スーパーマーケットは「価格」ではなく「価値」で売れ|利益を伸ばすマーケティングの本質

新谷千里

新谷千里

テーマ:スーパーマーケットの販売戦略

スーパーマーケットにおいて売上や利益が伸びない最大の原因は、「価格」で勝負しようとする経営にあります。

結論から言えば、お客様は価格ではなく「価値」に対してお金を払う存在であり、この視点に立てるかどうかが営業利益を大きく左右します。

本稿では、価格競争から脱却し、利益体質へ転換するための考え方と具体的な実践ポイントを解説します。

なぜ価格を下げても利益は改善しないのか

多くのスーパーマーケットでは、競合店の売価を過度に意識するあまり、売価を下げる方向へと判断が傾きがちです。

しかし、この判断は短期的な客数確保にはつながるものの、長期的には利益を圧迫し、企業体力を奪う結果を招きます。

本来、ビジネスにおいて最も重要なのは「いくらで売るか」ではなく、「どのような価値を提供しているか」です。

価格はあくまで結果であり、価値の裏付けがない値下げは、単なる消耗戦に過ぎません。

お客様は「価値」に納得してお金を払う

お客様が商品を購入する際に判断しているのは、単純な価格比較ではありません。

美味しさや鮮度、健康への期待、利便性、楽しさといった多様な価値が重なり合い、「この商品にはお金を払う価値がある」と納得したときに購買が成立します。

さらに重要なのは、お客様自身がまだ気づいていない潜在ニーズの存在です。

顕在化している欲求だけでなく、
「あれば嬉しい」
「知れば欲しくなる」
といった領域まで踏み込めた商品や売場は、多少高い価格であっても選ばれるようになります。

つまり、価格は購買の決定要因ではなく、「価値に対する納得度」が意思決定を支配しているのです。
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売る側とお客様の間に存在する致命的なギャップ

多くの現場で見落とされているのが、売る側とお客様の認識のズレです。

売る側は原価や値入率を基準に価格を設定しますが、お客様は原価を知りません。

したがって、売る側の論理で決めた価格が、そのままお客様に受け入れられるとは限らないのです。

さらに、スーパーマーケットの多くは男性中心の意思決定構造である一方、実際の購買主体は女性であるケースが多く、この構造的なズレが商品評価や売場づくりに影響を及ぼしています。

加えて、現代はSNSやインターネットの普及により、お客様の情報量が飛躍的に増加しています。

価格だけでなく、品質、産地、健康、ストーリーなど、あらゆる要素が比較される時代において、「価値を伝えられない売場」は選ばれません。

価格競争から脱却する鍵は「ノン・コモディティ」

一般的なナショナルブランド商品は、どの店舗でも同じ価値を持つため、価格競争に陥りやすい構造を持っています。

その結果、売価は下がり続け、利益確保が困難になります。

一方で、市場にはまだ十分に知られていない高付加価値商品、すなわち「ノン・コモディティ商品」が数多く存在しています。

これらの商品は、価値が正しく伝われば、価格ではなく魅力で選ばれるため、利益を確保しやすくなります。

重要なのは、単に商品を仕入れることではなく、その価値をお客様に伝えることです。

POPや試食、ストーリー訴求などを通じて、
「なぜこの価格なのか」
「どんな価値があるのか」
を明確にすることで、価格以上の納得を生み出すことができます。

価値を伝えることが売上と利益を同時に伸ばす

どれだけ優れた商品であっても、その価値が伝わらなければ売れることはありません。

逆に言えば、価値を正しく伝えることができれば、価格を下げることなく売上を伸ばすことが可能になります。

ここで重要なのは、「情報そのものが価値になる」という視点です。

商品の背景、特徴、使い方、食べ方、健康効果など、お客様にとって意味のある情報を付加することで、商品は単なる物から「選ばれる理由を持つ商品」へと変わります。

まとめ

スーパーマーケット経営における本質は極めてシンプルです。
価格を下げるのではなく、価値を高め、その価値を伝えること。

これができれば、
お客様は納得して対価を支払い、結果として営業利益は確実に向上します。

価格競争に依存する経営から脱却し、「価値で売る」経営へ転換することこそが、これからの時代に求められる最も重要な戦略です。
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価格競争から抜け出せない、売上はあるのに利益が残らない――
その原因は「価値設計」と「売場表現」にあります。

サミットリテイリングセンターでは、
現場改善とマーチャンダイジングを融合させた
「利益体質へ転換する実践支援」を行っています。


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新谷千里
専門家

新谷千里(経営コンサルタント)

有限会社サミットリテイリングセンター

100社以上の業績向上を実現した業務改善のプロ。売れてしまう実践的マーケティングとオペレーション改善とコスト削減。他では教えてくれない理論と実践で、競争の厳しい時代に確実に営業利益を向上させます。

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