生産性を上げる、戦略的人事考課 【商人舎magazine12月号】原稿
売上や粗利益の伸び悩みに苦しんでいる人も少なくないと思う。
今まで成功した販促方法の繰り返しだけでは、なかなか顧客は反応してくれない。
「お金を出来る限り使わずに業績を向上させることが出来たら・・・。
「しかも、短時間に、そして、大きな成果を実現出来たら・・・。」
今回は、確実に成果を生むための実行ポイントを、事例を交えながら解りやすく解説したいと思う。
取り上げた課題の中から、まだ取り組めていないことも多いのではないだろうか。
また、遣ってはいたけれど、徐々にその実行レベルが低下してしまっている課題もあるかもしれない。
業績向上は、そこにチャンスがあると思う。
1.商品構成の見直しと在庫管理
1-1 売れ筋商品を増やす
売れ行きの良い商品やカテゴリーを分析し、お客からの支持の高いそれらの商品を増やすことで、売上と粗利益をアップさせる。
(1)データ分析を活用する
■売上データの収集と分析
POSデータのレポートを活用し、売れ行きの芳しくない商品の改廃スピードを上げる。
■売上ランキング
POSデータから、売上高や販売数量に基づいて、カテゴリー別の商品ランキングレポートを出して、上位の商品を特定する。
■季節・イベントごとの売上分析
季節やイベントによって売上が変動する商品を特定し、需要予測を行う。
(2)売れ筋商品の拡充
■売れ筋商品のバリエーションを拡大
人気商品に関連するバリエーション(サイズ、フレーバー、パッケージなど)を増やす。
〈例〉人気のスナック菓子の異なるフレーバーやサイズを取り揃える
■在庫量の調整
売れ筋商品の在庫量(陳列量、フェイシング数)を増やし視認率を高め品切れを防ぐ。
(3)プロモーション活動の強化
■特売やキャンペーン
売れ筋商品を対象に特売やキャンペーンを実施し、販売促進を図る。
〈例〉週末のセールやポイント倍付けキャンペーン
■販促物の活用や試食販売
POPやポスターなどの販促物を使用して、売れ筋商品をマグネット売場で展開して目立たせる。
また、試食販売を行い顧客の購買促進を行う。
1-2 在庫管理の効率化
売れ残りの商品を見切り処理して削減し、無駄な在庫を減らす。
(1)在庫管理システムの活用
■在庫管理システムの導入
手動での在庫管理作業をシステム化し、リアルタイムで在庫状況を把握する。
〈例〉個々の商品の販売ランクに応じて、プライスカードにマーキングする
■自動発注システム
在庫が一定の水準を下回った場合に自動的に発注する機能を活用する。
■定期的な在庫チェック
定期的に在庫を確認し、不良在庫や売れ残り在庫を把握する。
(2)売れ残り商品の処分
■ディスカウントセール
売れ残り商品を割引価格で販売し、低回転の在庫を早期に減らす。
〈例〉期限が近い食品や季節商品を割引価格(理由ありセールなど)で販売する
■返品・交換
仕入れ先と協力して、売れ残り商品の返品や交換を行う。(コンプライアンス遵守)
(3)発注量の最適化
■販売データの分析
単品別の販売推移など販売データから需要予測を行い、適切な発注量を決定する。
■ABC分析
商品を売上や粗利益に基づいてA(高価値)、B(中価値)、C(低価値)に分類し、 それぞれに適した発注方法を策定する。
■リードタイムの短縮
仕入れ先と交渉し、発注から納品までのリードタイムを短縮することで、 必要な時に必要な量を確保する。
(4)デッドストックの活用
■デッドストックの再利用
売れ残り商品をセット商品やギフトパックとして再販売する。
〈例〉消費期限が近い食品を詰め合わせセットとして「理由ありセール」販売。
■寄付や廃棄の最適化
売れ残り商品を地域のフードバンクに寄付するなど、社会貢献と廃棄コスト削減 を図る。
2.地域密着型のサービス
2-1 ローカルイベントの開催
地域住民との関係を強化し、店舗への来店を促すイベントを企画する。
(1)イベントの企画と実施
■季節ごとのイベント
季節に合わせたイベントを企画し、地域住民を招待する。
〈例〉春の花見フェア、夏のバーベキュー大会、秋の収穫祭、冬のクリスマスマーケット
■料理教室や試食会
地元の食材を使った料理教室や試食会を開催し、顧客との交流を図る。
〈例〉地元産野菜を使ったサラダ教室や地元の漁業協同組合と協力した海産物 の試食会など
(2)地域活動の支援
■地元学校との連携
地元の学校と連携して、健康教育や食育プログラムを実施する。
〈例〉地元小学校での栄養士による健康講座、農業体験イベント
■地域ボランティア活動
地域清掃活動やチャリティイベントを企画し、スーパーマーケットとして地域貢献を行う。
〈例〉地域の公園清掃イベント、フードバンクへの寄付活動など
(3)顧客参加型イベントの開催
■お客様感謝デー
特定の日を「お客様感謝デー」として設定し、特別な割引やプレゼントを提供する。
〈例〉お買い上げ金額に応じた抽選会や無料試食品の配布
■ファーマーズマーケット
地元の農家や生産者を招いて、スーパーマーケットの駐車場などでファーマーズ
マーケットを開催する。
〈例〉地元産の新鮮な野菜や果物の即売会、手作り食品のブース出店など
2-2 地域特産品の取り扱い
地元の特産品を取り扱うことで、地域との繋がり、絆づくりに注力して、他店との 差別化を図る。
(1)地元生産者との連携
■地元の農家や漁業者との契約
地元の農家や漁業者と直接契約し、地域特産品を安定的に仕入れる。
〈例〉地元の有機野菜や新鮮な海産物の仕入れ
■地元生産者との共同プロモーション
地元生産者と協力して、特産品のプロモーション活動を行う。
〈例〉地元の農家がスーパーマーケットで直接商品を紹介するイベントを開催
(2)地元特産品コーナーの設置
■特産品コーナーの設置
店内に地元特産品専用のコーナーを設け、他店との差別化を図る。
〈例〉地元の婦人会が作った銘菓や手作りジャム、地元産のお米や味噌の販売
■POPやサインの工夫
特産品コーナーに目立つPOPやサインを設置し、商品の魅力をアピールする。
〈例〉地元生産者の顔写真や紹介文を掲示する
(3)立地要素
■地元ブランド商品開発
地元の生産者と協力して、オリジナルの地元ブランド商品を開発する。
〈例〉地元のフルーツを使ったオリジナルスイーツ、ジャムやドリンク
■地元ブランドのプロモーション
地元ブランド商品を積極的にプロモーションし、地域住民に認知させる。
〈例〉地域イベントでのサンプリングや、チラシや地元メディアでの広告
(4)観光客向けの特産品販売
■観光客向けの特産品ギフトセット
地元特産品を組み合わせたギフトセットを作成し、観光客向けに販売する。
〈例〉地元産の米や味噌、銘菓をセットにしたギフトパック
■オンライン販売
地元特産品をオンラインで販売し、広範な顧客にアプローチする。
〈例〉スーパーマーケットのウェブサイトやECサイトでの特産品販売
3.デジタルマーケティングの活用
LINEやInstagram、FacebookやX(Twitter)などのSNSやメールマーケティングを効果的に活用し、来店促進や売上向上を目指す。
3-1 SNSでのプロモーション
各種SNSを活用し、特売情報や新商品の紹介を積極的に行う。
(1)SNSアカウントの運用
■公式アカウントの開設
FacebookやInstagram、LINEやX(Twitter)など、主要SNSプラットフォームに公式アカウントを開設する。
・プロフィールを充実させ、ブランドのイメージに合わせたデザインを設定する
■リスト(LINE(メール))の獲得
店舗内での勧誘や、FacebookやInstagram、X(Twitter)などの投稿から、LINEに誘導して顧客アカウント情報(リスト)を獲得する。
■定期的な投稿
週に数回、コンスタントに投稿を行い、顧客とのエンゲージメント(顧客との信頼関係) を高める。
〈例〉特売情報、新商品、季節のおすすめ商品などの価値情報を投稿する
〈例〉店舗内のイベントやキャンペーンの告知を行う。
(2)コンテンツの工夫
■ビジュアルコンテンツ
写真や動画を活用して、視覚的に魅力的なコンテンツを投稿する。
〈例〉商品の紹介動画や、料理のレシピ動画などを作成する
〈例〉店舗の雰囲気やイベントの様子を伝える写真を投稿する
■ユーザー生成コンテンツの活用
顧客が投稿した写真やレビューをシェアし、コミュニティ感を醸成する。
〈例〉顧客が投稿にハッシュタグを付けるよう促すキャンペーンを実施する
■インフルエンサーとのコラボレーション
地元のインフルエンサーと協力し、店舗や商品を紹介してもらう。
〈例〉インフルエンサーのフォロワー層にリーチし、新たな顧客層を開拓する
(3)エンゲージメント(関係性)の向上
■フォロワーとの対話
コメントやメッセージに迅速に返信し、フォロワーとのコミュニケーションを大切にする。
〈例〉質問やフィードバックに丁寧に対応する
■キャンペーンやコンテスト
SNS上でキャンペーンやコンテストを開催し、参加を促す。
〈例〉フォトコンテスト、いいね&シェアキャンペーン
■ストーリーズの活用
Instagramのストーリーズ機能を使い、リアルタイムで情報を発信する。
〈例〉一日の特売情報や、現在開催中のイベントの様子を投稿する
3-2 ダイレクト(1対1)マーケティング LINEやメール
顧客に対してメールで特売情報やクーポンを配信し、来店を促進する。
(1)お客様
■メールリストの構築
顧客のメールアドレスを収集し、メーリングリストを作成する。
〈例〉店頭やウェブサイトでメールアドレスを登録してもらう仕組みを設ける
〈例〉登録特典として、クーポンや特典を提供する
■セグメンテーション
顧客リストを年齢、購買履歴、地域などの属性でセグメント分けし、ターゲットを絞ったメール配信を行う。
〈例〉個々の顧客に合わせたパーソナライズドメールを送る。
(2)コンテンツの充実
■定期ニュースレター
定期的にニュースレターを配信し、特売情報や新商品、イベント情報を提供する。
〈例〉季節のおすすめ商品やレシピ、健康情報などを盛り込む
■特典付きメール
特売情報やクーポンを含むメールを配信し、来店を促す。
〈例〉誕生日や記念日に特別クーポンを送る
■フィードバックの収集
アンケートやフィードバックフォームを含むメールを送信し、顧客の意見を収集する。
(3)配信の工夫
■適切な頻度での配信
過剰なメール配信を避け、適切な頻度でメールを送信する。
〈例〉週に1〜2回の配信
■A/Bテストの実施
件名やコンテンツの異なるバージョンをテストし、最も効果的なものを見つける。
〈例〉開封率やクリック率を分析し、改善を図り続ける
■モバイル対応
メールがスマートフォンでも見やすいように、レスポンシブデザイン(デバイスに合わせて表示を変更する仕組み)を採用する。
(4)効果測定と改善
■メールキャンペーンの効果測定
開封率、クリック率、コンバージョン率などを定期的に分析し、キャンペーンの効果を測定する。
〈例〉Google Analyticsやメールマーケティングツールのレポート機能を活用する
■顧客フィードバックの反映
収集したフィードバックを基に、コンテンツや配信方法を改善する。
4.顧客ロイヤルティ(信頼、愛着)の向上
店舗のポイントカードシステム導入によって、そのポイントを貯めることで、顧客の再来店を促す。
また、顧客アンケートの実施によって、顧客のニーズや意見を把握し、サービスの改善に役立てる。
これらの具体的な取り組みを通じて、顧客ロイヤルティを向上を図る。
4-1 ポイントカードの導入
(1)ポイントカードシステムの設計
■ポイント付与の基準
購入金額に応じてポイントを付与するシステムを設計する。
〈例〉100円購入ごとに1ポイント付与、特定の商品や期間中は2倍のポイント付与
■ポイントの利用方法
貯めたポイントを使える具体的な方法を設定する。
〈例〉1ポイント=1円として次回の買い物で使用可能。一定ポイントで特典商品と交換。
■ポイント有効期限
ポイントの有効期限を設定し、期限切れ前に顧客に通知する。
〈例〉ポイント有効期限を1年間とし、期限切れ前にメールやSMSで通知
(2)ポイントカードの種類
■プラスチックカード
従来のプラスチックカードを発行し、店頭で配布する。
■デジタルカード
スマートフォンアプリを利用したデジタルポイントカードを導入する。
〈例〉アプリ上でポイント残高や履歴を確認できる機能を提供
■QRコード連携
QRコードを使った簡便なポイントシステムを導入する。
〈例〉レジでQRコードをスキャンすることでポイント付与
(3)プロモーションとインセンティブ
■ポイント2倍デー
特定の日にポイント付与率を上げるキャンペーンを実施する。
〈例〉毎週火曜日はポイント2倍デー
■新規会員特典
新規登録時にボーナスポイントを付与する。
〈例〉初回登録で500ポイントプレゼント
■誕生日特典
顧客の誕生日に特別ポイントやクーポンをプレゼントする。
〈例〉誕生日に1000ポイントまたは10%オフクーポンを配布
4-2 顧客アンケートの実施
(1)アンケートの設計
■目的に応じた質問設計
アンケートの目的に応じて、具体的な質問項目を設計する。
〈例〉店舗の清潔さ、商品ラインナップ、スタッフの対応、価格に対する満足度など
■質問形式の工夫
回答がしやすいように、選択肢形式(5段階評価、はい/いいえなど)や自由記述形式を組み合わせる。
〈例〉5段階評価(非常に満足〜非常に不満)、自由記述欄で具体的な意見を収集
(2)アンケートの実施方法
■店頭アンケート
店舗内にアンケート用紙を設置し、顧客に記入してもらう。
〈例〉記入完了後に小さな特典(割引クーポンやポイント)を提供する
■オンラインアンケート
メールやSNS、QRコードを利用して、オンラインでアンケートを実施する。
〈例〉メールやレシートにQRコードを印刷し、スマートフォンで回答できるようにする
■定期的な実施
定期的にアンケートを実施し、顧客の意見やニーズを継続的に収集する。
〈例〉半年ごとに定期アンケートを実施
(3)結果の分析とフィードバック
■データの集計と分析
収集したアンケート結果をデータベースにまとめ、分析を行う。
〈例〉満足度の低い項目を特定し、改善策を検討する
■フィードバックの共有
アンケート結果を全従業員に共有し、改善に向けた具体的なアクションを決定する。
〈例〉スタッフミーティングで結果を報告し、改善策を議論する
■改善策の実施と公表
顧客の意見を基に改善策を実施し、その結果を顧客に公表する。
〈例〉店舗の掲示板やSNSで改善内容を告知し、顧客に対するフィードバックを行う
5.従業員のモチベーション向上
戦略的な教育・研修プログラムを導入することで、従業員のスキルとモチベーションを向上を実現して、効率的な業務遂行を実現する。
また、売上や業績に応じた報奨制度を設計することで、従業員のやる気を引き出す。
5-1 ベーシック
■業務マニュアルの作成と共有
新入社員向けに基本的な業務手順やルールをまとめたマニュアルを作成し、従業員全員に共有する。
■OJT(On-the-Job Training)
経験豊富な従業員が新入社員を実際の業務を通じて指導する。 実務経験を積ませることで、即戦力となるスキルを習得させる。
5-2 接客スキル向上
■顧客対応トレーニング
基本的な接客マナーから、クレーム対応方法までをカバーするトレーニングを実施する。
〈例〉ロールプレイングを取り入れ、実際のシチュエーションを再現して練習する
〈例〉顧客のニーズを理解し、適切なサービスを提供するためのコミュニケーション技術を教える
5-3 商品知識の強化
■商品知識セミナー
取扱商品の特徴や利点を従業員に教育するセミナーを定期的に開催する。
〈例〉新商品や季節商品に関する知識を迅速に共有するためのミーティングを行う。
〈例〉メーカーやベンダーを招いての説明会を実施てもらう
5-4 効率的な作業手順の教育
■作業プロセスの最適化
品出し、商品加工、レジ業務、清掃などの各業務において、効率的な作業手順を
教育する
〈例〉動線の改善や道具の使い方を含む効率的な作業方法を指導
〈例〉時間管理スキルを教え、無駄な時間を減らす
5-5 テクノロジーの活用
■POSシステムのトレーニング
POSシステムの基本操作から、在庫管理や売上分析などの応用的な使い方までをカバーするトレーニングを実施。
〈例〉システムのアップデートや新機能が追加された際には、すぐにトレーニングを行う
5-6 リーダーシップとチームワーク
■リーダーシップ研修
リーダー候補や現リーダーに対して、リーダーシップスキルやチーム管理の方法を教育する。
〈例〉問題解決の手法や、効果的な指示の出し方を教える
〈例〉モチベーションを高めるためのフィードバック技術や、チームビルディング(チームの実行力向上策)の方法を学ぶ
5-7 業績評価とフィードバック
■定期的な評価とフィードバック
定期的に従業員の業績を評価し、改善点や成功点を具体的にフィードバックする。
〈例〉目標設定とプロセス管理やフォローを行い従業員が達成感を得られるようにする
〈例〉成果やプロセスに応じた報奨や表彰を行うことで、モチベーションを維持する
6.店舗の見直し
店舗のレイアウト改善や清潔感維持活動を実施することによって、顧客にとって快適な買
物環境を提供することができます。
6-1 レイアウトの改善
(1)顧客の動線を考慮したレイアウト
■入口からの誘導
入口から店内の主要エリアへのスムーズな動線を設計する。
入口近くに人気商品を配置し、顧客が自然に店内を回るように誘導する。
■主要通路の確保
店内の主要通路を広くし、繁忙時でもカートやベビーカーが通りやすいようにする。
主要通路に目立つサインを設置して、各エリアへのアクセスを分かりやすくする。
(2)商品配置の工夫
■カテゴリーごとのゾーニング
商品をカテゴリーごとに明確に分け、用途関連などを勘案して見つけやすくする。
〈例〉生鮮食品、冷凍食品、日用品、飲料、菓子類などをゾーンごとに配置
■目線の高さを意識する
売れ筋商品やプロモーション商品を目線の高さ(ゴールデンライン)に配置し、視認性を高める。
〈例〉目線の高さに新商品や戦略商品を配置し、購買意欲を喚起する
(3)店内のレイアウト変更
■季節やイベントに合わせたレイアウト変更
季節商品やイベント商品を目立たせるために、店内レイアウトを定期的に変更する。
〈例〉夏にはバーベキュー用品、冬にはクリスマス商品を入口近くに配置
■プロモーションエリアの設置
特売品や新商品のための専用プロモーションエリアを設置する。
〈例〉入口近くや主要通路沿いに特売品コーナーを設ける
(4)お客様
■アンケートやフィードバックを基に改善
顧客アンケートやフィードバックを活用し、レイアウト改善の参考にする。
〈例〉顧客からの要望を反映して、特定商品を探しやすい場所に配置
6-2 清潔感の維持
(1)定期実施
■日次・週次・月次の清掃スケジュール
店舗の各エリアに対して、日次、週次、月次の清掃スケジュールを策定する。
〈例〉日次:床の掃除、ゴミ箱の清掃、レジ周りの拭き掃除
週次:棚の埃取り、冷蔵庫や冷凍庫の清掃
月次:窓やドアの清掃、エアコンフィルターの清掃
(2)清掃担当者の配置と教育
■清掃担当者の配置
専任の清掃担当者を配置し、定期的に清掃を実施する。
〈例〉店舗スタッフに清掃業務を分担させる場合も、明確な担当エリアと役割を設定
■清掃研修の実施
清掃担当者やスタッフに対して、適切な清掃方法や衛生管理の研修を実施する。
〈例〉清掃手順や使用する洗剤や道具の取り扱いについての教育
(3)顧客が利用するエリアの清潔感
■トイレや休憩エリアの清掃
顧客が利用するトイレや休憩エリアの清潔を常に高位に保つ。
〈例〉定期的に点検し、汚れや備品の補充状況を確認
■ゴミ箱の管理
店内のゴミ箱を定期的に空にし、溢れないように管理する。
〈例〉ゴミ箱周りの清掃も怠らず、常に清潔感を保つ
(4)商品や棚の整理整頓
■商品の整頓
商品が乱れないように定期的に棚を整頓し、見栄えを良くする。
〈例〉毎日開店前に、ゴンドラ棚のフェイスアップ作業を、チーム全員で行う
■棚の清掃
棚やディスプレイを定期的に拭き掃除し、埃や汚れを取り除く。
〈例〉商品を並べ替える際に、棚自体の清掃も行う
(5)消毒と衛生管理
■消毒ポイントの設置
店内各所に消毒液や消毒ポイントを設置し、顧客が手軽に手指消毒できる 環境を整える。
〈例〉入口、レジ、トイレ近くに消毒ポイントを設置
■スタッフの衛生管理
スタッフに対して手洗いや消毒の徹底を指導し、衛生管理を強化する。
〈例〉手洗いタイムの設定、手指消毒のルール化
あなたのお店の現場では、遣れること、遣るべきことは発見できただろうか。
まだ取り組めていないことも多いのではないだろうか。
また、遣ってはいたけれど、徐々にその実行レベルや出来栄えが低下してしまっている課題もあるかもしれない。
競合店に対して大きな差を生み、差別化になっているだろうか。それとも、その逆だろうか・・・?
業績向上のカギは、ここに眠っていのではないだろうか。