、SWS試験「スウェーデン式サウンディング試験」が多く採用されています。この方法は以下の手順で実施します。
 専用ロッドの先端に、ねじり角すい形のスクリューポイントを取付けて調査地点に垂直に立てた上で、50N(5kg)/150N(15kg)/250N(25kg)/500N(50kg)/750N(75kg)/1,000N(100kg)の荷重を順に載せていきます。そして、ロッドが25cmごとに貫入するのに必要な荷重(Wsw)を記録します。1,000N(100kg)の荷重で貫入停止した場合はロッドを回転させ、25cm(L)の貫入に要する半回転数(Na)を記録します。調査は通常8~10m程度の深度まで繰り返し行います。Nswは、1,000N(100kg)以下の荷重によって、Naを1m当りに換算した数値《Nsw(=100/L×Na)》で、土の硬さを評価する数値となります。これらの深度分布を求めることで、土層構成を把握することができます。最近は機械による自動式/全自動式も一般化しています。「スウェーデン式サウンディング試験」の記録用紙には、深度25cmごとにWsw、Nsw、貫入状況が測定データとして記録されます。
 ロッドの回転を必要とせず、1,000N(100kg)以下の荷重で貫入する層を「自沈層」と呼んでいます。この層は軟弱地盤に相当するため、特に注意を要し、国土交通省告示第1113号においては「自沈層」への安全確認の必要性が規定されています。


(全自動式)


(全自動式、確認画面)


(自動式)

調査鑑定/設計監理/CM(コンストラクションマネジメント)
タウ・プロジェクトマネジメンツ一級建築士事務所

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高塚哲治
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高塚哲治(建築家)

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大手設計会社での豊富な経験を生かし、多くの欠陥住宅問題を手がけ、日本ではまだなじみの薄いCM(コンストラクションマネジメント)を広く世間に発信し、遂行している

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