粗利益7%アップ、売上も好調! ボロボロの青果チームが高収益部門に変えた、たった2つの行動とは・・・
中小のスーパーマーケット企業では、競争の激化や商圏人口の減少によって、既存店の売上を伸ばすことが難しくなって来ています。
そこで重要なことは、そのこと自体を素直に理解し、それを前提条件として今後の戦略を立てることです。
その為には、ゴールである営業利益を元に逆算思考で、損益計算書の各勘定科目の予算設定と行動計画を考える必要があります。
こういうことを聞くと難しく思えるかもしれませんが、ビジネスは儲けることが目的であり、そのことで、会社も成長のための資金に余裕が生まれ、そこで働く従業員の報酬も高めることが可能となります。
目次
売上が前年割れすると、営業利益は大幅に低下する
下の表を見ていただきたいと思います。
これは、地方に3店舗を展開する私のクライアントで、コンサルティングを始めたころの実績数値です。
チェーンストアの出店やドラッグストアなどの出店、そして、商圏人口の減少などによって、売上は数年にわたって低下傾向にあり、前年をクリアすることが難しい状況にあります。
■スタート当初の売上、粗利益、そして損益も悲惨な状況
売上高は、前年対比88.9%で、営業利益は、1/4程度になってしまっています。
ただ、惣菜部門は、前年の売上高を上回っていますが、営業利益は半分以下に低下しています。
ちなみに、この会社では、部門別損益管理をしていませんでしたし、店舗の損益計算書もまともに見ていませんでした。
要するに、日々の目先の売上だけを追っていたのです。
売上は91.5%で、営業利益は大幅に拡大できる
5ケ月目、若干売上が上向きましたが、それでも前年対比91.5%で苦しい状況に変わりは有りません。
しかし、営業利益を見てみると、前年の赤字に対して、黒字化して大幅に営業利益を拡大しています。
■5ケ月目、粗利益が売上の前年比を超すようになり、営業利益は大きくアップした!
※営業利益の前年比がマイナスになるのは、Excelの仕組み上のことで、
前年の営業利益がマイナス(赤字損益)で今年が、黒字化したことを意味します。
ここまで遣っている改善活動としては、
①商品ロスの削減
②欠品の削減
③重点アイテムの売込み
などが主なもので、欠品や品質低下など、お客様の不満を減らすこと。
そして、「データ管理法」を伝えて、数量管理は繰り返し教えムダを減らし、粗利益を増やそうということです。
ここではまだ、全体的なマーケティング戦略を行っているわけではありません。
ただ一つだけ、全員に意識してもらっていることは、「売上高の前年対比より、粗利益の前年対比を上回ろう」ということです。
その為の活動が、上の3つの取組みになります。
生鮮部門3.5倍、グロサリー1.3倍の営業利益
6ケ月目、売上高が97.3%、徐々に100%に近づいてきました。
しかし、売上については、商品原価の高騰による部分が大きく、実質的には今の実績数値より低いと考えるべきです。
■6月も改善が進み、粗利益は前年よりアップ。大幅増益で5月6月と赤字を脱出した!
とは言え、畜産部門は、1.6倍、惣菜部門は、赤字を脱失して大幅な営業利益アップ。
生鮮部門全体では、3.5倍、グロサリー部門も1.3倍に営業利益を増やしてくれています。
全体としても、前年の粗利益決算から黒字化に成功しました。
この時点で、売場づくりに対しても少しだけ指導を行い、
①重点アイテム(カテゴリー)の売場展開方法
②マグネット売場の売場づくり(展開方法)
③科学的なゾーニングと棚割り
などで、基本中の基本を実践するということです。
ロスを減らし、コストを減らす
人件費が一番経費率としては高いわけですが、その人件費に対して特に減らすという努力をしてもらっていません。
ムダな商品ロスを減らすために、余分な在庫を減らしたりすることによって、ムダな作業は少なくなります。
その結果、見切り作業も少なくなり、見切方法を工夫することによって、ロスは大幅に低下して、作業工数が激減します。
ムダな作業を減らすことによって、必要な作業人時も確実に減らすことが出来ます。
そして何より、今まで行っていた、退社などによる人員減でも補充をしなくても、ムリなく作業が遂行できるようになっています。
現場の作業担当者の仕事の中身が、「お客様のために使う仕事」に少しずつ変化しています。
目的は、正しい行動によって、営業利益を拡大させること
スーパーマーケットでは、数字を正しく理解してない、学習してないという企業は圧倒的に多いのが現状です。
何が目的か。
それは、売上だけではありません。
粗利益をアップさせて、経費を削減すること。
その結果として営業利益を高めること。
ビジネスの一番の目的は儲けることです。高い営業利益を実現することです。
その一番の目的ゴールから目を離さないことです。
前述したように、競争が激化し、商圏人口が減っているのに、今までのやり方だけを続けていては、事例の様に営業利益を大幅に下げてしまいます。
それを続けていればどうなるか言うまでもなく、会社の寿命は尽きてしまいます。
もう一度申し上げます。
一番の目的は儲けを出すことなのです。
適正な利益、またお客様の満足を得て最高利益を目指すことです。
そのためには、何をするかが重要です。
もう昔に成功したやり方を続けていては、結果はまず出ることはないと思います。
繰り返しなりますが、人口減少や競争の激化はとどまることはなし、これから先も続くし、その状況が厳しくなる方向で改善することはないと考えるべきです。
そのことを前提で考えれば、今まさに「何をやらないといけないか」ということを経営者は正しく理解し、そのための改善活動をすることが重要になっています。
正しいマネジメントが会社を成長させる
どこの企業も、店舗や部門によって改善のスピードと成果は違ってきます。
1ヶ月目からでも大きな数字の改善が見られる場合や、大きく成長する人も出てきます。
しかし、その差をつけるのは、経験でも今まで得た知識でもありません。
要は、実行するか、しないかです。
いくら能力があっても、実行していない人は、結果は変わりません。
これは経営者にしても同じことが言えます。
業績が低迷している会社に限って、意外と経営者に危機感を感じない場合が少なくありません。勉強していません。
会社の成長を止めているのは、実は、経営者自身であるということも少なくないのです。
一人で悩んでも、なかなか解決のためのアイデアは浮かんでこないのではないでしょうか。
自力で何とかしようと考えても、この変化の速い時代では追いつけません。
一番の得策は、成果を出している人に聞くことです。
その行動が、真のマネジメントだと思います。
結果として、時間もお金も節約できて、成果を早くつかみ取る方法だと思います。
もし、
今回の事例の会社の様な状況で、お悩みの経営者の方は、
ぜひ一度、サミットリテリンセンターへご相談していただければと思います。
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