『マージン・ミックス』、ほとんどの人が知らない戦略的・活用術【商人舎magazine7月号】原稿
あなたの会社の毎月の店長会議や部門長会議、どのような雰囲気で行われていますか?
もし、前月の売上報告や未達の言い訳、あるいは上司からの叱責で時間が過ぎているとしたら、それは非常にもったいないことです。
会議にかかる人件費と時間は莫大です。
その貴重なリソースを
「変えられない過去」の確認だけに費やすのではなく、
「変えられる未来」を創造するために使うべきです。
今回は、組織を活性化し、業績を伸ばすための「未来を語る会議」への転換についてお話しします。
目次
1. 業績を伸ばす「未来を語る会議」とは
多くの会議では、配布された資料を読み上げるだけの「報告」に大半の時間が割かれています。
しかし、数字の結果は資料を見れば分かります。
未来を語る会議とは、「来月、どうやって数字を作るか」に焦点を当てた場です。
•悪い例:「先月はなぜ悪かったのか」という追及(過去)
•良い例:「来月、この目標を達成するために、具体的に何を売るのか、どんな仕掛けをするのか」という作戦(未来)
このように、時間を「未来の作戦を練る時間」に変えなければなりません。
2. 失敗を責めず、組織の「資産」に変える
目標未達の際、担当者を吊し上げても売上は戻ってきません。
むしろ、萎縮した現場は「怒られないための低い目標」を設定するようになります。
【失敗の原因分析とナレッジ化】
会議の役割は、失敗を責めることではなく「失敗の原因を分析し、次の成功の糧にすること」です。
•なぜ売れなかったのか?(仮説の誤りか、実行の不備か)
•次はどう修正すれば売れるのか?
このプロセスを共有し、失敗を組織のナレッジ(知識)として蓄積することで、失敗は「将来の利益を生むための資産」に変わります。
3. 売上アップの鍵は「成功事例の水平展開」
ある店舗で大成功した事例が、隣の店舗では全く知られていない。
これはチェーンストアとして最大の損失です。
会議は「成功事例の共有会」であるべきです。
単に「売れました」という結果報告だけでなく、以下のプロセス(再現可能な要素)を共有します。
•どのような陳列を行ったか
•どんなPOPを付けたか
•どのような接客をしたか
一つの成功を全店で水平展開できれば、企業の業績は掛け算で伸びていきます。
4. 高い目標(ストレッチゴール)がイノベーションを生む
前年比100%〜102%程度の「無難な目標」では、現場は「昨年と同じやり方」を繰り返します。これではジリ貧です。
あえて高い目標(ストレッチゴール)を掲げることの意味は、現場に「今のやり方では達成できない」と気づかせ、イノベーションを強制することにあります。
「どうすればその数字に届くか?」を真剣に議論することで、従来の延長線上にはない新しい販促手法や、大胆な売り場変更のアイデアが生まれてくるのです。
5. パート社員を会議に参加させるメリット
「会議は社員だけでやるもの」という固定観念を捨ててください。
お客様に一番近く、現場のリアルな動きを知っているのは、実はパートタイマーの皆さんです。
重要な戦略会議や商品検討会に、優秀なパート社員を参加させてみてください。
•「主婦目線ではこの商品は高すぎる」
•「このPOPでは意味が伝わらない」
といった、経営陣が見落としている「顧客視点の真実」が飛び出すでしょう。
また、会議に参加することで、パート社員のモチベーションと責任感が劇的に向上するという副次効果も期待できます。
6. リーダーシップと外部ファシリテーターの活用
【部下を納得させられない上司は邪魔をしない】
現代のリーダーに求められるのは、部下のアイデアを引き出し、納得感を持って実行に向かわせる力です。
部下が、
「やってみたい!」
「これならいける!」
と思えなければ、どんな立派な戦略も現場では実行されません。
【プロのファシリテーターに依頼する効果】
社内の人間だけで会議を行うと、しがらみや忖度が働き、本質的な議論ができないことがあります。
そんな時は、外部のプロのコンサルタントを「ファシリテータ(進行役)」として入れるのも有効な手段であり、賢い方法と言えます。。
客観的な視点から鋭い質問を投げかけ、議論を「未来の戦略」へと引き戻し、時間内に結論を導き出します。
会議の生産性が飛躍的に高まります。
まとめ:【保存版】未来を変える!会議改革チェックリスト
今の会議が「利益を生む場」になっているか、7つの項目でチェックしてみましょう。
1.過去(報告)より未来(戦略)に時間を使っているか?
(報告は資料で済ませ、議論の中心は「来月どう勝つか」にあるべきです)
2.失敗を責めず、「次への対策」を議論しているか?
(犯人探しではなく、原因分析と修正案の策定に集中しましょう)
3.「成功事例」の水平展開ができているか?
(一店舗の成功を全店のスタンダードにする仕組みがありますか?)
4.昨対105%以上の「高い目標」を掲げているか?
(従来のやり方では届かない目標が、イノベーションを生みます)
5.パート社員の「顧客視点」を取り入れているか?
(現場のリアルな声こそ、最強のマーケティングデータです)
6.上司は部下の「やる気」を引き出せているか?
(頭ごなしの否定はNG。納得感のない指示は現場で無視されます)
7.プロ(または客観的な進行役)を入れているか?
(しがらみのないファシリテーターが、議論を本質へ導きます)
あなたの会社の会議は、未来を語っていますか?
会議の質が変われば、現場の動きが変わり、必ず数字が変わります。
先ずは、明日以降の会議から実践を考えてください。
リーダーシップをお願いします。



